A Very Private Enterprise (C. Nakagawa)


Title :A Very Private Enterprise
Author :Elizabeth Ironside
Publisher:CORONET BOOKS
Page :254
Price :UK£5.99

Content :舞台はインドのDelhi、英国高等弁務官のHugo Frenchmanは隣接する 英国公使のAlan Turnellの庭で開かれたパーティーに出席した翌朝、胸に殺傷 を負って庭に倒れているのを召使いによって発見される。本土から派遣された Sinclairは現地の担当警察官Battachariaの精力的な協力で捜査を開始するが、 Turnellは非協力的、有力な物証はなく、Hugoの周りにはチベット語とチベット 文化を学ぶロンドン大学の学生Janey、考古学者のJane Somers、Hugoを中傷す る大使館のBryan Lenton、ロシア人のDolgov、宝石とアンティークの店を持つ Ranjit Singh、チベットの物品を扱うKalsang Lhawang、チベットのmonkのTashi Gangshar、宝石店主のHamid、写真家のRuth Quintonなどがいた。Hugoの寝室か らは大量の金の延べ棒が本国には多額の銀行預金の存在がわかる。Hugoの家から 消えていた買ったばかりの小さな銀の仏像、刃渡り5,6インチの銀のナイフな どについても解決の糸口が見つからないとき、Sinclairは英国秘密情報部のChar- lie Croomと食事の約束の日に暴漢におそわれ、Janeyの滞在するKashmirへ逃げ、 そこからチベットに入りHugoと関わりのあったチベットのsaintの生まれ変わり であるLobsang Dhondupに会うことができて......そこでHugoの素顔を 知ることに...

Impression:この本は英国推理作家協会〔CWA〕賞を受賞しています。 物語の後半、舞台がKashmirからTibetの山岳地帯に移り、インドと中央アジア にまたがって、逃亡、追跡、恋愛、中国の侵攻、近代チベットの建国などの話 が盛り込まれクライマックスを迎えます。JaneyとSinclairがMosulemとBuddism の境界線で行われるお祭りやバザールを見物する下りは筋の展開を離れても、 印象に残りました。 おりしも江沢民が訪問中のアメリカでは中国のチベット政策を批判して抗議行 動が起きています。チベットで撮影が許されなくてカナダで撮影された映画 「セブン・イヤーズ・イン・チベット」が日本でも12月に公開されます。 これはヒマラヤ征服に失敗してチベットの聖地ラリーに流れ着いた若い登山家 (ブラッド・ピット)と少年時代のダライ・ラマ14世の友情を描いた映画で す。話が横道にそれましたが、チベットの景色を是非みたいと思っています。

chiyoko nakagawa



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