カジンスキー 自身の希望(US版 1/12)


* At His Own Request

Is Kaczynski's rejection of his best chance for a defense a result of paranoid schizophrenia?

Unabomber裁判が今週から始まるようです。しかしカジンスキーは、弁護側の 方針を拒否した。予想通りということでしょうか。彼を誇大妄想的精神分裂症 とする弁護士の方針に対して、自ら地方裁判所判事(U.S. District Judge)に 手紙を書き、自らを代理したいと言った。represent himselfとありますが、 自分で訴訟方針を決める、少なくともその意思能力はあると訴えたのでしょう か。協議の結果、弁護側は最初の方針を変更して、カジンスキーが精神的に病 気であるという主張はしない。

これでまず膨大な証拠と合わせて、彼の有罪は決定したようなものです。彼 が自分のおかれた状況を客観的に認識できないほど狂気であることは確かだ が、それは法律的に責任能力がないと言うことではない。弁護側はこうした主 張を崩そうとしていたのですが、まずその点は被告本人の手で閉ざされた。検 察側の主張、「すべての連続殺人犯は狂人だ。だからといって彼らに死刑判決 を下してはいけないということにはならない」 カジンスキーは精神病医の診 察も拒んでいるようですが、これも検察側に言わせれば精神病と言うより仮病 を装っている場合によく見られる、ということになります。

弁護側は依然として、精神に問題があると考えているようですが、有罪確定 後の判決審理の過程で、精神的欠陥を減刑酌量の要因として持ち出すようで す。もしかしてカジンスキーが少しでも運があったら、死刑判決を免れるかも しれない。弁護士がカジンスキーの頭脳的欠陥を論議することは、彼にとって は好ましくないだろうが、どうもそうさせないことには彼の命は救われないら しい。

カジンスキーがきちんとした身なりをして、メモを書いていたり、弁護士と話 し合っているのを見た人は彼をとても精神的に病んでいる人とは思わない。も ともと誇大妄想的精神分裂症の人は、外見上ではなかなか普通の人と見分けが つかないようですが。 正常と異常、これはちょっとした違いなのでしょうか。



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