パキスタンのテレビCM(11/9)

The Sunday Times 11/9の記事からです。

*Pakistan TV bans the shampoo set by Stephen Grey Islamabad

パキスタンで、TV広告に対する規制が強まっているようです。先進国では無害 としか思えないシャンプーや練り歯磨きの広告が禁止されてきている。髪をな びかせたり、ほほえみを見せるのが、イスラムに反すると言うことらしい。シ ャワーを浴びている石鹸の広告はさらに強い怒りを呼び起こした。頭しか画面 では見えないのですが、下は当然ヌードだと言うことがmullahたちの怒りを引 き起こした。 (^^; 当然こんな調子ですから、他の分野にも影響がある。 外国映画やコミックでは、検閲の結果、飲酒や入浴、ビキニ姿はカットされて いる。Tom and Jerryでは、猫が犬にキスしているシーンもカットされた。

ブットがNawaz Sharifに負けたたときから、もしかしたらと思っていました が、ここまで徹底的にやるとは思わなかった。パキスタンは独立以来、世俗化 というか、宗教と政治の分離を厳しく守ってきたはずでした。宗教政党の得票 率も、6%を超えたことはない。しかしSharifの支持母体が宗教色の強い保守層 だと言うことは、前から言われていました。そのイスラムの影響が、アルコー ルやギャンブルや公共娯楽面以外に現れてきているのかなという気がします。 西洋文化の流入には、相当の危機感があるようです。もちろん反対派はこうし た厳しい対策をとり続けると、イスラム原理主義の復活につながると警戒して いるようですが。タリバンの保護者でもあるパキスタンですが、彼らの影響も 受けたのでしょうか。

女性をテレビに出すことは、出来る限り少なくし、その場合も男性と一緒に娯 楽番組のホスト役を務めてはいけないとか、民族衣装を着るべしとか、どうも 事情が急速に悪化している感じです。

女性に対する虐待も、家庭の内外で増えている。当然衣服についてだけうるさ いのではない。婚姻外で性関係を持った女性は、厳しく罰せられ、男性はほと んど処分を受けない。ベールの着用を厳しく求められながら、メッカ巡礼の時 は着用を禁止されている。イスラム法の解釈が、一部原理主義者に振り回され ているとしかいいようがない。政府が何をめざしているのか理解できない、と いう女性団体の指導者の言葉を紹介していますが、確かにその通りです。原理 ということが、何故正義に変わるのだろう。



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