Sunday Times 4/19


The Sunday Timesの4/19日の記事からです。今週もなかなか面白く、詳しい感 想を書きたかったのですが、どうやら時間が尽きかけているようなので例によ って、書けるところまで書いておきます。

1.  Was Crusoe a copycat castaway?
Portuguese historian claims Daniel Defoe stole the character

ロビンソンクルーソーのモデルは今まで考えられていたスコットランド人では ないかもしれない。ポルトガル人の学者、Fernanda Ferreriaによれば、登場 人物の性格やら、背景が1546年にセントヘレナ島で死んだポルトガル人の生涯 そのままだということです。イギリス小説の父といわれるDaniel Defoeです が、Ferreriaに云わせれば、フィクションと云うよりも、ノンフィクションに 近いと云うことのようです。ロビンソンクルーソーは私の好きな作品ですか ら、なかなか面白かった。

しかしシェイクスピアにしてもその題材というか、オリジナルな作品は、当時 知られていた作品から取られているというのは、周知のことだと思うのです が、これでDefoeの評価が下がるとも思えないのですが。ここにはポルトガル の愛国意識が絡んでいるのでしょうか。

2.  Happy families in Stalin's hellhole

ソ連時代には国民からはもちろん外国からも、その所在はもちろん存在さえも 隠された秘密基地Arzamas-16。ここでは原子力研究などの国家の最高機密の研 究が行われていたわけですが、ここに初めて(本文ではイギリスで初めてのジ ャーナリストと書かれているのですが)Sunday Timesの記者が取材を許され た。陸の孤島に例えられ、サハロフ博士も研究していたこの町の住民の意識が なかなか面白い。ここで育った若者は、外部の世界に出ても、馴染めないでや がて戻ってくると云う。今なお電流の流れる有刺鉄線で囲まれた町で暮らす人 にとって、この町の治安の低さ・共同体意識は心地よいのだろうか。島=孤立 社会というのは、少し異論もありますが、ここで暮らす人たちはロシア社会の ロビンソンかもしれない。

3.  States urged to execute the killer children

アメリカは、犯罪が減少しているにも関わらず、少年犯罪の凶悪化はますます エスカレートするばかり。アーカンザスの事件は凶悪犯罪を犯した少年の処罰 論議に拍車をかけているようです。成人並みの刑罰を何歳から科すか。死刑は 何歳から宣告できるのか。州によって様々ですが、どうやら死刑判決の対象と なる年齢は低くなる傾向にあるらしい。

しかも一部では、年齢制限を取り払えと云う議論も起きている。5才でも死刑 宣告が可能と云うことです。これはさすがに無暴だと思いますが、しかし大分 前のTVでは幼稚園の先生の手にかみついた4才か5才の女の子を警察が暴行罪で 補導したと報道していたのを見ましたから、どうなるか何ともわかりません。

4. Disney accused of cruelty over 'safari' deaths

ディズニーが動物虐待で動物保護団体から訴えられているようですが・・・

5. Years of torment: Vanunu as he is now

Sunday Timesにイスラエルが核を所有していると暴露したために、1986年にイ スラエル政府に逮捕されたVanunu。彼はそれからの11年半を独房で孤独の生活 を送っています。現在ブレア首相がイスラエルを訪問していますが、話題にな ることは必至。彼の釈放を求める国際世論も高まっている。彼の自殺・発狂を もたらすべくモサド(イスラエル政府)はさまざまな仕掛けをしてきたようです が、彼は幸いにもこの間精神に変調をきたさず持ちこたえた。スパイ小説とド ストエフスキーのダイジェストを読んでいるような感じでした。

Sunday TimesはVanunuを自由にするための運動を始めています。 Free Mordechai Vanunu という記事で、彼の釈放を求める人は手紙をSunday Times に送れば、Vanunuに送ってやるということです。さらにコピーをネタニヤフと ブレアにも送るそうです。

まずはこの5つの概略だけを書いておきます。本当は、2と5は詳しい感想を書 きたいのですが、果たしてどうでしょうか。



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