文法よ、さようなら。(10/27)


Newsweek 10/27からの記事です。

*So I'm Like, 'Who Needs This Grammar Stuff?' (p.13)

2000年関連です。どうやら英語の世界でも、その乱れを嘆く声は日増しに高ま っているが、しかし時代の流れは確実に今までの文法では説明できない英語を 生み出す方向に向かっているようです。

今の英語の使い方には昔ながらの正しい英語の用法にこだわる人には我慢が出 来ないのでしょう。Web上でStamp Out Bad Cornerを設けたりしています。今 こうした動きを起こさなければ、間違った使い方がそのままstandard language になってしまうというわけで、相当危機感も強いようです。学生た ちの言語能力の低下はずっと前から見られたことですが、ここ数年は特にひど いとか。

しかしもちろん冷静な意見もあります。「文法のきまりのほとんどは死んでし まったか、あるいは死にかけている」と、語るのはシカゴ大学のJoseph Williams 教授。彼に言わせれば今日の標準英語とされているものの多くのき まりは民族学と同じと言うわけです。これは多分厳密なきまりがあるわけでは ない、ということだと思います。文法は最近ようやく体系化されたに過ぎな い。もともと言葉は自然法則とは違う。

UCLAを退職したRichard Lanham前教授はもっと厳しい。正しい文法云々を言う のにはうんざりする、1623年の盲腸を今でも持ちたいと考えるようなものだ、 と言うことですから。 (^o^) 

しかし英語が時代の波に洗われていることは事実。今は話し言葉だけですが、 この変化はやがて書き言葉にも入ってくる。そして国際化とテクノロジーの2 つの大きな力が英語を変えていく。今や英語は言語の中のWindows。世界の標 準になってきている。それとともに、英語の中に外来語がものすごい勢いで入 ってきている。既にunabridged dictionaryの90%は外来語だとか。そして語彙 の数ばかりではなく、それと同時に英語の内容が変わってきている。

さらにe-mailによって、より格式張らず、話し言葉に近い書き言葉が勢いを持 ってきている。次の10年間は、コンピューターがさらに進化するだろうし、話 し言葉がそのまま文字になったらどうなるのか。そうなったら誰も正しい英語 の使い方を、他の人に強制しようにも出来なくなる、ということです。このへ んは日本語も多かれ少なかれ同じかもしれません。

なおこの記事全体にいくつかのstandard Englishでない例というか、最近の風 潮が載っています。よく分からないのですが、こんな使い方は英文法学者から 見たらひんしゅくものなのでしょうか。 (^^;

1. 文を前置詞で終わらせること。
2. 不定詞を分断すること。(形容詞的用法で修飾される語と不定詞の間をあ
  けること?などでしょうか)
3.  人称代名詞の乱用。主格と目的格の混同?のことでしょうか。
4.  アポストロフィはあと50年たったらなくなってしまうだろうということ
  です。
5. likeという言葉を、3語おきに挿入すること。

私は以上のことが気になるレベルには達していないので、なにがなにやらよく 分かりません。この会議室の人は英文法に興味がある人が多いようですから、 何かお気づきの点がありましたらお願いします。



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