オンライントレードのその後


以下の文章は一気に書き上げることが出来なかった。書き始めたのが2週間くらい前だが、前半部分を書き上げたあと、残りの部分を今日まで完成できなかった。4月は、私にしてみれば、いろんなことがあって、読書やその感想、及びこうした文章にまで、いろんな不手際が見られる。HPの更新もままならなかった。しかし、ちぐはぐな文章になったが、とにかくひとまず完成させておこう。

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4月17日の月曜日から、21日の金曜日までの1週間は、世界にとっても日本にとっても株価大変動の時であった。アメリカの株式市場、とくにNASDAQでの高くなりすぎたIT関連銘柄の株価調整の意味もあるし、日本でも日経平均に採用された225のうち、30銘柄が4月24日から変更になったのを見越して各投資信託が売買を活発化させたことによる混乱も大きかった。この1週間が今年最大の動きを見せた1週間であったことには、間違いない。

私がオンライントレードを初めてから、1カ月たった。思ったほど頻繁に株売買が出来ないことは、予想外であったが、同時にいろいろなことも学んでいる。私は現在丸八、マネックス、H.I.S協立の3つの証券会社とシティバンクをオンライントレード用に利用している。いずれの金額も小さいから、本来は全部をまとめた方が、効率が良いのかもしれない。しかし案外こうした私のやり方は正解ではないかという気もしている。自然とリスク分散が出来るから。ただこれはそうしたことを深く考えてのことではなく、すべてに初心者の私には、どこの証券会社を利用したらいいのか、皆目分からなかったこともその一因である。

各証券会社の印象はパンフレットで見たり掲示板で他の人が書いているのを読んで感じたことと、私が受けた印象ではかなり違う。この3つのなかで丸八は手数料は一番高いが、サービスの内容には満足している。3つのなかでも一番安心して使える。一部の掲示板では安いだけが取り柄だと酷評されたHIS協立も、今のところ不満はない。私にとって今までのところマネックスのサービスが一番悪い。約定が成立しても、ここはメールを送ってこない。システムの整備とかの理由で24時間の利用が出来ない。それも私のインターネットの時間である午前6時までは接続できないし、しばしば8時近くになっても出来ない。それに一部購入した投資信託の数字が少しおかしい。まあこれは私がまだシステムに詳しくないせいもあるだろうし、金額もわずかだからそのままにしている。このへんはどうやら私が株式売買になれていなくて、意味が分からなかったことが大きいようだ。ここで扱っている投信で私が購入したのが、他の投信と比べると、買い方が少し変わっているのが原因のようだ。

最初の混乱時期を経たら、多分また別の印象が起きてくるかもしれない。一般的に言えば、私はオンライントレードには極めて満足している。

と、2週間前には、こう書いていたのだが、実は事態が急変した。5月3日の夜ころから、H.I.S.協立で大事故とでも言うべき事態が起きている。同証券でオンライン取引をしている人たちの多くの口座に異常が見られたらしい。私は「オンライントレードの騎士」というサイトで翌日の早朝、つまり昨日の4日、そのことを知って、すぐに私の口座を確認しにいった。見事に私のデータも消えている。そこで買ったはずのNKKの株もMRFもさっぱり消えて、残高が0になっている。どうもすべてのデータそのものが、3月末段階のものに入れ替わってしまったらしい。

H.I.S協立の対応は遅れていて、連休というせいもあったのだろうが、この事に気がついたのが4日の夜だったらしい。投資家の一部がきずいてからでも、丸1日遅れたという事になる。この間前述の掲示板では、投資家の苦情が殺到していた。不思議な現象である。これが平日だったら、大きな混乱を起こしただろう。その後、H.I.Sからは一応4日から6日の夜までは、緊急システムの点検だという通知がきたけれど、これはまだどうなるか分からない。ここをそろそろメインにしてもいいかなと思っていただけに、今少し悩んでいる。

オンライン証券会社のシステムは、少しずつ安定してきているのかと思ったのだが、今回の自己のようなことが起きると、投資家の不信感は強まるだろう。はたして8日月曜日の9時の取引開始までに無事にH.I.Sのオンライン取引のシステムは復活するのかどうか。ニュースとしては報道されていないと思うけど、デジタル社会のもろさが典型的に表面化した事件だし、かなりのニュース性はあると思うのだが、多分H.I.S.の社員も含めて、今日本のビジネスはほとんどが休暇中なのだろう。

個別の株売買に関しては、最初に買った住友金属は思いがけなくも、購入後株価が上昇した。それでこれを売って、次に十八銀行を買ったのだが、この銘柄には苦労させられた。株価の低迷がとても長いと思われた。地元銀行と言うことで買ったのだが、もともと何を買って良いのか分からずに、つい手を出したという面があった。それに大型株の超低位株を買うという方針にも反していた。何よりも1日の取引量が少ない。これでは最初予定した株式選択の私の方針にも反する。あまり原則を曲げてはいけないということもだ。どうしても迷いが多くなる。

結局運が良かったのか、十八銀行も少しだけ利益を出すことが出来た。次に何を買うかは、その少し前から、後述するように株式銘柄表を徐々に作成していたので、ほとんど迷うことは無かった。ただこのときは少しごたごたがあって、私は十八銀行の株が売れていることを知らなかった。翌日、十八銀行の株を所有していないから、売れないという連絡のメールが入ってきて、驚いて確認したら、前日指し値で成約できていた。

それで即座に指し値買いの注文を出したのだが、このときはゆっくり考える時間が無く、山九、全日空、三井倉庫の3つを同時に注文した。4月18日の午前中のことだった。丸八なら、3つの内どれか1つを買った時点で、他の2つの買値が条件に合うようになったとしても、資金不足ということで、取引は成立しないと思いこんでいた。ところがどうもそうではなかったらしい。夜全日空と三井倉庫の2つの銘柄が買えたから、不足している資金を振り込めという連絡が丸八からきた。これと似たようなことは以前にもどこかの掲示板で誰かが書いていたのだが、私はそれはたまたまの例外で、オンライントレードでは前もって現金が口座に無ければ売買は出来ないということを、強く思いこんでいたのだと思う。

しかしこれは今の段階だったから、良かった。もしもう少し先になって大きな取引でこうした状況になったら、私にとってかなり困るところだった。実際の取引をしてみて、こうしたことは少しずつ慣れていくのだと思う。多分取引約款にはこうしたことは書いて有ると思う。

現在持っている株は、マネックスでトーメン、H.I.S.協立でNKK,それに丸八で全日空と三井倉庫の計4つである。トーメンを除けば、そんなに心配してはいないのだが、トーメン株に関しては2月に発表された減資するかもしれないという情報を見逃していた。十八銀行の場合も、3月期決算が予想より悪くなりそうだと言う情報が出てから、株価が低迷したらしいが、私はこの情報も知らなかった。掲示板などの噂の情報ではなく、もう少し確度の高い情報はしっかり押さえておかなくてはいけないようだ。

投資信託は、3種類買ってみたが、これはたまたま株購入後に、少しずつ余った金が有ってそれで1口とか2口とか買っているに過ぎない。全部あわせても購入資金は5万円に満たないから、まあ余裕資金がかなり無い限り、当分投信を購入する余裕はない。ただ今までは投資信託はどんなものかということを知るために、ちょっとだけ買ってみただけである。少しでも買えば、新聞を読む興味もまた違ってくるから。4日に丸八から配当金ということで、20円ずつ2口分、計40円を振り込むという連絡がきていた。金額計算などを少しずつ納得しているだけでも、買った価値はあると思っている。

昨日配当が送られてきたのは野村から発行されている低位株オープンというファンドで、どうも発行時は20,000円だったらしい。しかし現在の基準価格は3,800円にもならない。5分の一以下まで、その価値が下落している。投資信託は安全かと思っていたら、必ずしもそうでもないらしい。このへんも確認できたから、これから投信を本格的にするときの参考になるだろう。

もっとも私が買ったのはRR3とか、RR4などのファンドで、値段が安いものばかりだから、仕方が無いのだろうが、それにしても株式を高い割合で組み込んでいるファンドの成績は、長い目で見ると必ずしも良くないようだ。プロに任せているからといって、安心できないのが良く分かる。最も、今という時期はファンドにとっても、かなり成績がいいのか、私の投信の全体の成績は、そんなに悪くない。手数料をひいても儲けが出るかでないかというところを行ったり来たりしている。投信は中途半端だし内容も大体分かってきたから、もうすぐしたら全部売ってしまうだろう。もし今度投信を購入するとしたら、投信会社か、シティバンクを通してと言うことになるだろうと思う。

為替というか、シティバンクでの外貨預金はまだしていない。マルチ口座に預金があるから、いつでも実行できるのだが、先日の円高の時にはドル購入の機会をつい逃した。TTSというのが、ドルを買うときの相場だが、これは新聞発表とはシティバンクの場合1ドルにつき1円違う。日経には東京三菱の相場が載っているが、各行で少しずつ違うようである。本当は他の通貨にも興味があったのだが、計算してみると手数料がドルが一番安そうだし、情報も一番多いから、さしあたりは外貨預金はドルだけを対象にしてみようと思う。

と、これもそう思っていたのだが、結局ドルを買うタイミングを失って手持ちぶさたになって、先週ユーロを買ってしまった。ドル以外の外貨の場合、手数料が3%位で、ドルより割高である。だからドル以外は買わないと決めていたのだが、ユーロ安に惑わされてつい買ってしまった。買った途端に、シティバンクの私の残高は一気に6000円ちょっと低くなった。どうやら、買った段階でTTSではなく、TTBの価格になるらしい。これは失敗したかなと思っているから、損をしない程度まで回復したら、すぐに売ろうと思っている。ここで学んだことは、何事によらず焦ってはいけないということかもしれない。

以上が、私がここ1カ月間にわたって、オンライントレードで経験してきたことである。HIS協立の事故はあるが、これまで、かなりのエネルギーをつぎ込んできたし、どうやら知識も少しずつ増えているから、オンライントレードからそう簡単には引き下がれないという感じである。多分これから長い経験の幕が今開いたと言うところだろう。幸い、主な取引である株式売買は、私の場合は2度の暴落相場があったにもかかわらず、まだ少し儲かっている。もっとも株は売ってみて初めて利益も確定するといわれるから、この辺は常に流動的であるが、幸い時価でもそんなに大損は出してない。今持っている銘柄は、トーメンを除いて安値で買っているから少し損を出しているが、まだ住金と十八の儲けを食い尽くすところまでは行っていない。私にとって、株式取引の経験はそんなに悪いスタートにはならなかったようだ。

それにこの1カ月間で一番大きな出来事は、もしかしたらこれらの取引ではなく、私自身が自分だけの株式銘柄表を作成したことかもしれない。現在の私の方針に合致する113の銘柄を選んで、エクセルを使って、私にとっては極めて満足すべき表を作った。まだ完成品ではなく、何か思いついたら新しい項目をつけ足したりしているが、それでも私はなかなか気に入っている。これに則って購入した銘柄はまだ無いが、多分次の銘柄はこの表にもとずくことになると思う。少し楽しみにしている。まあ、こうしたことも熱心な投資家なら、それぞれに工夫をして、自己独自の計算法とかプログラムなどを開発しているようだ。

この表の内容は別に新しいものではない。ただPERとか ROEなどの項目も入れているが、どこでもあまり見たことがないようなものが5項目ほど有る。新しい株価を入れるだけで、これらの5つの項目の数字が自動的に変化する。私は多分今年いっぱいはこのなかにある銘柄しか売買しないだろうと思う。これらの数字は多分テクニカル分析に属するものだが、チャートよりよほど役に立つ。もちろん、これで選んだ銘柄について、さらに企業情報などを調べて、より絞り込めばいいわけである。これで私の場合、どの株式を買うかを考える時間は、かなり少なくて良いことになる。

私が選んだ銘柄は、低位株が多いから、普通はどのアナリストも推奨銘柄には入れてないようだ。しかし私の目から見たら、なかなか良い選択だと自負している。。早くこれに即して新しい銘柄を買いたいのだが、どうも所有している銘柄がなかなか思う株価を付けてくれない。この辺が少しのめり込んでいる証拠であり、自戒しなくては行けないかもしれない。さすがにそんなに甘くはないな、と痛感しているこのごろだ。今年末にはまた新しい方針を考えるだろうと思うが、当分投資のことで時間をそんなには取られなくなると思う。

2000-5-5



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