中世に生きるロシアのハンセン患者たち(5/17)


* Dark Age doom of Russia's lepers

ロシアのハンセン病患者たちは、長年自分たちだけのコロニーに生きることを 余儀なくされた。社会的偏見は、今なお強く、病気が治っても社会復帰の望み はほとんどないという記事です。

ハンセン病の症状は、いろいろあるのですね。leprosy, which causes discoloration and lumps on the skin and, in severecases, disfigurement and deformities.皮膚の変色やこぶが出来る、というのもハンセン病の症状 であるというのは知りませんでした。私も、重症の例しか知らなかった。しか し感染性の病気とはいえ、90%の人が生まれつき免疫を持っているということも 知らなかった。後の10%(他の所ではロシア人の言葉として5%という表現もあっ たようですが)が、患者と長期にわたって親密な接触をした場合に罹患する恐 れがある。ただ前もってだれがその病気になるかをいうことは現代でも予測出 来ない。完全に治ったということの判断時期も簡単ではないようですから、こ のへんはなかなかやっかいな病気ではあるようです。

一度感染しても、6カ月以内であれば抗生物質によって容易に治せるし、仮に ひどい症状の場合でも2カ月間の治療によって感染の恐れはなくなる。だから 西側諸国や、世界のハンセン病患者の60%をしめるインドでは、患者を隔離す る政策は現在取られていない。

ロシアは例外である。厳しい隔離政策が取られ、許可無しにコロニーの外に出 ることも許されず、配偶者や子供たちにもなかなか会えない。患者たちもそうし た分離隔離政策を当然だと受け入れる傾向が強い。そしてロシアの医者や専門 家も完治した患者の再発を恐れて、腫れ物にさわるような態度で患者に接して いる。だからほとんどの患者が狭いコロニーで一生を過ごすことになる。15才 から96才まで80年あまりを過ごした人もいます。

コロニーを訪れる理髪師は内部の道具等をいっさい持ち出すことを厳禁されて いる。また買い物をする場合にも、直接現金を手渡すことは禁じられている。 口座からの引き落としという決済方法が取られている。カウンターにいる販売 員も患者には決してさわらない。これは多分コロニー内部の店のことだと思い ますが、ましてや外部のものはロシアに4カ所あるコロニーの存在自体さえ知 らない。このへんはダイアナ妃が患者たちと握手したり、抱きしめたりしたの とは大違いというわけです。

ロシアは1923年の法律でハンセン病を社会的に危険なものと規定して以来、感 染したものはその家族にさえも病名を知らせないで隔離してきた。ソ連社会は ある日突然誰かが消えても不思議に思わない社会だったから、別に噂にもなら なかったのかもしれません。事実を知らせることなく、すべてを闇のままにし ておいた。それに聖書の中ではあちこちでらい病(ハンセン病)を恐ろしいもの と記述していることとあわせて、ロシア社会での厳しい差別に影響しているか もしれない。

私はハンセン病に対する知識はほとんどありません。最近日本では関連法案が 改正(廃止?)されたとか、ハンセン病にかかったためにアメリカ支配下の奄美 から施設に入った人が差別された経験を故郷で語り始めたとか、そういったこ とをおぼろげに聞いたことがあ るようですが良く覚えていません。ただ昔ハ ンセン病患者の施設、瀬戸内海の島の愛好園(?多分間違っています)に入って いた人の話や医者などが歌った和歌などを読んだことがあるのを思い出しまし た。大分知らないことを教えられました。



感想はこちらに・・・YHJ00031@niftyserve.or.jp
Internetの場合は・・・ohto@pluto.dti.ne.jp



ホームページに戻る 

The Sunday Timesのホームページに戻る