中国の人権弾圧に厳しい見方(10/2)


少し遅くなりましたが、The Sunday Times 10/2のWorldの記事からです。面白 そうな記事は少ないのですが、今日と明日に分けて書いてみます。

1. Congress turns heat on Jiang with anti-China bills

江沢民の訪米を中国では大成功だと評価しているようですが、欧米の見方はか なり厳しいようです。特に共和党の議員は、冷たく出迎えたとか。いうまでも なく、その底流には反体制派の弾圧、女性への強制妊娠中絶、さらには臓器売 買などで、中国に対する厳しい批判があります。

水曜日から、議会は中国の人権弾圧をめぐっての集中討議が始まるようです。 ここでクリントン政権の対中政策を弱腰と批判する共和党は下院で立て続け に、中国批判法案を提出するようです。議長のNewt Gingrichも、江沢民の訪 米中は彼を困らせないために、討議を延期していたのが、今では江沢民の非協 力的態度に怒っているということです。

どうやら、江沢民は人権問題の発言で、反発を招いたようです。「人権と自由 は相対的なものだ」という発言が、かつてのソ連指導部に対するのと同様なイ メージを植え付けた。経済改革は進めるが、政治的自由では妥協するつもりは ないというのは、本音でしょうが、どうも頑固な強権主義者のイメージが出来 上がった。Sunday Timesの表現はかなり厳しいですね。世界が前進しているの に、時計が過去に戻ったみたいだとか、かなりきつい。

公式的見解を、繰り返すだけで人間的魅力に乏しかったのかもしれません。最 初はなかなかよい出だしだったようです。ハワイではフラダンスを踊ったり、 子供を抱き上げたり、さらに1時間も泳いで、陽気で親しみのあるところを見 せた。 (^o^)  だからアメリカ人もDeng Xiaopingのようなユーモアと、愛 想の良さを期待していたら、一昔前の教条主義的言葉しか発しなかったという ことで、反発も大きかったのでしょうか。少なくとも天安門について、なんら かの反省は期待されていたようです。

クリントンと個人的な会談を長時間行ったにも関わらず、どうやら最後までそ の姿勢は変わらなかった。お互いの立場を、確認しあっただけのようです。そ れ以上に、議論は進展しなかった。:あまり成果はなかったようです。江沢民 としては、自分の立場をしっかり守ったから、面子を保ったし、上出来でしょ うが、歴史的判断は厳しいかもしれない。

もちろん経済関係ではいくつかの成果が上がっています。しかし人権問題での 発言によって、アメリカの反中国の動きはかえって高まっているようです。中 国国内の収容所内で作られた製品の輸入禁止、宗教的迫害やら強制妊娠中絶に かかわった関係者のアメリカ入国禁止、さらには北京での情報活動を強めるこ と、アメリカ国内での中国のスパイ活動に目を光らせること、などが議論され るようです。クリントンが拒否権を発動するかもしれませんが、少なくともそ のメッセージは中国にも伝わるだろう、とのことです。

私はここまでアメリカの中国を見る目が厳しいとは思わなかった。日本の新聞 でも読んだはずですが、中身は素通りしていたのかな、あまりこんなことは読 んだことがない。 (^^;



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