Inventing Memory (C. Nakagawa)


Title : Inventing Memory(A Novel of Mothers and Daughters)
Author : Erica Jong
Publisher : Harper Paperbacks
Page : 368 pages
Price : $6.99

Content:
ユダヤ人の現代史を奨学金をもらって勉強中のSaraは夫Lloydと別居中で6歳 の娘Doveを育てている。Saraの母のSally が昨年死んで、アメリカに移住してきたユダ ヤ人の家族の歴史に興味を持った彼女はNewYorkにある“the Council on Jewish History" の研修生となってルーツを探ることになる。

Sarahは1906年ロシアからドイツのHumburgへ行きアメリカ行きの船に乗る。New York でおばのひどい条件の工場(sweatshop)で働いたあと、画家Levitskyに絵の才能をかわ れてportrait painterとして働きやがてハリウッドスターのスケッチもてがける。

船で出会ったSimとの間にできた娘Salomeは1933年Simが残した家をヨーロッパから 逃げてきたユダヤ人のために提供した。そこにやってきたAaronはヨーロッパでの悲惨な 経験からくる絶望感に打ちのめされていた。彼のNazi slaughterの話をもとにSalomeは “The Territory of Memory"を書き評判になる。その後"Dancing to America"を書いたが当 時女性の考え方には誰も興味を持たないという理由で出版されなかった。

Aaronとの間に生まれた娘Sallyは音楽に才能を発揮し成功するが、ステージは完璧でも精 神のバランスがうまくとれず、アル中になったり突然姿を消したり私生活に問題があった。 Sarahは画家としてより夫になったLevitskyの妻として夫の経営するgalleryのために働 き、Salomeは書くことをあきらめ、Sallyは男性遍歴、アルコール、無気力で自らの才能 をだめにした。結局3人とも自分の仕事をやりとげずに逝ってしまった。

CJHではユダヤ人の移住100年を記念して“Dancing to America"というテーマで展覧会 が開かれることになった。

Impression:
Saraは家族の歴史を書きながら、曾祖母、祖母、母から受け継いだ血が自分の 血管に流れ、彼女たちの記憶が自分の脳に満ちてくるの感じます。ひとつの世代が次の世 代にどのように道を開いたか?、もっとも悲惨な時にあってもひとつの世代の強さが次の 世代をいかに救ってきたか?女性は本当に100年前より今のほうが幸せなのだろうか? という疑問にSaraは立ち戻りながら書き進めます。所々にユダヤ人の間に伝わる言い伝え、 心構えなどが出てきますがそのなかでも印象に残ったのは、Saraの義理の母が言った言葉 です。「この国の言葉と習慣を学びなさい。」「融合(同化)することこそ生きのびる道です。 けれど決して聖書を忘れず、ユダヤ人としてのプライドを持ち続けなさい。」

作者は多作の流行作家らしいのですがこの本は理由はわからないのですが面白くなかった。

by C. Nakagawa (http://user.tokachi.ne.jp/chiyoko/)



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