経済の本


私が、ここ1週間で読んだ経済関連の本です。いずれも図書館に返却してしまったし、内容もあまりよく覚えてないのですが…

*R・ターガート・マーフィー&エリック・ガワー著 飛永三器訳
日本は金持ち。あなたは貧乏。なぜ? 毎日新聞社 1999年3月5日発行
 普通の日本人が金持ちになるべきだ

タイトルは別として案外まじめな本でした。普通の人が投資するには、アメリカ株のインデクッスファンドで資金運用しなさいということのようです。貯蓄の習慣がある日本人なら、これだと次官もエネルギーも使わなくてすむ、しかもその効果は絶大だということを、いろいろな指標をあげて書いていました。たしかにプロのファンドマネージャーの運用実績が、中長期的に見れば、90%まではこうしたインデックスファンドの実績に及びません。大幅な赤字を出しているのも多いしね。日本株に関しては、日本の株式市場がいんちきだから、まだだめだそうです。

*今井キヨシ お金はこうして殖やしなさい KKベストセラーズ 1997年12月5日発行

この人も有名な人らしい。自分がいかに他のエコノミストと違って、正しい予測をしたかを書いています。少数派のようだから、自慢したかったのかな。内容的には、まあいろいろな金融商品の解説書みたいなものだから、特段珍しいわけではなかった。日本人の金銭感覚は、貯金とパチンコだけと皮肉っている外人の言葉を紹介していますが、こうした金銭感覚ではこれから困るかも知れない。このひとのお勧め商品はドル建てMMF。私もこれは良いと思うし、実際今朝あたり実行しようかなと思っていました。しかし少し円安になったから、まだ見送っています。 ただ面白かったのは、本の終わりの方でこの人がクレスベール証券のことを自慢していた所。作者の推薦ということで、NHKも特集記事を組んだと大いに自慢していた。そのご、プリンストン債が、紙くずになるとは全然思わなかったらしい。わずか2年半前に出版された本なのに、この世界ではもう遠い昔のようなことかな。2000年までにかなりの円安が進むという予測も残念ながら、はずれ。

*飯田経夫 アメリカのいいなりは、もうやめよ  講談社 1995年11月20日発行

私が好きな作家の本だけに、すぐに読んだのですが、まあこれも内容的には少し古いかもしれない。

*山口義行 金融ビッグバンの幻想と現実 時事通信社 1997年11月10日発行

現在の金融常識がいかに間違っているかということを、まじめに説いた本。一応まじめに最後まで読んだのですが、なにかすっきりした印象を残さなかった。多分まだ私の金融知識が足りないせいだろうと思うのですが、文章にも関係があるのかもしれない。新聞や雑誌の文体とはかなり違うし、読みにくいから。

しかしこうした本では、2年前の情報でも、こちらにある程度の知識がないと、かなり混乱した知識を得ることになります。大体は日本のビッグバンにも批判的な本を読むことが多いのですが、しかしやはりこれがいかに大きな物であったかは、こうした本を読むとよくわかります。

まあ、あまり効した本ばかり読まないように気をつけているのですが、どうしてもこのごろは図書館ではまず、経済コーナーから立ち寄ることが多い。

2000-6-30



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