Unabomber、死刑を免れる(2/2)


*Crazy Is As Crazy Does  
Why the Unabomber agreed to trade a guilty plea for a life sentence

Unabomber事件は思いがけない方向で解決を見たようです。

Theodore Kaczynskiは、一連の犯罪を認める代わりに死刑判決ではなく、終身 刑の道を選んだ。検察側も、被害者側も、裁判が長引いたり軽い刑が宣告され るよりも、終身刑に同意した。Kaczynskiの母親Wandaと弟のDavidは、結果 を「適切で公平な民主的なもの」と受け入れた。あっけない結果のような気も しますが、自分の罪を認める代わりに刑の減軽をはかる司法取引という制度は 案外いいのかもしれません。

ポイントは最後までKaczynskiの性格にあった。人は誰でも生きる上での自尊 心というものがあるが、彼の場合それは自分の頭脳の明晰さということにあっ た。最初から最後まで、この点に疑いを挟む人物に我慢は出来なかった。だか ら弁護側が死刑判決を避けるべく彼の精神異常を問題にしたことは許せなかっ た。弁護士を解任して、自己弁護(represent himself)しようとしたが、裁判 所は認めなかった。そうすると法廷で彼の精神的欠陥が論議されることは避け られなかった。ここで彼も遂に自己の有罪を認めた。

しかし最後まで彼の心は伝わってこない。法廷ですぐ近くに座っている母も弟 も認めず、自己の犯罪を後悔もせず、そして後ろを振り向くこともなく、終身 刑務所で過ごすために法廷を立ち去った。彼の心では、死刑判決を受けること と自己を精神異常者だと断定されることのどちらが耐え難かったのだ ろうか。



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