TIME.US版(3・23)から、BEHAVIORとなってますが、科学記事です。
Following Our Noses
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Other animals can communicate volumes through smell.
Now it appears we can too
題をつければ、「においを辿れば。。。」で、どうでしょうか?(^^; そして、そのにおいの基を探れば、フェロモンという化学物質にいきつく。 その最新の研究が先週 シカゴ大学の心理学者 Martha McClintockにより発表 されたようです。
このフェロモンという物質、動物にあるというのは古くから知られていたが、人 間の体内でも作られるのではないかと研究が進められているというのは 以前 確かYUKIさんがアップされていたのかな。Newsweekで読んだような気がしま す。あの時は 男性を引き付けるというので perfumeもできるかもしれない と 書かれていたのが、おもしろく このフェロモンの名前は覚えていました。 (^o^)
ですが、今回の Natureに出ていたのは、フェロモンと女性の月経サイクルの 関係。 他の女性の汗のにおいを嗅ぐことにより、月経周期を短くしたり、長く したりできるとか。。。排卵に司令を与えるものが、フェロモンにより運ばれる と考えているようです。それが本当に可能となれば、今後 いろいろ応用がさ れていくということですね。
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● フェロモンのこと。
せっかく この記事読みましたから、 まずは フェロモンのお勉強から してみ
ましょか。(^^; 取り違えがあったら、ヨロシクネ。
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フェロモンを辞書で引くと、次のような説明があります。
動物体内で生産され、生外に分泌されて同種の他個体に行動や発生上の特定の
反応を起こさせる活性物質。
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記事によれば、
動物におけるフェロモンの研究はそれほど新しいものでもなく、 1930年代に昆
虫学者たちが 初めて雌が蛾が雄を惹き付けることができる、、(それも雌の存在
が見えなくても、聞こえなくても)ことに気づいたとあります。専門的にどう言
うのかしらないけど、、つまりは目と耳ではわからなくとも、嗅覚で 雌の存在に
気づいてふらふら〜(^^;)となるということでしょうか。(^o^;
この雄を惹き付ける fragrance(香り)を取り出してみると(←これが、フェロ モンのコトデショウネ。ただフェロモンそのものは当然 無臭) 非常に強力であるこ とがわかった。3億分の1オンス足らずの濃縮されたもので、何百万もの蛾を 刺激することができるらしい。
ですが、このフェロモンにより起こる反応の仕方は 動物によって、異なるよ
うです。
* 女王蜂・・・フェロモンを発することにより、ほかの雌蜂が成熟するのを防ぐ
働きをしている。これにより、女王蜂の遺伝子は支配を保てる。
* 魚(一部)・・・雌がこれを発することで、雄の精液は一晩で5倍になる。
* 多くの種の哺乳動物、オオカミやジャコウウシ(musk ox)など・・・
尿により自分のテリトリーを知らせる
* 雄のハタネズミ(voles)・・・尿をaphrodisiac(性欲促進薬)として使い、それ
で雌は48時間以内に排卵する。(??)
つまりは、動物たちは においを通して、あらゆることを伝えていくわけです ねえ。 なら、言葉というものを持った人間は 必要ないのでは。。。?と、人間 には あまり関係ないものと見られていた。 ですが、人間にも 同様なパターンがありそうだと McClintockが注目しだした のが30年前ぐらいかららしいです。
● McClintock の研究
そもそも Wellesley大学の学部生だった時、寮にいた女子学生たちの月経が非
常に似通ったパターンだったことで、関心をもったようです。
そこで、最近、ある実験を行った。 29人グループのうち、9人の女性に排卵 日前後 脇の下にパッド(脱脂綿?)を数時間当ててくれるよう、依頼。(←多分、 汗を吸い取らすため?)。そして、それを他の女性に鼻の下に持っていって 嗅 いでもらう。そうすると、その結果は顕著なものになった。つまり、ほかの女 性の体臭を嗅がされたわけだ。(。。と解釈しました。(^^;)) 結果は: 月経前の匂いを嗅いだ女性たちの68%が 月経周期を14日縮め、月経 中のを嗅いだ68%が12日長くなったというもの。明らかに 何かの物質に より グループ内で 共通のパターンが生み出されたということです。
もっとも、他の科学者たちによれば、 この研究は確かに興味深いものだが、ま だ疑問点はあるということ。 人間がフェルモンを作りだせるとしても、体内 のどこでできるのか、わからないということです。哺乳動物や爬虫類は小さな 鼻腔でフェルモンを見つけ出すが、 解剖学者たちは 人間にそれがあるとは考 えていない。
ですが、McClintockはさらに研究を進めていってるとのこと。 月経周期を調整できるフェロモン治療が可能となれば、避妊、あるいは妊娠を 助けるものともなりうる。
また、別の研究者たちの間では。。
フェルモンは気持ちを切り替える働きもあるので 抑鬱症とかストレスを和ら
げることができるようになるかもしれない 。
男性だけが持つ前立せんの活動を押さえ、ガンの危険を減らせるかもしれな
い。。。 と、今後につなげていける ということのようですね。
Greeny