竹村健一 世界の動き


*竹村健一 2000年版 世界の動き 青春出版社 2000.12.10発行

この本の内容はは、タイトルというか、表紙に書かれてある文字だけでほとんど内容を言い尽くしていると思う。「竹村健一の3分間早わかりシリーズ 2000年版 世界の動き これだけ知ってればいい 外貨パワー、ネットビジネス、新国家バランス、次世代評価軸・・・・・・」というのがその全部である。はたしてこのシリーズが何冊もあるのか分からないし、毎年同じようなものが出版されているのかどうかも分からない。

文章はいつもの竹村節で書かれている。あまり目新しいことは無いのだが、90年代の日米の逆転が主として日本の金融政策のまずさからきており、日本の製造業を中心とした経済競争力はまだまだ強いと云っている。ソフトバンクが、新日鐵よりも、株式時価総額が大きいからと云って、日本を代表するといいきるのはどうかとも思うのだが。IT関連の株式の値上がりと、最近では値下がりまでもが、世間を賑わせているけれど、1株1億円以上の値を付けるのは、やはり異常としか云いようがない。しかし日本の金融業界が護船団方式とやらで、欧米企業と比べたら競争意識にかけていたのは事実のようだ。昨日三和、東海、あさひの三都市銀行の合併が決まったようで、新聞には「4メガバンク総力戦へ」の見出しが踊っている。

ただ、現在が人類史的に見ても大転換期かも知れないといっているのは、私もそんな気がする。その割には世間は案外のんびりしているようなのだが、これも案外そんなものかもしれないとも思っている。

日本人にも優秀な人があちこちで活躍しているようで、 そうした人のことや他にもいろいろ日本のマスメディアではなかなか伝えない情報もいろいろ教えてくれるから、それなりに面白かった。

このごろ、金融問題に興味を持っていて、そうした記事を読んだり、番組をよく見ている。

2000-3-15



感想はこちらに・・・・・・ohto@pluto.dti.ne.jp


ホームページに戻る 

読書室のページに戻る