だからあなたも生き抜いて (Yumi)


*2000-4-21

>> ちなみに休みの時の本は
>> 「だからあなたも生き抜いて」(大平光代 著  講談社)
>> 最近売れている本デス。
>> 著者は16歳の時に極道の妻になって22歳の時に立ち直って大学検定試験それから
>> 大学(通信教育)をでて29歳で司法試験(シカも一発で)に受かって弁護士になっ
>> たというかなり変わり種のひとデス。 > これ私も広告でみたことがある。少し気になっていた。

エー土曜日に読み始めそして終わりました。上の紹介のところで私が勘違いして書いた所があるので若干訂正します。この著者は祖母と同居する為に引っ越したのね同じ市内だったのですが、学区が違う為に中学1年の2学期に転校しました。しばらくして同じクラスで学校の女番長の子に睨まれてそれからいじめが始まったのです。

著者と私はほとんど同年代なのですが、そこまで悲惨ないじめがその頃存在していたとは私には想像もつきませんでした。シカトするとか言うレベルではなく、もっと陰湿。例えばトイレに入っていたら水がトイレの中に降ってきてぬれねずみになったとか、2年生になってクラス換えになったので友だちもでき安心していたら、何とその友だちだと思っていたのはその番長のスパイで悪戯電話の犯人に仕立て上げ られ、それで何と彼女は割腹自殺をはかるのです。

親からも世間体が悪いとかいわれ、相談したりする友だちもいなくて、当然学校には行かなくなりそのうちゲーセンで知り合った子たちとつるみ始めるのです。彼女にとってみれば始めて友だちができたと思ったのもつかの間、実はみんな割腹自殺の事を知っていて、「あの子は自分で腹切りするような子で頭 がおかしいから」と思われていたのを知ってから、本格的にあれ始めるのです。

その結果16歳で極道の妻となるのですが、ここでも自分の居場所がなく自分の居場所を作る為に背中一面に入れ墨を入れるのです。結局22で離婚してクラブのホステスとして働いていた所をお父さんの友人に説得されて堅気に戻る決意をしたの。

就職を探しても中卒という事で相手にされずその他めに何か資格をとる事を決意して宅建の試験を受ける事にしたのです。ただそれもかなり悲惨な状況から勉強を始めました。学校にほとんど通っていなかったので字が読めない意味が分らないの連続で、参考書を読んでいる時間より辞書をひいている時間の方が長い状態でした。

まあ結局猛勉強の末うかりました。次に司法書士の試験を受けるのですがこれも1年係で合格したの。 そのあとひょんな成りゆきから司法試験をめざす事になったのですが、本人は司法試験がどれだけ難しいものかという事がわかっていない状態でした。いろいろ調べたところ、1次試験からだと英語も勉強しなければならないし、かといって1次試験免除する為には大学に行かなければならないし、大学に行く為には大検を受けなければならないとメビウスの輪状態になってしまったのです。

ある日大学の通信教育の広告を見ていたら、「大学入学資格認定制度あり、資格のない方でも入れます」といウのを見て、その大学に確認したら、高卒の資格がない人の 場合そこの大学の通信教育学部には特習生コースというのがあり1年間で高校3年間分の科目のレポートを提出して合格すればそこの大学の通信教育部の1年に入学できると言う物だったので、すぐ入学手続きをしたのです。

そこからがすごい、結局平成4年にそこの大学の法学部(通信教育)に入学して何と平成6年に司法試験に受かるのです。並み大抵の勉強時間ではないのですが、とにかくすごいものがありました。

ただこの本は大人の為に書いたと言うより今いろいろ問題を起こしている子供達に読んでほしくて書いたのではないかと思いました。だって、全編字が大きいしそれと振りがなつき。

という事で土曜日のうちに読み終わったので、日曜から新潮文庫の「ハンニバル(上 下)」を読み始めました。今日上巻読み終わりましたので、明日から下巻です。


*2000-4-25

>> 2年生になってクラス換えになったので友だちもできて安心していたら、
>> 何とその友だちだと思っていたのはその番長のスパイで悪戯電話の犯人に仕立て上げ
>> られ、それで何と彼女は割腹自殺をはかるのでス。

> (^^;; すごいね。

今の状況だとあまり驚かないけど、やはりすさまじい。私も現在の事を考えると驚きません。何せ中学生が5500万も恐喝する世の中ですから。でも自分と同年代と思うと。。。

>> その結果16歳で極道の妻となるのですが、ココでも自分の居場所がなく
>> 自分の居場所を作る為に背中一面に入れ墨を入れるのです。 
>> 結局22で離婚してクラブのホステスとして働いていた所をお父さんの友人に説得さ
>> れて堅気に戻る決意をしたの。

> すごい人生。何人分を生きたのだろう。

でもね、その彼女が客観的に見れば極道の妻の時がどん底の人生だけれども、中学の時が一番自分にとってはどん底だったといウのです。

>> そこからがすごい、結局平成4年にそこの大学の法学部(通信教育)に入学して何と
>> 平成6年に司法試験に受かるのでス。

> この人、天才みたいだね。(^^)普通の小説より春かに面白そう。

天才と言うべきかどうかは分りませんが、とにかく努力屋でスよね。ちなみに小学校の時の成績も特にそんなによくないのです。それでこの方の半生が読売テレビか何かでドキュメントとして放送されたそうなのです。ちなみに彼女は兵庫県の出身です。

私は残念ながらそのテレビを見逃したというか関東で放映されたのかどうかも分りませんが、 彼女をいじめた同級生(特に女番長)がそのテレビを見ていたらどう思ったのでしょうかネ。今振り返れば反省できるのでしょうか?

> 由美さんには珍しい長い感想、ありがとうございました。よほど感動したのです
> ね。

感動したと言うより自分と同世代の人でしょ。もし自分だったら同じ事ができたかどうかという事を考えてしまいました。



感想はこちらに・・・・・・ohto@pluto.dti.ne.jp


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