包囲網の中の女性(10/27)


TIME 10/27の記事からです。US版からです。

* STANDOFF AT "ROBY RIDGE"
AS MILITIAMEN CHEER HER ON, ONE WOMAN HOLDS OFF ILLINOIS STATE TROOPERS BY JULIE GRACE

アメリカのイリノイ州で、一人の女性が警察の包囲網にも負けず、1カ月間自 宅に閉じこもって、徹底抗戦しているという記事です。もっともこの女性、犯 罪を犯したわけではなく、夫の死後精神状態が不安定ということで、家族から の保護要請に基づいて郡保安官が、乗り出したのですが、それに抗議してとい うか、銃を持って拒否しているわけです。しかもこの騒ぎに乗じてアメリカ全 土のmilitiaたちが集まってきた。彼女を激励するために、というわけでしょ う。なおタイトルのRoby Ridgeは彼女が住んでいる町の名Robyと、Idahoの Ruby Ridgeで、militiaのヒーロー、Randy WeaverがFBIと渡り合ったことにち なんで、掛け合わせた言葉。

Robyの町は、今頃はとうもろこしと大豆の畑がそよ風を受けて、樺の木や銀杏 や樫の木が、秋の季節を感じさせるとき。しかし51才のShirley Allenにとっ て、この1カ月は苦しい時期だった?ようです。9月22日にChristian Countyの 保安官が、彼女の家のドアをノックした。精神鑑定を受けるようにという裁判 所の命令を伝えに来たのに対し、彼女は12口径の手動式ライフル銃を持ち出し て、拒否。以後警察による包囲が続いています。

1989年に夫に先立たれてから、彼女の様子がおかしくなったようです。彼女 は、そのショックを克服できなかったのか、弟たちに家の中の物が動き回ると かヘリコプターから監視されているとかいう被害妄想を訴えるようになった。 訪ねてきた母親や妹たちも、家の中には入れようとはしなかったし、助けを申 し出た長年の知人に対しても、(多分銃を持ち出して)頭をぶち割るぞと、脅か す始末。これだけではよく分かりませんが、多分他にもいろいろあったのでし ょう、ついに家族の要請に答えて保安官事務所が応えたたというのが発端で す。

保安官側は最初催涙弾を打ち込んだ。ところがAllenは以前看護婦だったか ら、ワセリンで全身と濡れたタオルで皮膚がかぶれるのを防いだ。次にお手玉 弾bean-bagを打ち込んだが、彼女は何枚も服を着込んで対応。これを見ていた militaliaたちは、suvivalistの手本とばかり、彼女の技術を賞賛しているよ うです。(^o^) 

彼女の気分を落ちつかせるために、クラシック音楽をかけたり、電気や水道を 切ったりしているようですが、すべて効き目なし。井戸水が枯れていたことも あって、彼女は缶詰の食品やボトル入りの水をたっぷり買い込んでいたからで す。とにかく話をしようとしないのだから、説得方法が見つからない。

On Day 23と本文にはありますが、これは9月23日ということではないですよ ね。少し気になりますが、多分23日目ということなのでしょう。進展があった といっていますが、23日目にモップを動かしたり、24日目に頭を窓から出した ということぐらいのようですから、あまりそうともいえない。

一方警察は、militiaたちの取り締まりにも苦労しているようです。しかしそ の内の2人、ラスベガスの前のmilitiaのリーダーと、Ruby Ridgeの解決に協力 した元警官の2人のmilitiaをてなづけて、200人くらいのmilitiaたちのところ に行かせて、「警察はよくやっている」というようなことを言わせたようで す。しかしこれは失敗。彼らはTroyanと呼ばれたようです。Troyanは裏切り者 をさすmilitia仲間の言葉だと言うことです。多分トロイの木馬に由来してい るのでしょう。

とにかくこの事件でかかった費用が45万ドル。去年、シカゴで開かれた民主党 の年次大会の警察費用を既に上回っているようです。当然一部には不満もある わけで強硬手段をとれば、すぐに解決するという意見も強い。しかし責任者の イリノイ州警察長官が反対しています。というわけで、今日も包囲網が続いて いるとか。(それとも大分時間がたったから、もう解決したかな)

American Sceneからでした。記事はいくつか読んでいますが、なかなかUPする 時間がありません。



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