Yumiのミステリー読書日誌 No.3


*2000-3-25

「複合汚染」はよんだかどうか記憶がないのですが、「花岡青州の妻」と「三婆」は読みました。前回「命のカルテ」について少し書きましたが、今日読み終わりました。何かすごい話でした。

1995年にアメリカのオクラホマで起きた「オクラホマ連邦政府ビル爆破事件」覚えていますか?その時にプレズビテリアン病院救命センターで物凄い数のけが人の処理にあたった看護婦さん達のはなしを読んでいて涙がでそうになりました。

ちなみにその病院は爆破されたビルから3キロぐらいのところにあるそうです。中でも爆破されたビルの中で瓦礫の山に埋もれて右足がコンクリートブロックの下敷きになっていた女性のその場での片足切断手術のはなしはすごいものが有りました。切断しないとビルの外に連れ出せない状態でしかもその女性が閉じ込められたのは物凄く狭い空間で一番小柄な外科医が中に入って切断したのですが、とにかくその場所が暗くて狭くて点滴もできない(その女性の体が泥だらけの為に肉眼でも触診でも静脈がわからなくて)状態なのね。当然痲酔なんてできないわけ。

それでお医者さんがその閉じ込められた所に入って切断するのです。ところがコンクリートとかにメスとかのこぎりがあたってすぐ刃こぼれを起こすのよ。何セットもの切断用手術セットをダメにして最後はたまたまその先生のポケットにはいっていたポケットナイフで切断をおえたのです。

爆発から1週間はギャング同士の抗争もなく犯罪もおきなかったというから、 物凄い事だったというのは想像がつきます。とにかく私のショウモナイ文を読むより本を読んでみて下さい。立ち読みでいいから「オクラホマ」のところを読んでみて下さい。


*2000-3-27

今日から小学館文庫からでている「抗争街」と言うのを読みはじめました。例によってミステリーです。

その他に家で読む用(文庫ではないと言う意味です)で「海外ミステリ見聞録」(直井明 著、原書房)をよんでいます。この「海外ミステリ見聞録」と言うのはミステリーの舞台になった事のある土地(ニューヨーク、ヒューストン、ハワイ、香港他)のツアーガイドブックとも言えそうな本です。舞台になった土地を訪ねてその本にでてきたレストランにいったり、本にはハッキリ番地とかでていない場所を自分なりに探し当てたりして(この著者の努力たるやすごいと思います)それを自分なりの地図を作って当てはめて言っているのネ。

ただこの本はミステリーを読まない人にとっては意味がわからない本だと思います。だって途中のレストラン紹介とかにしても何とかの本のこの場面でこの人とあの人がココで食事をしたとか、そんな話ばかりなのですが、ミステリー好きにはたまらない一冊でしょう。


*2000-3-28

>> 前回「命のカルテ」について少し書きましたが、今日読み終わりました。
>> 何かすごい話でした。
>> 1995年にアメリカのオクラホマで起きた「オクラホマ連邦政府ビル爆破事件」覚
>> えていますか?
> はい、知っています。これは、エジプトの盲目のカリスマ的聖職者が逮捕された
> 奴だったかな。まあこの時代同じような話が一杯あったからな。
>> その時にプレズビテリアン病院救命センターで物凄い数のけが人の処理にあたった看
>> 護婦さん達のはなしを読んでいて涙がでそうになりました。
> すごい話ね.
>> 爆発から1週間はギャング同士の抗争もなく犯罪もおきなかったというから、
>> 物凄い事だったというのは想像がつきます。
> 戦争の時も、犯罪は減るというね.
>> とにかく私のショウモナイ文を読むより本を読んでみて下さい。
>> 立ち読みでいいから「オクラホマ」のところを読んでみて下さい。
> > ということは、これオクラホマだけの話じゃないのね.

ちがいます。いろいろな看護婦(看護士、救命士も含む)さん達のインタビューで構成されている本ですので、大体ひとつの話が10ー20ページあるかないかです。オクラホマに関しては特別にページを割いていると言う感じでした。

> しかし由美さんの話のほうが面白いかもね.少なくとも、書評を読んでもそん
> なに関心を持つかどうかはわからないからね.

私にとっては久々に感動した本でした。


*2000-3-29

本当はYUKIさんへのレスをひとつにまとめて書こうと思ったのですが、何を書くのか忘れてしまいそうなので別々にかく事にしました。

>> この「抗争街」と言うのは簡単に言えばイタリア系マフィアと中国系マフィア(三合
>> 会とか14K)との戦いなのですが、舞台がニューヨーク、香港、イタリアとその他
>> にも黄金のトライアングルがでてきたりとにかく広いのですよ。
>> この作者は完璧なアメリカ人なのですが、物凄く中国語(北京語、広東語)とイタリ
>> ア語の知識があるようです。
> すごいね。中国マフイアについては、少しだけきょうみがあります。最近よくミステリーに登場しますよ。

>> それとこの翻訳した高橋健次さんこの方に努力賞を差し上げたいです。
> 高橋健二さん、の関係者じゃないよね.

残念ながら存じ上げません。

>> だって香港の場面の話なのですが、ふつう(当然英文和訳の場合)ネイザンロードと
>> かの道路の名前は英語から日本語に訳している本を読むと英語での読み方をそのまま
>> カタカナに直していルのネ。ところがこの方それを全て漢字に直しているのです。だ
>> からネイザンロードをわざわざ彌敦道と書いているのです。あと中国語の台詞があっ
>> たりするのですが、たぶん原書では読み方を英語で書いてかっこの中に意味を書いて
>> いると思います。例えば「SAYONARA(GOOD BUY)]と言う感じでしょ
>> うか。そのちょうど例文で言う「SAYONARA」の部分の英語で書いてある広東
>> 語の部分をちゃんと広東語(漢字で)で書いていルのネ。
> 中国語と韓国語は、英語で読むと簡単な地名でもさっぱりわからないからね.

そうなのよね。 >> この広東語の部分は家の会社にいる香港人に確かめました。とにかく中国語が絡んで
>> いる所は全部漢字なのよ。とにかくよく調べたなーって感じでしょうね。ミステリー
>> に限らないと思うのですが翻訳している言語以外の外国語が文章の中にでてきた場合
>> ハッキリ言って丁寧に訳している人はあまり居ません。だからこの人は希有な存在だ
>> と思われます。
>
> なるほど。

きっと性格的に几帳面でマメなのでしょうね。

>> ところでまだ本事体は3分の1しか読んでいません。だからないようについての感想
>> は特にありません。
>
> それで、この本をもう読んでしまったの?800ページくらいあった?

前にも書いたように読み終わりました。何ページだか忘れました。


*2000-3-31

エー私は前回か前々回言っていた「破れかぶれでステージ」昨日読み終わりました。

これは面白かったですよ。二つの事件が同時進行するのですが、ひとつは新興宗教の教祖の奥さんが家で倒れて死んだのネ。それを突然死なので、異体をモルグにもっていって解剖しようとしたら、宗教団体の信者が遺体をかえせといってモルグを取り囲んで(しかもムチャクチャ兵 器をもって)遺体を奪還しようとするの。そのモルグで検死官をしている女医さんが主人公の恋人ってわけ。しかもモルグには検死官とか助手とか5人いていわゆる人質みたいになっているのです。

二つめは主人公の探偵の事務所と同じビルに事務所をもっているカントリーミュージックのミュージシャンがパートナーであり元妻の歌手を殺した疑いで逮捕されるのですが、その殺人事件の犯人を探す話。

何と言うか主人公の探偵はムチャクチャかっこいい感じではナインダヨネ。まあこれもユーモアミステリーの範疇でしょうね。と言う事で今日から「赤い鶏」(シャーロット カーター著 ハヤカワ ミステリアスプレス文庫)を読み始めたのですが、いかんせん150ページぐらいの薄い本なので読み終わりました。

これはジャズが好きな人は読むべきです。主人公の女性がサックスを吹くストリートミュージシャンなのね。ちょっと変わっているのがフランス文学専攻で大学院をでている所かな。まあまあって感じでした。

エーと次は「サンセット大通りの疑惑(探偵エルヴィスコール)」(ロバートクレイス著 扶桑社ミステリー文庫)

これは月曜日から読みます。土日はまた「カポーテイ」に戻ります。



感想はこちらに・・・・・・ohto@pluto.dti.ne.jp


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