NEWSWEEK 97/6/30 Best Five


みなさん、こんにちは。

Newsweek June 30を読んで、面白かった記事です。

1. Hell on Earth (p.28-31)
36年前ドイツからドイツ福音主義教会の牧師を中心とする300人がチリにやっ てきた。彼らはColonia Dignidadと言われる閉鎖的なドイツ人入植地を築い た。その指導者はUncle PaulとかProfessorとか呼ばれ、近隣の人々にはいろ いろな恩恵を施し、全国の恵まれない少年たちを自分たちのコロニーに招待し て、もてなしていた。

だが長年暗い噂がつきまとっていたこの共同体の事実が今明らかになろうとし ている。指導者Paulo Schaeferはドイツで少年に対する性的虐待からチリに逃 れてきたこと、その敷地内での独裁主義的に支配してきたこと、拷問室の存在 と軍事政権との結びつき、少年に対する性的虐待の噂は常にあったこと、そし て今回かろうじて脱出した少年たちの告発で逮捕状が出され、Schaferは姿を 消した。しかしかつての噂は保守的政治家・軍部との協力関係もあってもみ消 しにされてきたが、今回はそうもいきそうもない。彼の言う理想王国が崩壊し ようとしている今も、Shaeferのyouth programは毎週少年たちをコロニーに運 んでいるが、それももうすぐ終わりになるだろう。

しかしその敷地のものものしさといい、cult信者の忠誠心ぶり、そして連れ戻 された少年たちの行方、いずれもセンセーショナルな話題になりそうです。こ の噂は大分前からあったようにも思いますが・私は10年くらい前にNHKのドキ ュメントで似たような話を見たような記憶があります。少年たちをテーマには していず、軍部に反対する人々が行方不明になったのを追ったドキュメントだ ったように思いますが、チリだったのかはっきりしません。多分そうだったよ うに思うのですが、南米の国であったことは確かです。

2. Going Underground(p.32-33)
アルジェリア情勢です。選挙が終わったばかりですが、誰も直ちに平和が来る とは思っていない。この記事はNEWSWEE(?)のMark Dennisが、テロリストとさ れる政府反対組織イスラム救国戦線(FIS)の指導者Ahmed Benaichaと会見した ときのルポです。筆者はこのため国外追放処分になったようですし、アメリカ 人であるため、秘密警察に連行されたときは死をも覚悟したようです。大体の 感想として、やはり実状は政府発表とは大分違うかなと言う感じです。一連の 民間人虐殺事件が、すべてFISの起こしたものとは思われない。昼には普通の 生活をして、夜に活動する彼らが一般人の憎悪・恐怖の中で自由に生きていけ るわけはない。装備も不十分のようですし、活動範囲も限られている。そうだ とすると、92年以来60000人もの人が死んだのは、そのほとんどが民間人とも 聞いていますし、真相はどうなっているのでしょうか。

3. Peace Is Not Impossible(p.37)
筆者George J. Mitchellはアメリカの元上院議員ですが、アイルランドの紛争 調停のための議長役を務めているようです。ここで言っていることは至極もっ ともなことだと思いますが、なぜ実現できないのでしょうか。筆者が会った北 アイルランドの指導者たちも、知性・経験・意思すべてにゆたかで、解決策は 理論的には分かっていると思えるのに、ここまでこじれてしまうものでしょう か。警官2人の殺人に続いて、報復(?)とも思われる事件も起きたようですし、 あまり希望がない、と普通は思われているようです。作者は逆に今こそ、この 地に平和をもたらす時だと感じているようです。

そのためには、
*marching seasonを暴力なしで終わらせなければならない。
*IRAは直ちに休戦に応じる。
*暴力を排し、妥協することを学ばなければならない。

現状から利する人もいるようですが、アイルランド系のアメリカ人の果たす 役割も大きいかもしれません。IRAの武装資金はどこから得ているのかは、よ く知りませんが彼らが暴力に反対すればかなり状況は変わるようにも思うので すが。これは甘い見方かな。

4. What Did They Smoke? (p.47)
EUのアムステルダム会議関連です。今回の一般的評価は、フランスが敗者、イ ギリスが勝者、ドイツは不満足というところなのでしょうか。長期的にはEUの 求心を弱めたいイギリスとドイツ・フランスを中心に強固な組織づくりをねら う大陸諸国の思惑の違いが出てくる感じですね。今回の最大の敗者と見られ る、中欧・東欧諸国の加盟をてこに、ゆるやかな組織づくりをねらうイギリス がどこまで粘れるのか。偉大なstatesman , KohlにBlairは対抗出来るかもし れないと言うことです。相変わらず背景をよく知りませんので、易しいような 難しいような記事でした。 (^^;

5. Winning the Sunshine Way (p.4)
日本のテニスはアメリカのテニスとは違うそうです。両国のテニスクラブの会 員を経験したNewsweekの特派員が書いています。結構楽しく読めました。" Konya!"と言う、日本語らしい言葉が紹介されていますが、少し意地悪な球を 打ち返すときに筆者は発するものと思っていたようです。日本に来る前は、い かにも日本人にぴったりと思っていたのかもしれません。一番近い日本語は「 こんにゃく」とありますが、私は雄叫びかと思った。 (^^;

あとDisneyの事件を読みました。これはUS Newsの方が面白かった。ロシアの 記事とBill GatesとCambridgeの記事も面白そうですが、まだ読んでいませ ん。カバーのPol Potとタバコの記事はあまり興味がないので読んでいませ ん。

YUKI


YUKI さん、こんにちは。

私は 今週号から 次の5つ 選びました。
(1) The Devil's Due (p.20-23)
(2) Hell on Earth (p.28-31)
(3) Baptists vs.Mickey (p.54)
(4) Hello, Mr. Chips (p.56-59)
(5) AN ACTIVIST FIRST LADY (p.82)

(2)の チリからの記事だけ 同じでした。

>1. Hell on Earth (p.28-31)

とても、信じられないような 恐ろしい話でした。 Adrian Bravo 牧師さんも 彼のこと ずっと信じきっていた というのですから。。。 このドイツ人 よっぽど人の心捉える術を心得ていたということでしょうか。

>しかしその敷地のものものしさといい、cult信者の忠誠心ぶり、そして連れ戻
>された少年たちの行方、いずれもセンセーショナルな話題になりそうです。こ
>の噂は大分前からあったようにも思いますが・私は10年くらい前にNHKのドキ
>ュメントで似たような話を見たような記憶があります。少年たちをテーマには
>していず、軍部に反対する人々が行方不明になったのを追ったドキュメントだ
>ったように思いますが、チリだったのかはっきりしません。多分そうだったよ
>うに思うのですが、南米の国であったことは確かです。

そうですか、よく知られた話だったのですか。

^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^

私の読んだ記事です。

(1) The Devil's Due (p.20-23)

ポルポト政権のこと 恐怖政治を行ったぐらいしか知りませんでした。 この記事読むと、ポルポトの登場から現在までの簡単な解説がしてあり、おおま かな所は わかるかな。 でも、月並みな言い方ですが、彼はもともとは 正直で、思慮深く、 冷静な人物だ ったと あります。なぜ、あんなことに なったのか。。。 ホント、 国際法廷 開かれる のでしょうか。 あとひとつ、 ナゼ カンボジアのこと言う時、killing field という名称がでてく るのか、不思議でしたが、映画 "The Killing Fields" というのが あったので すね。

(3) Baptists vs.Mickey (p.54) これは、tonchakuさんよりの アップが出てました。

(4) Hello, Mr. Chips (p.56-59)

はじめ、このタイトルが面白いと思いました。Goodbye Mr.Chips なんて本が あ ったような気がするのですが。これは、でも イギリス パブリック・スクールが舞台でし たっけ。ここでの、Mr. Chips は、 Bill Gates の Microsoft を指すのですね。

マイクロソフト社が 8000万ドルをかけて、Cambridge大学に リサーチセンター を作る計画が先週 発表されたという内容です。地元ベンチャー企業にも投資す るようです。 両者にとって、今のところ おいしい話のようです。 Microsoftにとって、今後の発展のためには 基礎研究に力を入れねばならず、研 究者も今の200人から 500人ぐらいまで増やしたいようなのですが、アメリカ国内 では 十分な人集めができないという問題があったようです。そこで、優秀な人 材の豊富な、すでにすばらしい研究施設のあるケンブリッジに目をつけたわけで すね。また、これで国外での重要な拠点ができたということ、今まで 他国から お金を絞り取るだけだという汚名を払拭できる ということも あるということで す。

ケンブリッジ側も 大歓迎。マイクロソフト社による投資額は たいしたことない ようで、それより その与える影響が大きいと あります。将来 ここが 世界一流 の通信、マルチメディアの中心となれるかもしれないとの期待もあるとのこと。 ケンブリッジが欲しかったのは、世界の成長市場へのパイプ。 そして、研究所が できることにより、学生、院生たちが 受けるであろう 刺激も見逃せないという ことです。

ただ、予想される危険性にも触れられています。 ケンブリッジの最高の頭脳がMicrosoftに流れていってしまうだけではないか、 教育、研究での中立性が保てるのだろうか、ほかの企業ともバランスとれた立場 をとれるのか。。。ナドナド。

でも、おもしろい 取り合わせ デスヨネ。 (^^)

(5) AN ACTIVIST FIRST LADY (p.82)

インタビュー記事です。 以前、南アフリカのマンデラ大統領に 素敵なガールフレンドが出来た というの を 読んだか、ラジオで聞いたような気がするのです。ここに 出て来る女性が そ うかなって思いながら、読みました。(^^)

Graca Machel, 51才。 1975年にポルトガルから独立した モザンビークの 初代 大統領 Samora Machelの未亡人。 今は、 the official "companion" of South African President Nelson Mandela とありますから、 まわりから 認められた 関係ということですか。 もと、モザンビークのゲリラ組織 Frelimoの一員だったこともあり、文部大臣を していたこともある ガッツある女性みたいです。写真見ても、意志の強そうな いい顔してます。 子供たち、そして女性問題に熱心に取り組んでいるようです。

Greeny


Greenyさん、こんにちは。

>>(1) The Devil's Due (p.20-23)

>>あとひとつ、 ナゼ カンボジアのこと言う時、killing field という名称がでてく
>>るのか、不思議でしたが、映画 "The Killing Fields" というのが あったので
>>すね。

私はこの映画、見ています。大分長い映画でしたし、もうずっと昔のことですが いくつかの画面は今でも覚えています。クメール・ルージェを解放軍として迎 える市民たち。それがあっと言う間に虐殺されていく。なによりもその兵士た ちの若さ。14・5才、私にはもっと若く見えた。文化大革命にしても、アフリ カのそれぞれの戦争にしても、南米のゲリラたちにしても幼少期から洗脳され てきた、というより他の考え方を知らないものが、どんなものになりうるか。 もっともGreenyさんが書いていますように、指導者は知識人ですよね。だから 歯車が狂ったときの人間の狂気はやはり恐ろしい。

この原作者となった人はアメリカの通信社か新聞社の現地採用の記者だったと 思いますが、収容所で折りをみてVOAだかBBCだかを隠れて聞く場面がありま す。周りが異様な世界の中で真実は何かを知るために、真夜中にこっそり聞く わけです。もちろん見つかれば、銃殺。しかし彼は見つかったにも関わらず、 それを見つけたクメール・ルージェの幹部も自分たちの行為に行為に苦悩して いたが故に、逆に彼の息子を一緒に連れていってくれることを条件に見逃され る。眼鏡をかけていれば、知識人だからというわけで、殺される。自分の罪を 告白したものは助けてやると言われ、それを信じたものは殺される。とにかく 信じられない世界でした。作者はアメリカに逃れてから、元の会社で働くよう になったはずですが、たしか交通事故か何かで死んだはずです。

>>はじめ、このタイトルが面白いと思いました。Goodbye Mr.Chips なんて本が あ
>>ったような気がするのですが。これは、でも イギリス パブリック・スクールが舞台でし
>>たっけ。ここでの、Mr. Chips は、 Bill Gates の Microsoft を指すのですね。

この映画も見ています。ということは、私は1980年代のあるときまでは結構映 画を見ているということになります。それからは全然見ていない。 (^^;  あらすじはよく知っていますが・・・本は多分全部を通して読んだことはあ りません。

私もこの記事は面白そうだと思ったので、読みかけたのです、Best Fiveが大 体決まったからそのままにしております。あまり感心しませんね。 (^^;

>>(5) AN ACTIVIST FIRST LADY (p.82)
>>
>>インタビュー記事です。
>>以前、南アフリカのマンデラ大統領に 素敵なガールフレンドが出来た というの
>>を 読んだか、ラジオで聞いたような気がするのです。ここに 出て来る女性が そ
>>うかなって思いながら、読みました。(^^)

私はこの記事は知りませんでしたが、そのようですね。かつての大統領か何か の未亡人、ということは覚えていますから。

YUKI


YUKI さん、こんにちは。

The Killing Field のお話 ありがとうございました。

>私はこの映画、見ています。大分長い映画でしたし、もうずっと昔のことですが
>いくつかの画面は今でも覚えています。クメール・ルージェを解放軍として迎
>える市民たち。それがあっと言う間に虐殺されていく。なによりもその兵士た
>ちの若さ。14・5才、私にはもっと若く見えた。文化大革命にしても、アフリ
>カのそれぞれの戦争にしても、南米のゲリラたちにしても幼少期から洗脳され
>てきた、というより他の考え方を知らないものが、どんなものになりうるか。

以前 テレビでこの若いというか、幼いゲリラのこと、テレビでやっていました。 場所は アフリカかどこか 覚えがないのですが。とにかく 自発的に運動に身を 投じたという だけでなく、村から子供たちをさらって、ゲリラ戦士に仕立てるケ ースが多かったようです。戦力補強のため。運よく村の親兄弟の所にもどって も、以前の生活は戻ってこないのですよね。ずっと、憎しみと人を殺すことしか 教えられてこなかったから。迎え入れてくれる家族がいれば まだしも、すでに 内戦で亡くなっているケースも 多く、 そうなれば、村のやっかいもの。 ホント、 子供たちが いつも一番の悲劇を背負うことに なるのは 辛い話です。

>この原作者となった人はアメリカの通信社か新聞社の現地採用の記者だったと
>思いますが、収容所で折りをみてVOAだかBBCだかを隠れて聞く場面がありま
>す。周りが異様な世界の中で真実は何かを知るために、真夜中にこっそり聞く
>わけです。もちろん見つかれば、銃殺。しかし彼は見つかったにも関わらず、
>それを見つけたクメール・ルージェの幹部も自分たちの行為に行為に苦悩して
>いたが故に、逆に彼の息子を一緒に連れていってくれることを条件に見逃され
>る。眼鏡をかけていれば、知識人だからというわけで、殺される。自分の罪を
>告白したものは助けてやると言われ、それを信じたものは殺される。とにかく
>信じられない世界でした。作者はアメリカに逃れてから、元の会社で働くよう
>になったはずですが、たしか交通事故か何かで死んだはずです。

これは、フィクションでもなく、実際 経験したことなんですね。 この人、アメリカに戻ってから、 幸せな人生送れたのかしら。 映画は とても 怖くて 見る気がしませんが、本は 一度 見てみたいような。。。(^^;)

>この映画も見ています。ということは、私は1980年代のあるときまでは結構映
>画を見ているということになります。それからは全然見ていない。 (^^; 
>あらすじはよく知っていますが・・・本は多分全部を通して読んだことはあ
>りません。

最近は、アジア映画、特に香港映画、韓国映画がブームのようですね。 韓国映画は 今充実して、質も高く、コメディーも多いとか。 お隣さんとは 言え、なかなか行けそうにないから、映画でも 見てみようカナ。

Greeny



感想はこちらに・・・YHJ00031@niftyserve.or.jp
Internetの場合は・・・ohto@pluto.dti.ne.jp FONT>



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