Newsweek 9/22 Best Five


みなさん、こんにちは。

NewsweekのSeptember 22から、私が面白いと思った記事です。今週はアジア特 集。既にtonnchakuさんが、いくつかの記事をあげています。

最初にリストをあげておきます。

1. The Big Bang Blues (p.46-47)
2. Getting Ugly(p.48)
3. No More Fear and Loathing? (p.57)
4. How to Miss the Point (p.72)
5. Secrets and Lies (p.58-61)
6. Playing to the Crowd (p.35)

今日は全部は書けないと思いますが・・・

1. The Big Bang Blues (p.46-47)

日本のBig Bangは成功するのか。この会議室でも、篠原さんを始めいろんな方 が議論されていましたが、私にはあまり関心がありませんでした。かけ声倒 れ、というかたいして変化はないだろう、と思っていたのですが、この記事は 面白かったです。日本の企業、特に金融機関がその前近代的な裏組織と決別し て、競争力を高めることが出来るのか。東京はNew York, Londonと並ぶ金融セ ンターになれるのか。

多くの痛みを伴うであろう、このBig Bangというのは、具体的な内容は私はほ とんど知りません。銀行と証券会社の垣根を取り払うとか、横一線の船団方式 を廃止して各金融機関が、独自にいろんな商品を売り出せるし、利息などもそ れぞれ違ってくる、位の認識しかありません。金融の自由化は一部は既に実施 されていると思うのですが、本格的には来年4月からとあったようです。記事 にはBig Bangの内容そのものはあまり書かれていません。ただし企業が公正な 競争をめざせば、当然今まで利権の巣になっていた部分を切り放さなくてはい けない。いわば裏組織(yami no sekai)と決別できるか、このへんが問題にな りそうです。

記事では山一証券の顧客担当係のKoichiro Tarutani氏の刺殺事件、第一勧銀 のKuniji Miyazaki氏の自殺、それに住友銀行名古屋支店長などが、いずれも Big Bangを生み出す過程での事件として紹介されています。闇の世界と合法的 金融機関はお互いの利益が絡み合っていて、そんなに簡単に分けることは出来 ないともいわれます。しかし痛みは大きいが、これを成功させなければ、日本 が生き残る道はない?

未来指向の金融機関はこれに期待をかけていますし、外国金融機関も続々と参 入してくる。勝負は、ここ2・3年で決まる。闇の組織の完全な根絶は出来ない にせよ、10年か20年かけてでも徐々に影響力はなくしていかなければならな い。そうでなかったら、Big BangはBig Bustになるだろうということです。日 本の経済がめちゃくちゃになり、日本全体が破産してしまうということでしょ うか。

2. Getting Ugly(p.48)
1の関連記事です。日本国民の預貯金1200兆円の争奪をめぐって激しい争いが これから始まる。なにしろこの低金利の時代は、事業展開を計る外国金融機関 にとっては、絶好の機関かもしれません。金利0.1%とあります。とにかくこう した中で、安全に高金利を保証できるところが現れれば、かなりの顧客移動は 起きるでしょう。あるものにいわせれば、このBig Bangこそペリー来航による 開国、第2次世界大戦の敗北後の諸改革に次ぐ「第三の開国」だということで す。日本は再びその活力を取り戻すために、新しい外国の考えを導入しなけれ ばならない。

「危機管理に関しては、日本人はネアンデルタール人だ。今やっと全組織に危 機管理の手法が導入されつつある」 厳しい言葉ですが、2025年には、65歳以 上が総人口の25%を占めるようになる。給料の55%を、税金や社会保険で差し引 かれる。今の若手が年をとって行くわけですから65歳以上の職業感も変わると は思いますが、それにしても過去の考え方が通用しなくなるのは明らかでしょ う。4大証券会社が1人の総会屋に支払った金額だけでも、常識を越えている。 競争力を排除して、そうした横並びの意識ではもうやっていけない。経済の競 争力を高めるためにも、より合理的な経済運営が求められるというところでし ょうか。

外国金融機関の預金・年金基金の運用、さらにはmutual fundへの参入と外国 金融機関にとっては絶好のチャンス。しかしこれもそんなに長くは開かれてい ないだろう。なぜなら、日本人はすぐに西洋式の金銭・危機管理をマスターし たら、もう外国機関には手が出せなくなる。数年で決着は付く。しかしこれは 国内の機関にとっても事情は同じ。生き残りをかけた壮絶な戦いが始まる。今 世紀の終わりまでには戦いは終わってしまっている。国民の1200兆円の金を獲 得するのはどこなのか。

田舎に住んでいるせいか、こんなにすごい戦いが今戦われているとは知りませ んでした。関係者の方は大変ですね。

3. No More Fear and Loathing? (p.57)

ワシントンではどうやら中国人の献金問題は決着して、次に攻撃の対象になる らしいのは日本だとか。アメリカではソ連が崩壊した後も、依然として悪玉探 しは続いているようです。日本や中国などの東アジアは、その点格好の対象か もしれませんね。

しかしどうやら国民はそんなことにはとんと関心がないらしい。好景気が続 き、成長率は3.8%、失業率も5%をきっている現状では、いくら日本に対する対 外赤字の増加をいっても、説得力はあまりない。しかしなによりも企業の国際 化が一段と進み、特に日本とアメリカの関係は生産分野でもさらに深まってい る。日本企業が、アメリカの企業とみなされる例も多くなっている。特に自動 車産業は顕著で、FordのCEO、Alex Trotmanをして、「消費者が車を買うと き、どこの国の車かということは考えないだろう」と言わせるくらいだそうで す。NEWSWEEKでは、この人物を特に強調していますから、この人80年代のBuy American運動のリーダーのようです。

4. How to Miss the Point (p.72)

今週の巻末は、Interview(p.70)ではなく、The Last Wordと言う欄のこの記事 です。NewsweekもTIMEのESSAYに当たるものを作るつもりかな。まあ、アジア 特集の最後の記事だと言う意味だと思いますが。

香港で開かれている世界銀行とIMFの年次総会。先進諸国の経済問題をいろい ろと上品な言葉で論じるだろうが、世界の貧しい人々のことが忘れられている し、貧しい人々の数はますます増えつつある、と警告しています。58億の地球 人口の約3分の1が一人当たりの所得が年間370ドル以下の絶対的貧困状態にあ る。さらにその数は増えつつある。世界銀行やIMFのような場所で、飢え死に していく子供や家族計画のことは議論されないだろう。先進諸国の援助も減少 しているようですが、もう少しは貧しい人々のことも考えて、というのが作者 Pranny Cupteの主張です。

5. Secrets and Lies (p.58-61)

北朝鮮事情。AmeriCareの援助物資が、1950年以来始めてアメリカ本土(アラス カのアンカレッジ)から、北朝鮮に入ったようです。厳しい事情は相変わらず のようですし、今後さらに餓死者も増えるという報道も聞きます。しかしそろ そろ収穫期のはずですし、確かに豊作ではないかもしれないが、収穫があれば 一時しのぎは出来るとも思うのですが。事態が深刻なことは分かるとしても、 この辺がよく分からない。

それとDianaの氏について聞かれたときの外務省役人との会話が面白い。ここ では対話は成り立っているのだろうか。昔読んだ話を思い出しました。あるジ ャーナリストが北朝鮮の仏文学専攻の女学生に質問したら、何に対しても「偉 大な首領様のおかげ」という答えばかり。業をにやした彼が、「何故モリエー ルを研究しているのか」たずねたら、「首領様の偉大さを学ぶため」と言う答 えだったそうです。誇りは高いが、もともと情報不足もあって自分の頭で考え られないのでしょう。しかし普通の人はもっと、苦労しているから案外情勢を 掴んでいるかなというきもしますが、この辺もやはりよくは分かりません。

さらにいろんな質問をされた外務省の役人はとうとう怒り出しますが、まだ少 しは余裕があるのかな。しかし北朝鮮の実状が本当ならば、プライドを捨てる かあるいは数百万の国民を飢え死にさせるかを選択しなければならない、と記 事は結んでいます。

6. Playing to the Crowd (p.35)

Albrightの中東訪問は、予想通りあまり成果はなかった。彼女の信条はpublic diplomacyらしいですが、相手がネタニヤフとアラファトでは、これはうまく 行かない。こうした歴史のしがらみが強いところでは、秘密裏に合意しなくて はいけないこともある、すべてを公開して議論して解決するくらいなら、とっ くに解決しているでしょうから。オルブライト自身が、最初にイスラエルより という印象を与えたのもまずかった。ユダヤ人の祖父母を持つという事情は別 にして、資金不足の民主党にあっては、ユダヤ人の金脈・選挙票は無視できな いようです。本文に[Albright] no doubt wants to continue her career under Gore.とあります。職をなげうってでも解決する気は、無いでしょう ね。結局イスラエル・パレスチナ人双方の間から平和を求める声が強くでてこ なければ、ネタニヤフもアラファトも動けないし、最終解決にはならない。

あとp.2の The End of Easy Money をはじめ、いくつか面白いと思った記事が 残っていますが、今回はここまでにしておきます。

YUKI


YUKI さん、tonchaku さん みなさま こんにちは。(^^)

今週は 私もNewsweek 見てみました。表紙に惹かれて。。(^^;)

後ろから読みました、だから最初に見た記事は 一番最後。 はい、YUKIさんのBest Fiveの4番目
>4. How to Miss the Point (p.72)です。
この記事 結構 印象深かったです。 香港で各国の政治家、銀行家、ビジネス界大物が集まって話し合われる総会、それ に 対比されて書かれていた 世界の貧困。 並べられている数字。 今ほど、世界で貧しさに苦しむ人が多い時は無かったし、それが かつてないほ ど 貧困者は 増えていっている。 そして それが 総会で話し合われることは ないのですよね。(-.-;)

次は軽いの いきました。(^^;)
* SPORTS/ Mike on Mike (p.68-69)
Michael Jordan とのインタビュー。彼のさわやかな笑顔に惹かれました。(^^) 将来を見越して、バスケだけでなく、ビジネスも始めるらしい。Nikeと提携し て バスケット・シューズとアパレルで Jordan brand というのを出すらしい。あと、メ ディアとの関係に関するあたりの話なども 面白かった。

* ENTERTAINMENT/Mourning to No.1 (p.62)
ダイアナさんの葬儀でエルトン・ジョンが歌った'Candle in the Wind 1997' に ついての記事。 今ポップス界で 亡くなった者を偲んでの曲は多く、またヒットしてるようですね。 いろいろ曲名のってたけど、私でも よく知ってたのが、 Eric Clapton の " Tears in Heaven"カナ。 筆者は これに懐疑的なようなのです。

それで最後のパラグラフの文章がいい。
Sometimes I wish that MTV would retire Nirvana's videos. Once or twice a week it could show a blank screen for a few minutes. At the bottom could be a discreet explanation: In memory of Kurt Cobain, who sings no more. That, to me, is the most fitting tribute of all : silence.

ところで、質問なのですが。 一行目の retireは どういう意味に使われているのでしょうか。

次、やっとアジア特集いきました。
>1. The Big Bang Blues (p.46-47)
>3. No More Fear and Loathing? (p.57)この2つ 面白かったです。

1. The Big Bang Blues (p.46-47) では、
>にはBig Bangの内容そのものはあまり書かれていません。ただし企業が公正な
>競争をめざせば、当然今まで利権の巣になっていた部分を切り放さなくてはい
>けない。いわば裏組織(yami no sekai)と決別できるか、このへんが問題にな
>りそうです。

いや〜 この記事 読むまでは 総会屋、暴力団ですか、それと Big Bang がそれ ほど密接に関係あるとは あまり考えてませんでした。でも あちらさん 裏組織 も必死なんですよね。この先 どうなるんだろう。。。

3. No More Fear and Loathing? (p.57) では、
>ワシントンではどうやら中国人の献金問題は決着して、次に攻撃の対象になる
>らしいのは日本だとか。アメリカではソ連が崩壊した後も、依然として悪玉探
>しは続いているようです。日本や中国などの東アジアは、その点格好の対象か
>もしれませんね。
>
>しかしどうやら国民はそんなことにはとんと関心がないらしい。
アメリカの国民もとくに求めてないのに なぜ、日本のこと放っておいてくれない んだろう?と、思うのでした。

あと、アジア特集では YUKIさん、tonchakuさんも取り上げていらっしゃらなか ったけど。。。同じ女性として、次の記事 気に入りました。(^^)

* Polite, Yes; But Not Soft (p.43)
ビジネス界で成功してる数少ない韓国人女性の一人、パイオニア的存在ですね、、 MIE KYUNG LEEという人が書いてる文章。Cheil Jedang というコングロマリットの executive director(専務取締役?)。 儒教社会の韓国での女性の立場は欧米が考えているほど 低いものでない という ことです。儒教、家庭、とビジネスとのバランスの取り方にも触れながら、 これ まで従順に思われていた女性たちも 今後 社会進出して活躍していけるだけの下 地は十分出来ていると アジア女性への応援歌のように取れましたが。。 なぜ か、この文章の中に、Japanが出てこない。(^^;)

でも、写真の女性が この39才 Mieさんなのでしょうか。女優でも 通用しそう なぐらい美しい。いつも不思議に思うのです。 雑誌に出て来るビジネス界で成功 してる女性たち、みな スタイルよくて、きれいなのが。(アハ、、、jealousy ネ)

Mother Teresa関連では P.20の Unmasking the Mother が気になりました。 さっと読んだだけでは むずかしかったです。 どなたか 解説してくれないかしら。 ...は あまりに図々しいと思い、 読みなおしましたけど、 やはり 分かり難い記事でした。 あす もう一度 トライ してみます。 スミマセン。 一度 削除しました。m(_._)m

Greeny



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