らくだレースと少年奴隷(10-12)


みなさん、こんにちは。

The Sunday Times WORLD 10/12の記事からです。

*Camel racing spurs child 'slave' trade

年端も行かない少年たちが、湾岸諸国で行われるらくだレースのために、イン ド・バングラデシュから売られていくという話です。一種の人身売買みたいな もので、命を落とす少年も多いようです。たぶんらくだレースは公式のという か、競馬などと同じように公共賭博として行われているのもあると思います。 ここでは、そうしたのではなく違法性の高いレースのことです。これは砂漠の 私有地で開かれるみたいですから、政府の監視も行き届かない。

少年たちは貧しい村から集められる。しかもこの場合親は子供たちが、よりよ い生活を送るためにと願って送り出す。親たちは子供を外国に送り出すため に、土地や宝石を売って金を工面し、世話役に渡す。だからこれは普通いう意 味での人身売買とは言えない。しかし世話役は親たちと、さらにはレース開催 者からも斡旋料を受け取る。

このらくだレースは過酷なレースで、砂漠の中で行われるレースですが、時に は5才くらいの外国の少年たちが、かり出される。子供たちはらくだに縛り付 けられ、彼らの悲鳴が、らくだを時には時速40マイルの速さで競争させる。落 下すれば重症を負うし、時には命を落とすというわけです。さらにジョッキー は軽い方がいいから、体重を増やさないために満足な食べ物を与えられない。 子供たちの年齢は5才から12才だということです。レース期間は4カ月というこ とになっているようです。親たちは、うまい話にだまされていますが、少年た ちの境遇を考えるとこれは一種の人身売買だといえるでしょう。

UAEでは、1993年に子供たちをジョッキーとして雇うことは違法になったよう ですが、莫大な金が賭けられているし、もちろんこうしたギャンブルがなくな ることはない。バングラデシュはこうした目的のための移民を禁止したよう で、世話役たちは今度はインドに目を向けた。自分の息子2人をつれて行き、 息子たちがジョッキーとして稼ぐ間、自分も電気仕事をし、妻は家政婦か家庭 教師として働こうとしていた電気技師の話が紹介されています。彼は知人が同 じような方法で大金を稼いだことを知っているから、その例に倣ったのわけで すが、一家出稼ぎのような感覚かもしれません。彼は自分の2人の子供以外 に、20人の子供たちもつれていたようです。この場合、旅費以外に彼が両親か ら手数料を取っていたかどうかは分かりませんが、レース主催者のところにつ れていけば、3200ボンドもらう約束だったようです。

少女たちは性的従事者として、少年たちはジョッキーとして売られる。貧しさ がなくならない限り、いくら国が禁止しても、不法移民という形の、現代版人 身売買はなくならないでしょう。

YUKI



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