Ingenious Pain by Andrew Miller (C.Nakagawa)


*Ingenious Pain by Andrew Miller published by Sceptre;337pages

ジョージ4世の治世の英国で1740年Jamesは農家の4番目の子供として父が違うとい う出生の秘密を持って生まれた。子供の頃から口数の少ないJamesは利発で学業は優秀、 手先が器用だったが、母親に疎まれながら育った。1750年夏、木から落ちたJamesは 骨折したが、見知らぬGummer(実の父)がやってきて、すぐに傷が治る体質を見つけた。 やがて、はしかが大流行して父と母と1人の姉と兄は亡くなる。1人になったJamesは Gummerが彼の怪我をしてもすぐ治癒する特異体質を利用して大道で偽薬を売るのを手伝 った。その後それを見ていた紳士Mr. Cuningに助け出されやがて、どんな難手術もやって のける優秀な外科医になる….

今まで読んだ中で一番難しい本でした。中世の英国では定期的に体質改善のために血液を 体外に出す習慣があったこと、ロシアに皇后に天然痘の予防注射をするために請われて出 かけたこと、船医としての経験など面白いエピソードがありましたが、理解できなくて飛 ばしてしまったところもたくさんありました。日本語版「器用な痛み」白水社版を読もう と思います。

著者の処女作ながら、1999年国際IMPACダブリン文学賞を受賞しています。



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