* Kim shows starving nation no mercy by Michael Sheridan Pyongyang
北朝鮮の窮状は、いろいろ伝えられています。ここでは、新しい情報に的を絞 って書いてみます。
農業問題の責任者が公開処刑されたようです。これは、大分前に日本でも伝え られた党の幹部とは違うと思います。先月公開で銃殺されたようですが、こう したニュースがピョンヤンの外交官に入ってくる量が多くなっているようです から、大分増えてきているのでしょう。飢饉による体制崩壊を今以上の厳しい 締め付けで、防ごうとしているようです。以前は、秘密処刑だったものが公開 処刑に変わってきている、そうしたことで人々の恐怖心をさらに増大させ、何 としてでも権力を守ろうという鉄の意思を示しているのでしょうか。
以下、気についたことを書いてみます。
野菜を自家用に作ることは認められているらしいのに、鶏・豚を飼育するの は、禁じられている。何故なのか。これは私にもよく分かりませんが、貧富の 差がはっきり現れるから? いまさらこんなことをいっても、おかしいと思いま すし、よく分かりません。都市部では思想教育はさらに徹底化されてきているようです。以前は週1回だ ったものが、週に2回も3回も、そのための会合を開いている。外国人と接触し た人は、詳細なレポートを提出される。こんな暇があるくらいなら、もう少し 何か出来そうなものですが・・・
エネルギー不足は深刻で、今や北朝鮮と外国の間を飛んでいる航空会社はな く、古くなったTupoley-154が週に2回北京に飛んでいるだけ。
しかし国民の窮状と反比例するかのように、金王朝の栄光を誇示するかのよう な様々な記念碑があるようです。例えばDelicate Fragranceの山々のなかにあ る、Mount Myohyang。そこに輝くばかりの宮殿があるようです。周囲や建物の 様子も豪華なようですが、そこに飾られているものは、外国からの数々の贈り 物。スターリンから送られた、鉄道の客車、チャウシェスクからは死んだ熊。 中央アフリカの独裁者、Kolinbgaからは6000匹の熱帯蝶の羽から作られた tapestry。さらにリビアのカダフィ、シリアのアサド、PLOのアラファトから も数え切れないほどの豪華な贈り物を受けているようで、そうしたものを陳列 して権力を誇示しているようです。これを競売にでもかければ、かなりの金が 入ってくるようですが、もちろんそうした発想はないでしょう。記者を案内し てくれたガイドはいずれも、チャウシェスクの最期なども知らないようで、そ れを聞いて驚いていたとか。彼らは、レポートにこうしたことを書いて提出し たのだろうか。 (^^;
人々があまり利用しない地下鉄や、そのほかいろんな豪華な建物のこともとき どきは聞きますが、こうしたものを見ると、人々の心は尊敬に満たされるもの なのでしょうか。
金正日の素顔は、なかなか伝わりません。現在の北朝鮮の実状は、チャーチル がスターリンのソ連を表していった言葉、a riddle wrapped in a mystery inside an enigmaがそっくり当てはまるそうです。