NEWSWEEK 97/5/26


佃さん、tonnchakuさん、みなさん こんにちは。

NEWSWEEKをざっと読んで面白いと思った記事です。お二人もあげている長い記 事、Out of the Rubbleと喘息の記事はちらっと見て面白そうなので読みたい とは思っているのですが。多分時間があったら読むでしょう。(^^;

まずは私のBest Fiveから。
1.2000年シリーズのThe Strange Case of Israel's Red Heifer (p.11)
2. The American Shogun (p.27)
3. They All Get Along (p.39)
4. With Profound Shock (p.54)
5. The Gods Must Be Angry (p.62)

私が面白そうだと思ってはいるが、まだ読んではいない2つを除けば、みなさ んとはだいぶ分かれました。

1.2000年シリーズのThe Strange Case of Israel's Red Heifer (p.11) まずはイスラエルに赤い雌牛Melodyのお話から。羊のDollyもすっかり有名に なりましたが、去年生まれたばかりのこの奇妙な牛がもしかしたら、中東の将 来を左右するかもしれないと言う話です。Melodyが生まれたのは、予言にある ようにイスラエルの第三の寺院建設及びメシアの登場が近いということだとい うわけで、主として正統派のユダヤ教徒と周辺のイスラム教徒の摩擦が高まる 可能性があります。なにしろ第三寺院建設予定地は現在のイスラム教にとって の聖なる地Dome of the RockとAl-Aqspaのモスクが建っているところ。生け贄 に捧げるためには3才の赤い雌牛でなくてはいけないようですから、もうすぐ 決着が付きます。2000年も生まれていなかったこの奇妙な牛に関しては、反対 説もあるようですが、確かに写真で見る限りは、珍しい。

2. The American Shogun (p.27)
Out of the Rubbleの中の1つとして日本関係の記事です。マッカーサーに代表 される進駐軍の対日政策がReverse Courseをとったことが、現在の日本のひい ては世界の不安定要因になっているということのようです。しかし現在の日本 の混乱のすべてを占領政策の転換のせいにするわけにも行かないと思うのです が。

3. They All Get Along (p.39)
イランの少数民族事情。今世界的に民族問題が吹き荒れる中で、イランは比較 的摩擦が少ない。歴史的にペルシア帝国の伝統がまだあるのでしょうか。聖書 に書かれているユダヤ人のエステルが皇后になったり、シルクロードの起点も たしか今のイランですから。しかしこれは体制の一員として順応して行くな ら、出身は問わないと言うことです。独立はもちろん認めない。ただこれはあ る程度仕方がないでしょうから、軍関係の最高指揮官とか大統領候補に少数民 族出身者がなつても、話題にもならないと言うことはやはり一つの見識でしょ う。しかし周辺諸国はインドにせよ、コーカサスにせよ中東にせよ民族の火薬 庫ばかりですから、これが悪い影響を与えなければいいのですが。

4. With Profound Shock (p.54)
イスラエルで最近放映されたドキュメント"The Government of Israel Announces With Profound Shock"が国内で大きな反響をよんでいるようです。 極右と現在の与党、リクードの深い結びつきがショックを与えています。しか もRabin暗殺者に影響を与えた精神的・政治的風土と言うことで、もしもこれ が1年前に放映されていればNetanyahu政権は出来なかったかもしれない。口汚 くRabinをののしる極右のデモの様子等は海外では流されても、あまりイスラ エル国内では流れなかったようです。しかし現在のスキャンダルも極右がらみ だし、casting voteを握っているとはいえ、Netanyahuももともと心情的には 彼らに近いはずですから、少し不安です。真の民族主義者なら、あまり冒険主 義的な言動はしないと思うのですが。ところでこのドキュメントのタイトル" The Government of Israel Announces With Profound Shock"、これはラビン 暗殺の時のイスラエル政府の声明の冒頭なのでしょうね。

5. The Gods Must Be Angry (p.62)
ヒマラヤでの遭難事故が相次いでいるようです。といってもヒマラヤに登る人 がこんなにも増えては、仕方のないことでしょうか。あまりにも無防備すぎま す。ここ数年天候も悪いようですし、いくらプロのシェルパを雇ったからとい って、普通の人が簡単に登れる山ではないと思います。

YUKI


佃さん、tonnchakkuさん、YUKIさん こんにちは。

最後になってしまったようですが、私の選んだ5つです。 喘息の記事は、またまた つくちゃんとtonnchakkuさんの書き込み読ませてもら って満足しておきます。(^^;)

(1)SPECIAL REPORT...Marshall Planは興味あったので、これを一つに取りまし た。その中でおもしろかった2つ。
* The Man and the Plan (p.16-21)
* The Triumph & the Myth (p.25)
(2)IRAN/ They All Get Along (p.39)
(3)ISRAEL/ 'With Profound Shock' (p.54)
(4)SPORTS/ Battered But Not Beaten (p.61)
(5)MOUNT EVEREST/ The Gods Must Be Angry (p.62-63)

みなさんと違っていたのは、(4)のモハメット・アリの記事だけだったようです。

感想を少し書いておきます。

(1)* The Man and the Plan (p.16-21)

> 3,4,5はスペシアルレポートの中に入るものですが,ここの所は
>みな面白いです.

スペシャルレポート おもしろかったですね。 Marshall Plan のこと、アメリカがヨーロッパに物資をばらまいた、、、ぐらいの 知識しかなかったから。。。(^^;)

第2次世界大戦に勝ったとはいえ、戦場となったヨーロッパは、ほんとに疲弊して いたのですね。歴史的事実として 分かっていたような気もしますが、さすが、 冒頭でその様子が書かれた文章読むと、ズシンときます。ドイツは当然でしょう が。。。"Blessed are the dead, for their hands do not freeze."

ヨーロッパ復興のためのMarshall Plan, 当時 繁栄を享受していたアメリカ国民 に受け入れられるためには、どうやら 理想主義に訴えるだけでは だめだったの ですね。丁度、1948年ソ連がチェコ侵攻、「プラハの春」ですか、それを契機に 西ヨーロッパはソ連に侵略されるのではないかとの危機感から、、、、やっと議会 の承認を得、実施に至った。 また、当時 ソ連自身も疲弊しており 新たな戦争 を仕掛ける余力などなかった、、、アメリカのPentagonは別にして、政府、政策立案 者のトップは このこと知りながら、この危機感を利用シタ、、、のあたり、興味覚 えました。(^^;)

p。20右段あたりの、CIAとイタリア政治家の関係のこと、。。。全く知らないことで した。1948年、共産主義者がイタリアを乗っ取る真の危険があった。。。何のことで しょう。 当時、Stalinは イタリア、フランスから革命を始めていくのではない かとの怖れがあった?? そいえば、イタリア、フランスとも 社会主義政党 強 かったですね、、、それぐらいしか わからない。 とにかく、Marshall Planで手軽 な買収資金を得、イタリアをcommunistsの魔の手から救うため、金がイタリアの 政治家たちに渡った。このあたりのこと、ほんと 全然わかりませんでした。 こりゃ、一度 まじめに本 読まないとダメなようです。(^^;)

最後、p。21に書かれていたMarshall Planの果たした役割。 疲弊しどん底にあったヨーロッパの人々に希望を与えた、対立するヨーロッパ諸 国がこれを契機にお互いの敵意、対立を乗り越えていこうとした、アメリカは平 和時における孤立主義の伝統を脱ぎ捨てた。。。といった点 なるほどなと納得。 いや 勉強になりました。(^^;)

* The Triumph & the Myth (p.25)

これは、まあ、覚めた目でMarshall Planのこと、書いてるようです。 書いてるのは、Robert J. Samuelson.

Marshall Planのヨーロッパ復興に果たした役割についての一致した見解は また 出ていないとのこと。これは、アメリカ外交政策の輝かしい勝利である、しか し アメリカのリーダーシップのもとで、繁栄と民主主義をもたらすことができ る、、というのは 神話にしかすぎない??ということでしょうか。 The United States did not save Europe but merely helped Europe save itself. アメリカはこのことを しばしば読み誤る。。。だから、"Marshall Plans"を中東、 旧ソ連諸国に 取り入れても、思ったほどの成果をあげない。ラテンアメリカ、 アフリカ、インドに多額の援助をしても、実を結ばない。。。。 そうだったんですか。。。 これすべて、Marshall Planの考え方。??

(2)IRAN/ They All Get Along (p.39)
>>イランの少数民族事情。今世界的に民族問題が吹き荒れる中で、イランは比較 >>的摩擦が少ない。歴史的にペルシア帝国の伝統がまだあるのでしょうか。

イランの人口比率。60%がペルシャ人、20%以上がアゼルバイジャン、残りがクルド、アラフ ゙、トウルクメン人?、バルチスタン? 。。。そして 25、000のユダヤ人ですか。ほんと、モザイク ですね。 次の文がオモシロカッタ。 Ethnic strife is the dog that doesn't bark in Iran.

(3)ISRAEL/ 'With Profound Shock' (p.54)
>>イスラエルで最近放映されたドキュメント"The Government of Israel
>>Announces With Profound Shock"が国内で大きな反響をよんでいるようです。
>>極右と現在の与党、リクードの深い結びつきがショックを与えています。しか
>>もRabin暗殺者に影響を与えた精神的・政治的風土と言うことで、もしもこれ
>>が1年前に放映されていればNetanyahu政権は出来なかったかもしれない。口汚
>>くRabinをののしる極右のデモの様子等は海外では流されても、あまりイスラ
>>エル国内では流れなかったようです。

この記事は 結構 私は衝撃でした。イスラエルからの極右のニュースは あまり 関心なかったせいか、見たことありませんし。冒頭にでてくる過激な野次、 私の 方が with profound shock だったりしました。(^^;) ただ、最近 読んだ本の中に、イスラエルのユダヤ教正統派はイラン、シーア派ファ ンダメンタリスト並みに過激で暴力も厭わないというのを読んだばかり。正統派と極右 が同じがよくは わかりませんが、そうですね、こういう過激な勢力があるの が、イスラエルの現実。 でも、このプロデューサー、生命に危険はないのかしら??と要らぬ心配をして しまうのでした。

(4)SPORTS/ Battered But Not Beaten (p.61)
「蝶のように舞い、針のように刺す」デシタッケ??。。そう、あの かつてのボクシングの 王者 モハメッド・アリの記事です。 もっとも、私は ボクサーとしての彼は あ まり知らないのです。 ブラック・モスリムの活動家、ベトナム戦争への徴兵忌避のためタ イトル剥奪。。。こちらの方で 知っていました。

今はパーキンソン病と戦いながら、ビジネス、そして それ以上に 大半の時間を慈 善のために動き回っているとのこと。一時は落ち込んで人々から、メディアから 逃げていた彼も 妻 Lonnie Williamsの愛により見事立ち直り、 再び The Greatestとして、現実に立ち向かい、特に子供たちのために頑張っているとのこ と。

まさに モハメッド・アリを称える記事です。(^^)/

(5)MOUNT EVEREST/ The Gods Must Be Angry (p.62-63)
>ヒマラヤでの遭難事故が相次いでいるようです。といってもヒマラヤに登る人 >がこんなにも増えては、仕方のないことでしょうか。あまりにも無防備すぎま >す。ここ数年天候も悪いようですし、いくらプロのシェルパを雇ったからとい >って、普通の人が簡単に登れる山ではないと思います。

これは、先日TIMEのBooksで、 この記事にも出てる Jon Krakauer "Into Thin Air"のこと、紹介されてましたので、とても関心もって読みました。 ここのところ、遭難事故が多い原因に挙げられていたうちの、人数の多さ、、、これ は TIMEでは あまり触れられていなかったような気がします。 Chomolunga...Everestの中に住む、とチベット仏教の人たちが信ずる 女神さまがま だ お怒りになっている。このことなど、みな何とも感じないのでしょうか。 自 然に対する畏敬の念が いつのまにか失われて。。。恐ろしい気がします。

最後、 Jon Krakauerの言葉がとても印象に残りました。 "I feel like climbing Everest ruined my life. Emotionally, mentally...I 'm just a basket case over it."

Greeny



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