エルニーニョは人類への警告か?(11/17)


TIME 11/17のViewpointの記事からです。

* HELL, HIGH WATER AND HYPE
EL NINO AND US: IS BAD WEATHER REALLY CAUSED BY SIN?
BY CHARLES KRAUTHAMMER

皮肉屋 KRAUTHAMMER の文章ですから、短いですが、面白かった。

世界的に、異常気象が続いているようです。昔の人だったら、こんな時には神 の怒りを鎮めるために、処女を神に捧げものをするのでしょうか。イスラエル の学者は、聖書に述べられた飢饉も、エルニーニョが、原因だとか言っている ようですし、とにかく何もかもエルニーニョのせいにするのが流行っているら しい。しかし大体は、あまり信用できない。

エルニーニョそのものには、別に不思議なことではない。2年から7年おきに暖 かくなるのは、普通のサイクルである。これがジェット気流と雲の形成に影響 を与え、世界的気候の変化をもたらす。El Ninoと反対の現象がLa Ninaで、水 が冷たくなり、反対の影響を与える。しかしどちらも正常のサイクルで、長年 続いてきたことで、かなりの程度まで、予測できる。

しかし今回のEl Ninoが特に強いと言うことが、世界各地での警戒を呼び起こ している。どうも数週間前まではカリフォルニアでは、平年の500%の降水量増 加が予測されていたらしい。これは6倍と言うことでしょうか。だから記事に は書かれていないのではっきりとはしませんが、ノアの洪水の再来を言った人 がいるのでしょうか。最近の予測では、150%とと言うことのようですから、ま あこれでも大したものですが、パニックに陥っていた人も、少しは落ちついて きたのかな。科学者の話では、過去8回の大きいEl Nini現象の時は、降水量の 増加は、平均してわずか3分の1。そのうち1965年と1991年の場合は、干ばつだ ったようです。KRAUTHAMMERは、こう書いているのですが、これから推測する とEl Ninoの年に、かなり降水量が高かった年があることは確かですね。

El Ninoが実際どれくらいになるかは前もっては分からない。冷静に対処しな ければいけないのに、環境論者のAl Goreは、地球温暖化とEl Ninoに関係があ るかのような発言をしている。しかし筆者に言わせれば、El Ninoと地球温暖 化の共通点と言えば暖かくなる、ということだけだそうです。その調子でいく と、El Ninoとパンのトーストとも関係があることになる。(^^;

El Ninoは、ペルーからインドネシアにかけて太平洋を東西に吹く貿易風が弱 くなったことで発生する。温暖化とEl Ninoが関係があるというのならば、ま ず温暖化がこの貿易風を弱めたということを証明しなくてはいけない。実際は 逆で温暖化によって、暴風雨とか嵐が引き起こされている。実際に去年の冬( last winter)の嵐が温暖化に関係があったことは環境論者も認めているとこ ろ。

さらに、温暖化は全地球的現象であり、太平洋の一地域の水温上昇とは、関係 がない。ゴアは政治的発言をしただけだ。さらに人間の罪、つまり炭素を燃や したり、地球を人間の欲望や名誉のために略奪したりすることが、ひょうや洪 水や火事や硫黄などの災害をもたらすというような考えも、その昔アズテクや ヒッタイトが持っていた神話そのものではないか。(^o^)

科学者達の予測では、現在のEl Ninoも徐々に小さくなり、来年の5月頃までに は完全に収まるそうです。聖書に書かれた黙示録の世界は当分待たなくてはい けない、というのが筆者の予言です。後半部分は、大分過激な意見になってい ます。まあ、世の中には、すべての現象を結びつけるのが得意な人もいますか ら、そうした人が作者は嫌いなのかもしれません。 (^^;



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