Unabomber裁判近まる(11/3)


TIME USA版の記事です。

*HE'S NOT CRAZY, HE'S OUR NEIGHBOR
IN MONTANA, TED KACZYNSKI'S ACQUAINTANCES INSIST HE WAS NORMAL

Unabomberの犯人として、Ted Kaczyskiが捕まってから、もう約1年半くらいに なります。11月12日からいよいよ彼の裁判が始まるようです。

彼のかつての住処、モンタナのリンカーンの町の山にあった、彼の小屋はFBI によって持ち去られた。彼の敷地を区切っていた鎖に掲げられた「立入禁止」 の看板を見るものは、今ではそこを通り過ぎる兎と鹿だけ。彼が4マイルの山 道を行き来するのに使った、赤い自転車も錆はてバラバラになって、そのうえ には雑草が茂っている。町の人も今では彼のことを多くは話さない。しかし2 週間前に、2人のよそ者が州道200号沿いに現れて、Kaczynskiのことについ て、あちこちで質問をしていった。

彼らは検察側の精神病学者で、町の人たちに「彼は精神的に病気だったのか。 そうでなかったのか」を聞いて回った。その結果は、彼にはなんら異常なとこ ろはなかった、正常だったということのようです。少なくとも彼と接触のあっ た人で、彼の人格に不審を抱いた人はいない。世捨て人ではあったが、社会の 外にはみ出していたわけではない。少し神経質に見えるが、人付き合いが苦手 な人にはありがちなこと。何ももめごとはおかさなかったし、穏やかで、話し 方もていねいだった。

しかし彼が精神的異常者だったという証拠はほとんどないが、弁護側は有罪評 決の時か、量刑を決める段階のいずれかにおいて、そうした主張をしてくるも のと信じられている。死刑判決を避けるためにはそれしかないのかもしれませ ん。精神異常insaneが認められないなら、精神的欠陥mental defectを持ち出 してくるだろう。

山小屋で見つかった証拠類から判断すると、弁護側はかなり苦しい。何故彼の 小屋に完成した爆弾があり、Unabomberの声明文があり、それをタイプしたタ イプライターがあり、さらにKazynski本人が書いた、すべての爆弾事件の記録 があったのか。検察が先週発表したものの中には、「1993年にこれらの装置を 送った。予定通りそれらは爆発した」と、はっきりと書かれているようです。

弁護側としてはそうした具体的証拠への反論はむずかしい。だから、精神的異 常ないし欠陥を主張せざるを得ないのでしょう。リンカーンの町で彼を知る人 々は、自分たちではなく、陪審員が評決を下すことにほっとしている。しかし それでも、彼らは知りたい。「なぜ彼があの事件を起こしたのか」、と。

American Sceneの記事でした。



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