Sunday Times 9/28 その3


みなさん、こんにちは。

The Sunday TimesのWorldで残った記事4つを読んでみました。普通だったら、 見出しだけ見てで読まないかなとも思うのですが、読んでみたら、結構面白か ったです。

1. Noble attacks sponsor deficit by Christopher Goodwin

Richard Nobleという人が、どんな人なのか知らないのですが、彼のThrustSSC が地上での最高スピードを破ったということです。あと少しでマッハ1の記録 を破るところまで来ているというから、驚きです。

実験はネバダ州の砂漠で行われたようですが、Andy Greenが運転する車は、約 14キロの砂漠を時速714マイルで走ったとか。時速約1150キロの速さになりま す。音速は、辞書によると海面付近の空気中で、時速約1200キロだそうです。 記事では状況によって時速750から760マイルとあります。そういえば音速の計 算、秒速331+0.6*温度の公式は中学校で覚えて以来、雷がなるときに今でも大 体の距離を考えるのにとっさに利用します。とにかくすごい衝撃が運転中にお そうでしょうね。

このネバダの実験レース(?)に参加したのは、NobleのThrustだけではないら しく、ライバルのSpirit of Americaをはるかに抜き去ったようです。しかし 彼の悩みはスポンサー探しだとか。毎日1億の人がTVで見ていて、Internetで も一日に100万件のアクセスがあるようですが、イギリス企業はあまりスポン サーになり手がないようですね。

私はこのレースのことは初めて知りました。the sleek black twin-engined vehicleとありますが、どんな車なのだろうか。

2.  Serpico guns for new breed of bent cop by Tony Allen-Mills

あのFrank Serpicoが、再び警察の腐敗を摘発した!!! と言っても私はこの人 の名前は聞いたこともない。記事で読む限り、かなり有名な人のようです。 1970年代の初期、警察内部にはびこるわいろと犯罪隠しを弾劾すべく1972年の Knapp commissionで証言する。1973年には映画化もされたようです。

とにかく同僚の警察官を密告することを禁じている、マフィア的団結力を誇る 警察のことですから、前代未聞の事件だったらしい。いわば命がけの証言だっ た。実際彼は麻薬事件で、顔を撃たれるようですが、いまでもこれをはめられ たと思っているらしい。その彼は身の危険を感じてか、スイスに自ら行く。 self-imposed exileとありますし、現在61才の彼は25年ぶりにアメリカに戻っ てきたようですから、当時36才くらいで、警察を辞めざるを得なかったと言う わけでしょう。

その彼がハイチ人移民Abner Louimaの事件の委員会が開かれるのを前にNYに戻 ってきた。Giuliani市長らにとっては、警察から独立した(警察を)監視機関を 設置することに反対しているだけに、いまthe most famous cop in the world の帰還は頭が痛い。もちろんSerpicoは、そうした警察監視機関が必要だとい う証言をするために、NYに戻ったのです。現状でも25年前と変わらないから、 内部告発を可能にする体制にしなくてはいけない、というわけです。

犯罪が減少したのは、自分と警察の力だと自慢している市長にとっては、 Serpioは時代遅れ以外の何者でもない。折りもおりNYを舞台にした警察ドラマ が始まった。そこで描かれるNYはまるで無法地帯。第1回目は9分間も銃撃戦が 続き、死体があちこちに転がっているとか。当局はCBSに抗議したようです が、やはりドラマと分かっていても気になるのですね。

3. Borneo's forest fire catastrophe spreads     by Michael Sheridan

ボルネオの森林火災は人災であり、その危険性は以前から指摘されていたよう です。しかしこの森林火災は、飛行機事故・貨物船の衝突、さらには人体への 影響など様々な影響を今なお起こしています。回復には100年以上もかかると いわれているようです。

私が普通の報道ではあまり聞いたことがなかったことを中心に書いてみます。

毎年大会社や個人が木を切ったあと、火をつけて後始末をしていた。普通なら 雨が降って、それでおしまい。環境団体は毎年抗議を続けていたようですが、 あまり効き目はなかった。ところが今年はエルニーニョのおかげで、雨は降ら ず干ばつが続いており、火を止めることは出来ない。地中のpeat(泥炭, ピー ト)やlignite(亜炭, 褐炭)にも火がついており、普通の消火作業ではどうしよ うもないようです。

Sarawk 川では、対岸が見えなくなったり、マスクの不足のため、ブラジャー をマスク代わりにしたり、さらに雨水も汚染されるでしょうから、最悪の事故 です。一酸化炭素、亜硫酸ガスなどを含んだスモッグは肺や目の病気を起こ し、喘息・心臓疾患の人にはかなり厳しい。

しかしそれ以上に動植物への影響は深刻。火災地域の動物が生き残るチャンス はほとんどない。インドネシアの経済開発主義のつけが、近隣諸国も巻き込ん で吹き出した。これを経済戦争だと評した人もいるようですが、もう世界は環 境問題を取っても1国だけで、解決できなくなっている。

4.  Dutch windmills run out of puff by Peter Conradi

オランダからは、風車が危ないという話です。250年前のも含めて17の風車 が、ロッテルダム近くのKinderdijkのpolder(干拓地)に広がっている。しかし どうやらオランダにとっては有力な観光資源でもあり、国連の文化遺産にも指 定されているこれの風車が回らなくなるかもしれない。原因は新しく植林した 森や、林立する共同住宅のおかげで、風の流れが変わったこと。現在オランダ の全風車のうち、3分の1が危なく、25年以内に60%から70%の風車が風が吹か ず、困ることになるとか。風車本来の目的は、現在では電気に頼っているよう です。現存の風車1000のうち40位は穀物などを粉にするためにも使われている ようですが、ほとんどは観光用。「世界は神が造ったが、オランダはオランダ 人が造った」ともいわれますが、排水に風車の果たしてきた役割は大きい。「 風権」という言葉も、オランダには実際にあるのですね。

どうやら、今週もSunday TimesのWorld & Focusの全部の記事を読むことが出 来ました。

YUKI



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