Amsterdam by Ian McEwan (C. Nakagawa)


Amsterdam by Ian McEwan
Published by Vintage; 178pages

寒い2月のある日、新聞記者のVernon Hallidayはレストランの批評家、写真家、園芸家 として活躍したMolly Laneの葬式で作曲家のClive Linleyに再会した。現在の夫で編集者 のGeorge LaneはMollyを溺愛していて、自宅療養中も友達の見舞いを制限したために、 かつて愛人だったVernonもCliveも病床のMollyに会うことはなかった。

VernonはGeorgeからMollyの愛人だった外務大臣のJulian Garmonyの3枚の女装写真 を預かり、偽善を見逃さないために新聞に公表しようとする。CliveはMollyが写したこの 写真はMollyのものでGeorgeのものでないし、プライベートなものだからと、Vernonに 反対する。新聞に掲載予定の前日、小児病院で手術を終えた医者のGarmony の妻のRose が記者会見で、信頼に基づいた家庭生活を語り、夫を擁護する。このことが功を奏して批 判はVernonに集まる。

Vernonは責任をとって新聞社を止め、オーケストラのリハーサルのためにAmsterdamに 滞在中のCliveを訪ねて壊れかけた友情を取り戻す。しかしそのあと2人に死が訪れる…. しかも死期に元気なMollyが現れて…頼みごとをする。

この小説は98年のブッカー賞を受賞しています。原文は大変難しくて消化不良のまま読 み終えました。ジャーナリズムの裏側の俗っぽさと湖水地方を旅して作曲に専念しようと する作曲家の孤高の苦しみが対比して描かれています。



感想はこちらに・・・・・・ohto@pluto.dti.ne.jp


ホームページに戻る 

読書室のページに戻る