Greenyさん、佃さん こんにちは。
ようやくTIMEにざっと目を通しました。大分予想と違っていました。インド関 係の記事が圧倒的に多かったのは、いいとしても私のBest Fiveは全部ASIA版 にも載っていました。
しかしCharles Krauthammerの記事がESSAYとは、気づかなかった。なにしろプ リンとしたのにはESSAYとは書かれていなかった。確かESSAYもプリンとしたと は、思っていたが、あとからわざわざ確認まではしません。そういえば、この 人ESSAYの常連だものね。しかし先週はずれていたから、ちょっと時間をずら して読むとイスラエル爆破事件の記事のあとに書かれていたのかと思った。 それとp.68のSubway Scareは囲み記事でした。こんなに短かったの、という感 じでした。あと私はMartha of the SPIRITの記事がなぜか気になって、ダウン していたのですが、これもASIA版に載っていますね。
今週のASIA版、Best Fiveは全部インド関係になりました。多分、Greenyさん とかなり一致するでしょう。
まず私が読んだインド関係の記事は、全部で6個。これをBest Sixとしてもか まいません。ページ順に書いておきます。
1. A Land of Olenty (p.22-23)
2. Mahatma's Miracle(p.28-31)
3. Silent, Vigilant, Never Complains -- and can't Retire(p.50)
4. Unpaid Bills(p.52-55)
5. It's Our Turn Now (p.62)
6. New Neighbors (p.63)
ESSAYが多くなりましたが、2と4の事実を述べた記事には圧倒されます。読ん でいませんが、おそらく他の長文記事もいったん読み出せば引きずり込まれそ うです。
>>(1) THE PRICE OF FREEDOM (p.16-21)
>>After an inspiring struggle for independence, the subcontinent was
>>freed -- and then split. Fifty years later, the scars of division
>>remain.
巻頭の記事ですね。私は少し読んで他の記事に移りましたが・・・・
>>インドとパキスタンは この50年間 3度も戦い、交易もほとんどないままで、
>>軍拡競争が進むばかり。
>>What caused partition and the slaughters surrounding it ? と問い掛けてい
>>ます。
この問いかけはカバーの記事全部の底にあるようです。事実としては、激しい 憎しみがあるということは分かるものの、やはり私にもこの問いかけの答えは 分かりません。ボスニアの悲劇よりもこちらの方が、規模が大きいですね。ほ とんど知らない事実ばかりでした。
Greenyさんの解説を読むと、どうやらこの記事は事実確認のために読まなけれ ばならなかった記事のようですね。私も写真が印象的だったので、読むつもり ではいたのですが。
>>詳しい歴史的背景知らないのですが、p。33の地図見ても これに問題あったのは
>>わかります。東は ベンガル州、西はパンジャブ州の真ん中に国境線が通ってい
>>ます。ヒンズー教徒、イスラム教徒、シーク教徒が過去9世紀以上にも わたっ
>>て 共存し、複雑に絡み合った地域を寸断するのに、誰がやったにしろ 後々の火
>>種になったとは 思うのですが。。。(^^;)(^^;)
なるほど、私も改めて今確認しました。国境線が独立当時と変わっています ね。このへんが3度の戦争と関係がある?
>>でも まさか こんな重要なことを たった一人の人間に任せるなんてね。。(^^;)
イギリスはあちこちで将来の紛争のもとを作っている。パレスチナもそうで す。もともと植民地というものは、自国のために役立つもので、現地の人のこ とはあまり考えていないのでしょうが。香港返還にしても、いかにイギリスが 香港の人々の自由と正義のために努力してきたか、中国に返還されればいかに 酷くなるかと言われても、あまり信用はしていなかったけれど。しかし実際は その通りになるのかな。 (^^;
>>(4) UNPAID BILLS (p.52-55)
>>As they belatedly open up their economies, governments in South Asia
>>must urgently tackle a crisis in education and basic health.
どうやら、インドの記事でGreenyさんと私が一致したのは、今の所これだけみ たいです。なかなか合いませんね。もっとも今週号はどの記事を選んでも良い かなと言う感じはしていますが。
>>やはり、どうもネルーの社会主義、基幹産業を国営化し、高い税金を課し。。とい
>>う孤立主義が この50年のインドの ひいては南アジアの経済発展をはばんでき
>>た ということですね。
ネルーの政策が、インドのその後の発展の足枷になったというのは、前にも聞 いたことがありますが、やはり驚きです。ネルーの虚像が一人歩きしているか
らでしょうか。>>南アジアといっても、、、バングラデシュはそれほど ひどくないよう
>>です。初等教育は義務化されてる、公衆衛生も整備されてる、もちろんclean
>>water が使える、女性の地位も高い。経済もいい方向に向かっている。
私はこれも驚きでした。バングラデシュが一番ひどいという印象があった。サ イクロンやら津波やらでよく国土のほとんどが被害にあったとか、以前には報 道されていましたから。しかし南アジアがサハラ以南のアフリカ諸国よりも貧 しく、世界一の貧しさだと言うのはこれまた意外でした。
インドは幻想を抱かせる国ですから、貧しいと言うことは知っていたが、ここ までとはね。Rushdieの記事にもありましたが、持参金が少ないと言っては花 嫁を殺す、女神カリーに捧げるために、幼児を誘拐し殺す、他にも夫に先立た れた妻の殉死とかいろんな悪習がときどき伝わってきましたが、要するにこれ は神秘とか幻想とかは関係ないのですよね。例えば人口1億5000万のUttar Pradeshでは、12才から14才の女の子の4分の3が学校というものに今まで一度 も行ったことはない。当然読み書きもできないし、おそらく新しい生き方を考 えたこともない。インドの1つの州といっても、これは日本より人口は大きい のです。考えればものすごい数字です。
>>ただ それを阻むものとして、
>>* non-merit subsidies 。。。少し分かり難いのですが、どうも一部の者、農民、
>>企業、都市部中産階級だけを太らせるだけの補助金。これが、GDPの11%にも
>>なっている。教育費はGDPの6%、いや実質は4%以下ということ。過去の悪い慣
>>習が 改まらないということですか。
本当に必要なところに金が回っていないと言うことですね。一部のものにだけ が、恩恵を受けている。
>>* 軍事費、兵器購入のパーセンテージが 貧しい国なのに、あまりにも大きい。
>>パキスタンも、国内外のローンの利子、それと軍事費で国内予算の75%にもな
>>るということ。!!! (エエト、なぜ こんな事許されるのでしょう?? ^^; それな
>>ら、外国もお金貸さなきゃ いいのに。。)
p.52の表を見ただけでも、南アジアの方が大分劣っているのは分かります。少 しずつ地方の指導者たちが、金の使い道を考えることが出来るところまでは来 ているみたいですが・・・しかし確かにこの2つの兄弟国家が、軍拡競争を止 めれば、経済成長はかなりの程度まで約束されると思うのですが。
全体的に教育のハード面もソフト面もその信じられないくらいのひどさに唖然 とさせられました。インドの将来は明るい、というESSAYも今週号では読んだ のですが、南アジアは東アジアにはなれない、という印象が全体的に強い。し かし中国もそうですがインドくらいになると、1つの国として考える方が無理 があるのかもしれません。
>>(5) SPORT / Goodbye, New York (p.78)
>>
>>ニューヨークから、ヤンキーズの伊良部選手の記事。
>>7月10日の華々しいデビューから わずか18日でマイナー落ち。
>>当然、 マスコミからも たたかれます。
これはWEB版の記事とは違うのですね。Greenyさんは、Irabuに同情的なようで すが、わたしはあまり関心はない。 (^^; あれだけの契約金を考えれ ば、彼が実績を残さなければたたかれるのは当たり前。ここで同情するのはか えっておかしい。それにNYは弱いものには、冷たいのだそうです。どうやら再 び大リーグ昇格が決まったようですし、ここで活躍すれば悪役は一転して、ヒ ーローになるからそれでいいのです。もしこのまま彼が活躍しなかったら、彼 は契約違反で損害賠償の請求をされないのだろうか。 (^^;
佃さんが書いている情報は私もNY Timesで読みましたが、はたしてそんなもの でしょうか。
>>映画ファンなら 見逃せない WEB上の映画データベースのサイトの紹介。
>> * the Internet Movie Database (www.us.imdb.com)...10万以上の映画をカバー
>> * Cinemania Online (www.cinemania.msn.com)
>> ...MicrosoftのCD-ROMの無料バージョン
それと佃さん情報では、
>>他にも、Who's whoだったかな?各界の有名人の情報が簡単に見ることの出来るサイト
な
>>ど比較的最近の作家などの情報を得るときに重宝しますよ。
>>また、映画のスクリプトが無料でダウンロード出来るサイトもあり、昨年暮れに非常
に
>>お世話になりました。
これどこですか。映画のスクリプトが無料で手にはいるとなると、大分面白そ うです。私はTIMEのこの記事は見過ごしていたようです。
結局、Greenyさんとは1つしか合っていませんでした。
大分長くなったから、私のBest Fiveの感想は明日書きます。今日は、今から 少しインターネットの手入れをしに行って来ます。
YUKI
Greenyさん、佃さん こんにちは。
完全に1週間遅れているのですが、一応記憶の片隅に残っている感想を書いて おきます。
>>1. A Land of Plenty (p.22-23)
>>2. Mahatma's Miracle(p.28-31)
>>3. Silent, Vigilant, Never Complains -- and can't Retire(p.50)
>>4. Unpaid Bills(p.52-55)
>>5. It's Our Turn Now (p.62)
>>6. New Neighbors (p.63)
1と4は、既に茜さんやGreenyさんのUPがありますから、残りの記事についての 感想を書いてみます。
>>2. Mahatma's Miracle(p.28-31)
1997年、8月15日インド独立を祝うニューデリーの式典会場に、独立運動の指
導者ともいうべきガンジーの姿はなかった。彼はそのとき怒りと恐怖が荒れ狂
い、大殺戮の悲劇の可能性のある、カルカッタにいた。前年、イスラム教が、
ヒンズー教を殺戮し、その報復が起きる可能性があったからである。「カルカ
ッタで事態が悪化すれば、どこでも悪くなる。もしここで良くなれば、おそら
く他の場所でも改善する」こうした信念のもとに、一部ヒンズー教徒の非難を
浴びながらも、彼はあえてカルカッタを訪問していたのである。
それにしても50年たった今でも、生存者の記憶に深く刻みつけられた悲劇は、 すさまじいものだったようです。1946年の8月16日をイスラム連盟は、direct action dayと名付け、ヒンズー教徒の生命・財産を奪う日と定めた。友達や隣 人が突然敵となり、全市が恐怖に包まれたこの日、斧で頭はたたき割られ、家 は略奪された。もちろんヒンズー教徒のあるものは反撃し、「ヒンズー人1人 の命の復讐にに、10人のイスラム教徒の死体を!」とばかり、暴れ回った人も いるようです。様々な人たちの経験が語られていますが、やはり共存とか平和 とかいう意識は現在でもそんなに強くはない。 ガンジーほどのヒンズーの聖 者がなぜ、ヒンズー教徒の怒りを買ってまで、カルカッタのイスラム教徒を守 ろうとするのかどうしても理解できなかった青年もいた。
結局このときはカルカッタの悲劇は起きなかった。しかしガンジーの心には深 い悲しみが宿った。自由は勝ち取られたが、それは彼が望んでいたように、平 和的・道徳的手段によってではなく、憎しみによってだったから。イギリスに 対する恨みは、宗教的憎しみにとって代わられた。ガンジーの言葉。「人々は 喜んでいるが、私の心にはいかなる満足心もない」 ガンジーには既に、自分 の役割は終わったこと、自分が精神的指導者だった時代が終わったことが分か っていた。「私は荒野の中で叫んでいる」 彼にとって、これは「裏切られた 独立」だったのか。
>>3. Silent, Vigilant, Never Complains -- and can't Retire(p.50)
中印国境地帯からは幽霊話。この幽霊はシーク教徒の兵士、Harbhajan Singh
のものと考えられ、国境をはさんだ両国兵士から目撃されているようです。特
にインド側の信仰は厚く、彼を祭った神社もあるようですし、1年に1度は里帰
りするこの亡霊のために、わざわざ1人の兵士がつけられるようです。
>>5. It's Our Turn Now (p.62)
激しい変革を経験した親たちが、子供たちに送る未来のインド賛歌です。都市
の中産階級の中に、他の先進諸国の人々と同じ考えを持ったこれらの人が増え
ているのでしょう。少し楽観的かなとも思いますが、人口10億と考えれば日本
が8つあるのと同じですから、別に不思議ではない。インドは若い国で未来が
あるということなのでしょう。インドが若い、という考えは新鮮に感じました
が。
>>6. New Neighbors (p.63)
これはパキスタンを含むインド亜大陸の女性のたくましさを書いたESSAYでし
ょうか。筆者は独立当時にLahoreで子供時代を過ごしていますが、そのときの
話が興味深い。筆者はゾロアスター教徒で、イスラムの子供たちには、Long
live Pakistan! Death to Hindustan!と呼びかけ、他の宗派の子供たちには
Long live Hindustan! Death to Pakistan!と話しかけたようです。財産を預
けたまま2度と戻らなかった、ヒンズー・シーク教徒の話も書かれています。
しかし何よりrecovered womenの話が興味深い。ひっそりと暮らし、夜に悲し みと苦しみの嗚咽をもらす彼女たち。最近のボスニア・ヘルツェゴビナの民族 浄化にも似た、悲劇はもちろんこのときも起きていた。こうした女性たちの悲 しみと怒り、それとQueen's Parkにそびえる巨大なビクトリア女王の彫像。筆 者はスリランカ、インド、バングラデシュ、パキスタンで6人の国家最高指導 者が誕生したことの、遠因にこれらの影を見ているようです。たしかに女性の 地位が低そうなこれらの南アジア諸国で首相や大統領が輩出するのはなぜなの でしょうか。
Economistもインド特集でした。多分読めないとは思いますが。
YUKI