首切りか、殺人償金か(10/6)


みなさん、こんにちは。

Newsweek October 6から私が面白いと思った記事です。今週も、まずいくつか を独立とし、あとでまとめます。時間的にこちらの方が書きやすいですから。

*A Price on Their Heads (p.26)

生々しいタイトルをつけましたが、サウジアラビアの同僚看護婦を殺害した容 疑で逮捕されている、イギリス人看護婦2人についての話です。The Timesで は、この事件については何回か読みました。イギリスの新聞は、大分前から大 きく報道していました。

38才のDeborah Parryと31才のLucille McLaunchlanが55才のオーストラリア人 Yvonne Filfordを殺害したという容疑で逮捕された。3人とも、サウジアラビ アのダーランのKing Fahd militaly complexで働いていた看護婦仲間。レスビ アン仲間の内輪もめが原因という要素はあるものの、本来なら平凡なこの事件 が、なぜイギリスとサウジの国際問題にまでなっているのか。

事件そのものの真相も、はっきりしない。犯行を自供したi二人が、いずれも あとで自白を強要されたものとして撤回しているからです。だから無実の罪の 同国人を救えというのは分かります。

しかしイギリスが怒っているのは、主犯とされる、Paddyに下されたとされ る、死刑判決。これは首をはねるという前近代的やり方で実行されている。死 刑のやり方が、野蛮きわまりないということで、我慢ならないのでしょう。サ ウジでは1990年以来、540人が処刑されているようです。ただサウジの法で は、刑罰に代えて今でもblood moneyという方法があるのですね。お金で、死 刑を免れるという制度。Yvonne Gilfordの兄(弟)のFrankにその権利があるよ うで、120万ドルを支払えば、死刑は免れる。ただ当のFrankがまだそれを受け 入れるかどうかを決めていない。こちらの方での解決なら、問題ないようで す。

事件そのものの審理も、サウジの場合にはイギリスを満足させないでしょう ね。裁判も公開されているとは思えないし、死刑判決が下されたのかどうかも 分からない。私が今日判決が下される、とSunday Timesで読んだのは大分前で した。BBCのWorld Serviceも、死刑判決を伝えそれを刑務所内で聞いていた Parryは意識を失ったとか。もしかしたら、こんなに大騒ぎになったにも関わ らず、誰にも知られないまま裁判の判決・刑の執行は終わるのかもしれませ ん。口うるさいイギリスの新聞(Fleet Streetの別名があります)が、黙ってい るとも思えないけれど。どうやら、死刑執行は免れるかなという感じです が・・・

しかし殺されたYvonneは美人ですね。イギリス人2人の写真は、The Timesで見 ましたが、彼女の写真は始めてみました。とても55才とは思えない。下の写真 は、Mclauchlanに下されたとされる、500回のむちうちの図。

かなり前にシンガポールで、アメリカ人の少年に下された判決・その執行を思 い出させる事件です。文化・風俗の違いが、怒りに拍車をかけている感じで す。

YUKI



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