A Widow for One Year by John Irving (C. Nakagawa)


A Widow for One Year by John Irving
Published by Ballantine Books

1958年の夏 16才のEdward O'Hareは高校の英語教師の父の薦めで、作家でイラストレーターでもあるTed Coleのもとで使い走りなどのsummer jobをするためNew LondonからフェリーでLong Lslandにやってきた。Eddieは迎えに来ていた39才には見えないTed Coleの妻Marion Coleの美しさに息を呑んだ。そのとき TedとMarionは別居していて二人の間には4才のRuth Coleがいた。Ruthが生まれる前に二人の兄Thomas17才とTimothy15才は交通事故で死亡していて、家中に二人の写真が飾られていた。そのショックから立ち直れないMarionは浮気が止まないTedと離婚してRuthを置いてこの夏の終わりに家を出ようと考えていた。16才の少年と39歳のMarionは激しい恋に落ちた。1ヶ月に満たない情事は終わりを告げMarionはThomasとTimothyの写真をすべて壁からはずし持ち去った。後にはフックだけが残され、それが幼いRuthに深い悲しみを残した。

1990年秋、作家になっていた48才のEddieは、流行作家の36才のRuthの出版記念の会に招待され、二人はNew Yorkで再会する。Ruthは著書のプロモートの仕事でたびたびヨーロッパへ出かけていた。4回目のAmsterdamの訪問で Ruthは新作のために赤線地帯を訪れ、クローゼットの中に隠れて取材中、売春婦が客に殺害されるのを目撃した。その様子を書いた手紙を警察宛てに出して帰国後、Ruthは編集者のAllanと結婚、翌年Grahamガ生まれた。

1995年秋、35年間Amsterdamの赤線地帯をパトロールしていた巡査部長のHarryは売春婦殺人事件をずっと追っていた。Ruthが新しい本のプロモートでAmsterdamを訪れた時、犯人は肺気腫で死んでいたが、読書家のHarryはRuthの新しい本に書かれた売春婦の殺害の様子からRuthが目撃者であることに興味を持っていた。1年前にAllanを亡くしていたRuthはアメリカでHarryと再婚、Ruthの自殺した父のTed の家が売り出されていると知った76才のMarionがカナダからEddie を訪ねてきて、二人は37年後再び恋に落ちる。Eddieといっしょに訪ねてきた母Marionに会ってRuthは“Mommy....”と呼んで涙が止まらなかった。

感想:
一言で、大変難しかったです。わからない表現がたくさん出てきました。たいていは読み飛ばしましたが何箇所かは先生(native)に聞きました。ThomasとTimothyが雪が激しく降る夕方、視界が悪い中three-lane highwaysで泊まるホテルの前を通りすぎてしまったので、登りと下りの共通のレーンの真ん中のレーンを越えてUターンした時、反対車線から来た雪かき車と正面衝突して即死する場面は説明してもらい理解できました。

最愛の息子二人を一度に失った母の嘆き、夫の度重なる不義に悩む妻、母親においていかれた娘の答えの見つからない疑問、年上の女性にしか魅力を感じない男の人、南米や西ヨーロッパからやってきてAmsterdamで売春婦になるしか生きる道がなかった女性たち...テーマは重かったですが、最後はハッピーエンドで、ほっとしました。



感想はこちらに・・・・・・ohto@pluto.dti.ne.jp


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