2つのメーリングリスト


10月2日、無事に私の管理する英語のML、'Hello, World!'はスターとした。まだメンバーは少ないし、当面そんなに増やす予定もないから、このMLはこじんまりとした活動を続けるだろう。しかし、私のICQのチャット仲間の1人がいみじくも評したように、このタイトルは私のHPからその名前を取っているとはいえ、少々ambitious titleであるには違いない。私が初めて英文HPにこの名前を付けたときも、少し大げさかなとは思ったけど、いったん決めてしまうと別に違和感は感じなくなった。今度このMLの案内を書くに当たっても、英語では形式的なことしか書けない自分の実力のなさにいやになったが、出来上がればもう訂正しようとする気持ちは無くなった。

最初のころは、私のe-palには片っ端から案内を送る予定でいたが、今はその考えをあきらめた。当面10人くらいのメンバーで、1日のメール量が5通くらいを目標にしている。だから宣伝も今のところ、ほとんどしていない。私のもう1つのML,五島MLで報告したのと、Greenyさんの掲示板で少し紹介させて頂いただけである。しかし、活動がずっと寂しいのもやはりいやだから、メンバーがあまり増えないとそのうちにあちこちで紹介するかもしれない。10月4日現在、メンバーは4名。このうち1人は私のe-palではない。私のe-palの友達かもしれない。

五島MLの方は、10月4日現在メンバー12人、メール数も100通を越え、今月は1日7通以上という数字になっている。ここまで増えるとは思わなかったので、少し驚いている。

MLは個人的なNews Groupみたいなものだから、登録者も比較的少ないし、メールの数もそんなに多くない。私が購読しているものの中には、ほとんど活動をしていないものも多い。あるものなどは、ほとんど発言がないので私が「会員は2・3名くらいですか」と聞いたのに、「5・6名はいるのですが、みなさん発言しませんね」という管理人のメールを最後に、1カ月くらい全然メールが入ってきていない。FreeMLのHPで調べると、平均メール数が0通(少し意味不明なのだが、多分過去1カ月のメール数が限りなく0に近いのだと思う)というのは結構あるようだ。一番面白かったのは、当の管理人が自分がMLを発行していることを忘れていて、たまたまメールチェックしたら、メンバー登録の通知がきて思い出したというのがあった。あれは私の購読通知で、それを大分経ってから、暇なときに発見したということなのだろうか。

さらにあるMLでは誰もメールをよこさないので管理人が独り言を書いていたが、さすがに飽きたのか、そのうちこなくなった。私もいろいろと調べることなどがあって、五島MLを発行後1週間ほどは口コミ以外は誰にも知らせなかったから、2・3通は独り言みたいなことを書いた。しかし五島MLはまずは幸福なスタートをきったと言えるだろう。しかし私の購読するMLはどうしてこうもメンバー数が少ないのが多いのだろうか。

事情はアメリカでもそんなに変わらないようだ。私がお世話になっているOneListからは、現在23万以上ものMLが発行されているらしい。だから登録メンバーがまちまちなのは当然として案外一つのMLあたりの人数が少ないと言うことだ。1000人単位のは見たことがあると思うが、10000人単位のは見たことがない。

もっとも1000人単位であっても、これは話題を整理するのに大変だろう。もしメールが毎日100通以上入ってきたら、どうなるか。これは今朝経験したことだ。私のほとんど暇だったHotmailの1つが知らぬ間にかなりのメールが入っている。これは数日前に私が購読したMLのせいだった。 Hotmailは、メール量が500通から600通あたりで、メーラーに悪影響が出てくる。Outlookがそこのアドレスで止まってしまって、それから読み込まないのである。新しくフォルダーを作ってそれに移動するという手はあるが、とにかくあれほど余裕があった私のいくつかのフリーアドレスは、ここにきてみんな急に忙しくなった。みんなフル活動の状態になってきている。だからこうしたMLばかりだったら、私も購読解除をするかもしれない。

このOneListというサイトは、配信メールに番号がつかないのが少し不便だが、無料だしいろいろなサービスも提供していて、なかなか使いやすい。日本語のFreeMLのサイトは、これも無料だし過去ログも見れるので便利なのだが、最初に大きな広告を持ってくるのが少し露骨ではある。私が今まで利用したMagmag、OneListなどはさすがにここまではしない。後ろに少しだけ載せるだけだ。だから、もう少し慣れたら、どこか適当なところに移すかもしれない。私のプロバイダーがMLのサービスも提供してくれればいいし、Niftyでは出来るという話も聞いたのだが、まだ確認していない。

MLの世界はなかなか面白いところがある。NiftyのFORUMや他のDiscussion Roomとは違って、あくまでも限られたメンバーの中での交流だからメールを拡張しただけだ。当たり前なのかもしれないが、私がMLを作る前のイメージとは少し違った。特にメンバーが、4名以下(One Listで <5 と表示されているもの)のMLはほとんど個人メールの世界だろうと思う。OneListでは購読もその解除も簡単に出来るから、このところ私は適当なタイトルのMLを見つけては手あたり次第に、購読している。そのうち私のML以外にも、いくつかのなじみが出来るかもしれない。英語のMLで登録者が小人数のものには、そんなことを感じさせる雰囲気がどことなく漂っている。

例えば、私のMLと同じタイトルを持つhelloworldは私が2番目のメンバーになるまで、4カ月もの間、誰からも返事を貰わずじっとしていたのだろうか。多分当人自分がMLを作ったことさえも忘れているのかもしれないが、なかなか私の想像を刺激する。もしかしたら凶悪なcyberspaceの犯罪人かもしれないというのに・・・・まあこれは勝手に私が思いこんでいるだけの話なのだが、どこかアメリカの片田舎でいつの日か気のあったe-palを見つけるかもしれないという願望を持った人のように見えるのだ。現実が違うということは自分でもよく分かっているから、まあ勝手にあり得ない世界を楽しんでいるだけなのだが。

このサイバー空間で、人は違った自分を発見するのだろうか。そしてその新たに発見した自己をもって、やがて現実世界に戻ってくるのか。私の場合は明らかに、cyberspaceは自分の新たな可能性を認識させてくれた存在であった。そこでの経験をもとに、私は現実世界に戻ってきた。そしてそれによって多分さらに新しい発見をcyberspaceですることになるだろう。結局のところ、この世界もまた現実世界とそんなに違わないし、ますますそうなるだろうから。だからこそ、過去のあるときつかの間の夢をそこで見ることの出来た私は幸せだったのかもしれない。将来の世界では、そうしたのどかな夢をcyberspaceでは、もはや見つけることが出来ないような気がする。現実社会の急速なサイバー化とともに、私たちは効率性と引き替えにある種のロマンを失うことになるだろう。

1999年10月4日



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