アメリカの新しい国連大使


茜さん、こんにちは。

クリントン政権の新しい国連大使ですか。なかなか難しいテーマを選びました ね。他国の人事は専門家でもない限りよく分かりません。私も、この新しい Bill Richardsonのことは初めて聞いたようなものです。勘違いがあるかもし れませんが、私の感想を書いておきます。

TITLEはどういった意味でしょうか。「世界を駆けめぐる人質解放請負人」と 言う感じですか。捕虜じゃ少しきついような気もしますから。副題が、新しい 国連大使は説得したり、脅したりすかしたりするすべをこころえている、その ことは今までに交渉相手になった独裁者が一番よく知っているということくら いでしょうかね。

記事はSuddanの小さなGogriaの村での協定調印の時の様子から始まっています ね。蝿がうるさかったり、はげたかがねらっているのは不思議ではありません が、7才の男の子が自動ライフルを持って遊ぶ、やはり私たちから見たら異常 な世界です。ここでRichardsonとゲリラの司令官Kerubinoの交渉が細かく描か れていますね。

第3段落最初の文Need an American sprung from jail in a hostile country? はどう訳したらいいんでしょうか。sprungがよく分かりません。とにかくこの Richardson氏、New Mexico選出の国会議員ですが、ここ2年の間アメリカ人が 世界各地で人質になるたびに飛んでいっては、人質解放に尽力したということ で、クリントンの信頼も厚いようですね。今まで6回もそうした重責を果たし たようですから、今回の人事も当然でしょうか。

この二人、名前も同じBillですし、選挙戦も何となく似ているようですが、ウ マが合うみたいですね。Indiana Jones adventuresは映画の冒険物語ですよ ね。Richardsonの経験も波瀾万丈、かなり面白いのかもしれません。たしかに このSudanの事件を含め、彼が交渉役を仰せつかった6件はいずれも人命がかか っているだけに、責任重大だったはずです。北朝鮮がらみの事件が2件報告さ れていますが、あとの方の先月解放されたEvan Hunzikerは自殺したというこ とが、昨日あたりの新聞に載っていました。あとはアウン・サン・スー・チー 女史を解放するように、ビルマの政府に働きかけたり、ハイチの軍事指導者 Rauol Cedrasの辞任を迫ったり、サダム・フセインと越境した2人のアメリカ 人の解放交渉に当たったり、この人がなんでも引き受けていたという感じで す。これは初耳だったですよ。

そして先月ピョンヤンでHunzikerを釈放させてから、今回のSudanの交渉に当 たったわけですね。彼は家族・国務省・そして人質を確保している国の同意が なければ交渉には乗り出さないということのようですね。今回の交渉に乗り出 すまでの細かいことは省略するとして、スーダンに着いたときターザン映画の 1場面のように非現実的だったというのは面白い感想です。さらに、今までの 人質解放交渉に成功したときに、身につけていたネクタイとブレザーを着てい ったんですね。これなんかやはり縁起を担ぎたくなるのでしょうか。

経歴で変わっているのは、野球が上手で当時のKanzas City Athleticsからド ラフト指名されたということですか。

国会議員は微妙な外交交渉を任せるには不向きだというのが、国務省の考え方 のようですね。プロの目から見たら、政治家というのは微妙な交渉で大砲をぶ っ飛ばすから不向きだということなんでしょうか。そしてRichardsonも失敗し たことがあるらしいですね。イラクの事件でフセインと交渉していたとき、フ セインはしばらくの間怒って部屋から飛び出した(storm out)ということです ね。Richardsonが、足を組んで、足の裏を見せたことが原因らしいです。アラ ブ社会では非常に失礼になると言うことらしいですが、この風俗習慣の違いは いくら本なんかで読んでも、実感としては分からないでしょうね。世界各地の 習慣は様々で、子供の頭をなでたらだめだとか、左手でものを渡したら失礼だ とか、食事の時にげっぷをするのは失礼だとか、いやかえっていいんだとか、 こんなことはいくら知識として知っていてもいざというときには案外役に立た ないような気もします。

しかしこのRichardsonは政府の指令の内容はちゃんと把握しているし、心やさ しい一面がありますね。Kerubinoの娘の一人が麻疹でなくなったのを知ってい て、同じように麻疹にかかっている他の子供に話しかけるなど芸が細かいです ね。相手をよく研究して相手の泣き所をしっかり押さえているという感じがし ます。

そして一番感心したのが、常識外れのjokeの例としてあげられているやつで す。北朝鮮とHunzikerの解放を交渉していたとき、相手方にごく当たり前の質 問をするかのようにこう言ったと言うんですね。「ところでまだ彼の指の爪は 残っているかね」こんなことを、南北朝鮮の当事者が言ったとしたら、戦争だ と言う気もしますが、少し大げさですか。もちろん拷問のことをいっているん ですよね。

このrichardsonの夢はNew Mexicoの知事らしいですが、やはりどこの国でも一 国一城の主というのは捨てがたい魅力がある見たいですね。

それではまたおじゃまします。

YUKI



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