インドネシアの混乱 (2/23)


TIME 2/23のp.14〜19までの2つの記事をざっと読んでみました。詳しい感想 は書けませんが、どうやらすごい状況になっていますね。思い付くまま、まと まりがないのですが、書いておきます。

*Final Acts (p.14-19) 
*the Eternally Blamed (p.16-17)

ここに来てスハルト政権の30年間に及ぶつけが回ってきた。インドネシアでは 伝統的に政権交代は流血を伴うものだということも、昨日読んだ記事の論調と 一致しています。政権の黒幕が以前として軍だが、そこは比較的近代化された というか、スハルトによって掌握されているようです。まだ正面には出て来よ うとしない。

しかし経済的状況はかなり厳しい。人力車の運転手の1日の稼ぎがわずか20セ ントでは、いくらルピアが下落したとはいえ、たまったものではない。

p.16〜17の囲みというか、かなり大きな記事、The Eternally Blamedはなか なか興味深い記事でした。全人口2億万人以上のうち、わずか(?)500万人の中 国人があらゆる商品の流通を握っているというのは、前にも聞いたことがある と思います。しかし最近の中国系商店への略奪は大がかりで、治まりそうにも ない。ほとんどの商店が中国系ということが私にはよく信じられないのです が、この記事を読む限りそんな印象を受けます。スカルノが田舎では中国系の 商売を禁じたようで、そのあと彼等は都会にますます進出して、いっそう経済 支配を強めたと書いているのですが、このへんは正確な数字が知りたいところ です。

中国人は13世紀に移住し始めたということです。もともとは各民族が調和を伴 っていたのが、オランダの植民地政策によって各民族の憎しみが深まった。そ れにしても中国人の商店すべてが略奪されたあとに、scape goatの対象が何に 移るかが問題であり、そのときこそ政権の存続が問題になる、というような内 容の記述があったようですが、これもすさまじい。

中国系住民で余裕のあるものは既に財産をインドネシア国外に持ち出している ようですし、これがさらにインドネシアの通貨危機に追い打ちをかけている。 しかし持ち出す財産も、移住する資金もない中国系はただ嵐が通り過ぎるのを 待つしかない。

物価が一晩に50%も、70%も、さらには200%も上がる世界というものは確かに想 像もできない。どうやらオリンピックばかりに夢中になり、さらに少しは株価 や通貨危機も落ちついてきたのかと思っていたら、どうもそうではないらし い。オリンピックが終わると、イラクでは物騒なことも起こりかねないようで すし、あまり面白くもありませんが、関心を持たないわけにはいかない。



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