悪童物語 三部作


ここ1カ月あまり、図書館通いをして暇が有れば本ばかり読んでいた。もちろん仕事もe-mailも、その他のいろんなこともしなくてはいけなかったのだが、読もうと思えば案外本は読めるものだと言うことがよく分かった。

ここ数年私はあまり読書はしていなかったと思う。市立の図書館が開館したのも大分前になるのだが、私はこれまで利用したことはなかった。しかし3月の初め頃に通いだしてからは、定期的に利用している。以前から名前だけは知っていて、読んだことがなかったものを思い付くままに借り出してきては読んでいる。数年前のベストセラーなどは大分汚れているものもあるが、4・5年前に発行されたものであっても、ほとんど誰も借り出していないのか、新品同様の本もある。

最初は真面目に読書の記録でも残そうかと思ったが、私は感想文とかはほとんど書いたことがない。小学時代に「イエスキリスト」の伝記について卒業文集に書いたのと、高校の国語の時間に「夕鶴」についての読後感を書いたことくらいしか思い出さない。大学の時には、提出レポートでいくつかの本のことについて書いたかもしれないが、覚えていない。最近HPに載せるために、英語の本を読んだときにその読後感を書いたり、インターネット中毒についての読後感らしきものを書いたのは、私にとっては極めて珍しいことなのだ。

しかし何かについて書くこと自体はそんなに嫌ではない。時間があって、何か夢中になってるものがなければ、結構喜んで書いている。そうは言っても以前は必ずしもそうではなかったと思うから、これはNiftyの会議室とHPに感謝しなければいけないのかもしれない。

ある本を読み終わったときは、その感動の余波が残っている間に、これを記録したいとは思うのだが、そのうちすぐに他の本を読み出すと、すっかり忘れてしまう。しかし最近の読書に関しては、せめて本の書名だけでも、記録しておこうと思う。これらの本は私に再び読書への関心をもたらしたということで、もしかしたら意味があると思うから。しかし本のタイトルを見ただけで、私の読書傾向に一貫性がないのにはあきれてくる。それにかなり危ない本も入っている。まあ絶対に買わないだろうと思う本も入っているのだが、そうした本でもそれなりに楽しめた。

図書館から本を借りてくると、ぱらぱらと拾い読みして面白くなさそうなのは、未読のまま返却しても少しも気にならない。これもありがたいことだ。もちろん最後まで読破しなかった本は、ここには載せていない。

大体は、読んだ順序に並べてあるが、多分正確ではない。一応30冊くらいの本を1カ月ちょっとで読んだようだ。

村山由佳 もう一度デジャ・ヴ 集英社文庫 
これは図書館の本ではない。

松本仁一著 ユダヤ人とパレスチナ人  朝日新聞社
小林よしのり 新ゴーにズム宣言第1巻 小学館 
本田顕彰 だれが聖書を書いたのか 二見書房 

悪童物語 Agota Kristof 堀茂樹 訳 早川書房
ふたりの証拠 La Preuve 堀茂樹 訳 早川書房
第三の嘘 Le Troisieme 堀茂樹 訳 早川書房

かなり面白い本だった。一応3部作の形式を取っているが、少しずれていた。現在同じ著者の他の作品が手元にある。

世紀末の時限爆弾 マイケル・S・ハイアット  大出健 訳 文芸春秋
佐高信 日本を撃つ 岩波書店


有田芳生 原理運動と若者たち  教育資料出版界
谷沢永一 悪魔の思想 クレスト社
井狩春男 本屋通いのビタミン剤 筑摩書房
岩波書店編集部編 定年後 岩波書店

右も左もひっくるめて読んでいるが、このごろは保守派が元気が良いらしい。

伊藤芳明 ボスニアで起きたこと 「民族浄化」の現場から 岩波書店
落合信彦 北朝鮮の正体  ザ・マサダ
落合信彦 日本の正体 ザ・マサダ
犬養道子 日本人が外に出るとき 中央公論社
越智道雄 英語の通じないアメリカ 平凡社

柳美里(Yu Miri) 仮面の国 新潮社
早川義男 ぼくは本屋のおやじさん 晶文社
豊田有恒 日本人と韓国人 ここが大違い ネスコ/文藝春秋
孔健 日本人は永遠に中国人を理解できない 講談社

伊藤輝男 お笑い北朝鮮 コスモの本
安部譲二 塀の中の懲りない面々 3  文藝春秋
会田雄次・谷沢永一 こんな指導者はいらない! PHP研究所
宇野正美 日本溶解 光文社
佐高信 逃げない経営者たち 潮出版社

高橋克彦 前世の記憶 文藝春秋
ロバート・ジェームズ・ウォラー マディソン郡の橋 (村松潔 訳) 文藝春秋
岸恵子 ベルラーシの林檎 朝日新聞社
栗本薫 仮面舞踏会 伊集院大介の帰還 講談社
デイヴィド・E・ケリー シカゴホープ ソニーマガジンズ

高橋克彦と栗本薫の作品はいつ読んでも面白い。私が持っていない彼等の本が図書館には結構有ったから、まずそれらを読もうと思う。仮面舞踏会はパソコン通信を舞台にした殺人事件というので、400ページ以上あるが、一気に読んでしまった。

どうやら30冊は読んだと言うことになる。しかしもちろん今後ともこのペースではいけない。これからは英語の本をなるべく読みたいので、図書館から借りる本は少なくるかもしれない。一応今年1年間にどれだけ読めるかを記録するのも面白いとは思うが、たぶんその内に飽きてくるだろうから、まずダメだと思う。英語の本は、読むことになると苦労して読むだろうからなるべく短い感想でも残そうと思っているのだが・・・

1999-4-18



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