ミシシッピ怪奇物語(10/20)


みなさん、こんにちは。

TIME USA版の10/20からです。久しぶりに火曜日にTIMEを読めました。(^o^)

15才の少年が11才の少年を殺害した事件は、この会議室でも話題にしました が、ESSAYが扱っています。さらにそこでも、私が少しだけ触れた16才の少年 が、高校で銃を発射した事件についての記事が、これです。

まず簡単な事件の説明をしておきます。10月1日午前8時、16才のLuke Woodham が、白のChevy Corsicaを運転して高校にやってきた。彼は近視で、普通は母 親のMaryから送ってもらっていたので、これはおかしかった。彼は建物で囲ま れたcommonsに入っていき、トレンチコートの下から.30-.30のライフルを取り 出して、乱射した。7人が負傷,2人が死亡。死亡した2人はいずれも女子生徒 で、その中の1人がLukeが以前付き合っていたChristina Menefee、 16才だっ た。警察は、この事件をboyfriend-girlfriend thingと発表した。なおLukeは けがをさせた友達に謝罪したとも伝えられた。

この日Lukeは、3時間前に母親をナイフで殺していた。彼が文学好きで、太り すぎ立ったというのは、初めて知りましたが、以上の内容はは私も大体読んで いました。22000人のPearlは州都Jacksonの郊外にあるようです。このPearlは ここ数年、double-wide-trailer salesmanの非公式的な首都としてあまり芳し くない評判を持っているようですが、これがどんなことなのかはわかりませ ん。多分ここは郊外の住宅地で、実力者たちが住んでいるのかもしれません。 しかし今回の事件は、本当に不名誉な事件として、住民にはショックだった。

ところが取り調べとともに、事件は意外な展開を示してきた。一見単純なこの 事件の背後には、複雑な背景があるというものです。

10月7日Lukeの6人の友達が、殺人の共同謀議で逮捕された。これらの少年は the Groupを結成していた。彼らの何人かはラテン語を研究するグループにも 属していたようです。またあるものは、黒い服に執着を示し、19世紀の思想家 ニーチェのニヒリズムに傾倒していた。そしてこの銃乱射はニーチェの超人思 想の影響を受けたというわけです。なお一部メンバーがそのメンバーの父親殺 害も計画していたということで、起訴されたようですが、こちらは当の父親の 嘆願もあって事件扱いにはならないようです。

逮捕されたメンバーの一人、Justin Sledgeが、Lukeのノートを公表したよう ですが、その中にはニーチェの有名な言葉、「神は死んだ」が書かれているよ うです。ニーチェの著作で神の死を宣言するthe madmanの言葉。「私は早く生 まれすぎた。私の時はまだ来ていない」それを受けてLukeは、こう書き記 す。「私は正気だ。私は怒っている。殺人は弱者や馬鹿者どもの行動ではな い。根性のいる、勇気ある行いだ。私のような本当の人間が不当に扱われてい るから、殺人を犯すのだ。私が惨めだから、私も悪意を持って復讐するのだ」 Sledgeの言葉によれば、今回の殺人は女友達が他の男と付き合ったからとか、 両親が5年前に離婚しているからとか、そんなつまらないことが原因なのでは ない。社会が偉大な思想家や天才を不当に貶めているからなのだ、ということ です。

どうもPearlの町は噂が噂をよんでpanic状態のようです。大人の関与者がいる とか、あの日第惨劇を引き起こしたかもしれない、他のメンバーの配置図があ るとか、もういろんな噂が飛んでいる。Lukeのノートにはギリシア語でLuke is God.の文字が張り付けてあるとか。自分の息子が、ターゲットの1人であっ た市長も、hit listやらcult activityは根拠がないといいながらも、何が何 やら分からないそうです。たしかにこんな事件は、どうやっても説明できな い。若者特有の誇大妄想と言えるかもしれませんが、どうも若者たちの現実感 覚が欠如してきているのだろうか。

YUKI



感想はこちらに・・・YHJ00031@niftyserve.or.jp
Internetの場合は・・・ohto@pluto.dti.ne.jp


ホームページに戻る 

TIMEのホームページに戻る