サクサクサクラ (ism)


こんにちは ismです。
4月1日に引っ越しのため、長崎に行きます。3日頃には、暇だしまた戻ってこ ようかと思っています。4月7日から、大学でPCを使えるようになるまで、しば らくメールは出せないかも...

昨日は、私用で飛行場に行く途中、桜並木をみました。開花宣言が出されたとい うことで、ポツポツと花が咲き始めていて、すぐに見頃の時期が訪れると思いま す。
と、いうわけで、今日は桜についてのお話。

1冊めは、梶井基次郎の「桜の樹の下には」(ほるぷ出版)。2冊めは、坂口安 吾の「桜の森の満開の下」(筑摩書房)。

高2の時、友達と「桜の木の下のは死体が埋まってるっていう話あるよね」  「読んだことないけどなんだか聞いたことある」という話をしていて、友達が探 してきた本が梶井基次郎ので、私が探してきた本が坂口安吾のでした。 坂口安吾のは、桜の木の下に死体が埋まっているというのとは、ちょっと違う話 だけど、桜の異様な美しさと女の妖しさがミックスされて不思議な空間を作り出 していて、私はこっちのほうが好きです。現実と幻、期待と不安、共生、孤独、 こういうものをすべて含めて幻想の世界を描いています。しかも、ファンタジッ クになりすぎず、グロテスクな幻想。
フランシス=ベーコンが言った言葉に、(多分ベーコンだったと思うけど)「優 れた美はつり合いにおいていくらか異常な点をもっている」というものがありま したが、まさにこの言葉が、ここの桜には当てはまるのかもしれません。

簡単にあらすじを言うと、山賊がある1人の女を手に入れるが、その女は人の首 で遊ぶのが好きで、山賊は、何人もの人を殺す。ある日、山賊は女を背負い、桜 の樹の下までやってくるが、その時、女が鬼に見え、殺してしまう。そして、た くさんの花びらとともに2人は消える。後に残るのは、花びらと虚空だけ...

梶井基次郎のは、私には、友達が言うほど素晴らしいものとは思えません。け ど、この話にでてくる男の桜に対する異常な執着心が、なんとも...(^_^;

今年は花見はムリみたい。いろいろ引っ越しとかで忙しいからなあ... ちょっと残念...




      

                *ism*でした



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