「英語を読む」創刊号 (No.26) 


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「英語を読む」創刊号 (No.26   1998-5-20日 発行     

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(p>みなさん、こんにちは。「英語を読む」創刊号をお届けします。

(p>No.はどうしようかと思いましたが、Weekly「今週の英語雑誌」の継承の意味 をこめて、引く次ぐことにします。

(p>paperbackなど英語の本についての感想が加わる他は、Weeklyの時と、内容的 にはほとんど変わらないと思います。ただ私以外の人の文章を積極的に載せて いくことと、容量にあまりこだわらなくなることが大きな違いになるかもしれ ません。

(p>今までは、一応20KBの容量を基準にして、その程度まで書きためたものが集ま る時まで発行を待っておりました。しかし読者のKさんからも、助言を頂きま したが、これからは容量にはあまりこだわらないことにしようと思います。場 合によっては、10KBくらいしかないときでも発行したいと思っています。これ で定期発行のめやすがたてられるかもしれません。

(p>私以外の人の文章としては、今回は、michiさんからNewsweekの感想及び、今 まで読んだ英語の本で面白かったものBest5を選んでいただきました。私の知 らない本が多いのですが、michiさんには、今後今までに読んだ本の感想など を自由気ままに書いていただけたらと思っています。投稿は大歓迎ですので、 興味がある方・意欲がある方は、私の方にメールで頂ければ、随時載せていき ますので、よろしくお願いします。

(p>1989-5-20

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(p>目次
1. Newsweek 98/5/11より(by Michi)
2. 大学卒業生に勧めたい職業(TIME 5/18, ESSAY)
3. 名声と脅迫と(TIME 5/25)
4. 君の思想は愛し給わず  by P. Zindel
5. 私の読んだ英語の本 Best 5 (by michi)

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(p>1. Newsweek 98/5/11より(by Michi)

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(p>今週はBlair首相の就任1周年という。
昨年の日記を見ると、閣僚に全盲の人やアラブ人実業家・若い女性などが着任 したなどと感慨深げに書いてある。それまでの英国の印象といえば、サッカー 場の暴動とか、オリンピックの入場では選手が白人ばかりで異様だった、と か、通販に申込んだりするとUSと違ってこちらが恥ずかしい思いをすること がよくあるとか、さすがにいつまでも伝統的な国はちがうな、という程度だっ たが、その国にもこの内閣! 変われば変わるものなんだと楽しくなってきた ものだった。

(p> さて今週の記事 "He's Not One of Us" では、まず英国知識階級なるUsを:
You should affect a world-weary irony and never take yourself too seriously. Enthusiasm is bad form, almost as bad as patriotism. (Corollary: don't try to cut a dash on the world stage, which invicts hubris.) Avoid being preachy. And in no circumstances use abstract nouns ("community", "cohesion", "responsibility"); they are mere waffle.

(p>次にBlair氏がいかに火星人的存在であるかを:
He shows emotion. He is religious--at the funeral service for Diana, he read a lesson with a fervor of a Welsh evangelist. He lectures the country on its moral failings. He likes the Union Jack and thinks Britain can play a leading role in international affairs. And he waffles like a Belgian.

(p> こんなふうに、無邪気な fairy tale の王子様のようなリーダを作ってしま うのは、英国の奥の深さなのか、それともやっぱり world-weary irony なん でしょうか?いずれにしても人々に愛されるリーダ、そしてできれば predictableで、同胞に気を遣い、quietであればすばらしい。 ところで、私たちはいったいどんな王様をほしがる蛙なのでしょうね?( waffleのダジャレにご注目!)

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(p>2. 大学卒業生に勧めたい職業(TIME 5/18, ESSAY)

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(p>* Commencement Speech: Get A Job
By ROGER ROSENBLATT

(p>TIME 5/18 USA版のESSAYを読んでみました。いつものようによく分からないと ころもあるのですが、勝手に想像して読んでみます。

(p>アメリカでは卒業シーズンにそろそろ入るのですね。この文章は、卒業生がど うした職業に就くべきかを忠告しているのですが、もちろんそのまま受け取っ てはいけません。 (^^;

(p>1988年の卒業生諸君に君たちにとって重大でしかも役にたつ職業のリストを示 して上げよう。これらは簡単にその職業に就けるのに、今までは大学卒業後す ぐにその職業に就けるとは考えられていなかったものばかりだ。木を見て森を 見ずというか、君たちが目標とするものが例えば政府の補助的仕事のさらに補 助的な仕事だったからなのだ。もっと視野を変えて、地位が高く、給料もよ く、仕事をする必要もほとんどなく、経験・実習・知識もほとんど必要とされ ない職業のことについて、私は話そう。君たちが望めば手に入るすばらしいチ ャンスのリストを思い付くままに話していこう。

(p>1. 合衆国大統領
この職業はワシントンに住む必要があること、それにある程度の年齢が必要と されることから、学生たちはしばしば敬遠する。しかし考える価値はある。大 学を卒業したばかりの若者はまだ独身の者が多いから、結婚している大統領よ りももめ事に巻き込まれることが少ないから、いい大統領になれる。仕事はよ その国、例えば中国の大統領(国家主席)よりも、楽だ。最大8年の任期を勤め 終われば、その後の人生はゴルフとデートで楽しめる。それに無料の食事、専 用の印章もある。シークレットサービスは彼等が証言台で忙しくなければ、護 衛としてついてくれる。Dick MorrisやLinda Trippなどのスキャンダルを起こ したり、敵対心を燃やしてくるすばらしいスタッフも大勢いる。

(p>2. Drug Czar
麻薬取締の最高責任者たるこの仕事も、楽しくて骨休めになる。この地位につ くと努力も成功も要求されない。数カ月に一度、もうすぐ麻薬問題は解決する と放言するだけでよい。誰も本気にしない。かつてこの地位にあった者で、最 も成果をあげなかった者、すなわち最も成功した者は、William Benettだ。彼 は教育長官教育長官としても同様に成功した者であるが、その職を辞するやい なや、この役所の廃止を要求したものだ。彼は現在国民道徳運動の代表者( spokesperson)である。(私はあいかわらずBenettが編集した本の愛読者であり ますが、彼は人気があるのやら、ないのやらさっぱり分かりません。)

(p>3. スポークスマン(spokesman)
これも簡単な仕事で楽しい。まさに君たちにぴったしだ。誰か時の人、出来れ ば起訴されている人を探して、彼のためにあらゆる手段を使って彼の言い分を 代弁する。すると君も時の人になれる。そうしたら君もまたスポークマンを雇 うのだ。この職業には限りない可能性がある。

(p>4. 専門家の専門家
何か災難が生じたとき、マスメディアはそれが流行の兆しがあることを証明す るために専門家中の専門家に助言を求める。彼等はテレビに出演して、国民に 凍傷やサメの攻撃等ありとあらゆる問題に警告を発する。何もないところに風 を起こせ。解決策を提供せよ。そうしたら他の人が新しい仕事を手に入れるか ら人助けにもなる。

(p>5. 歴史家
歴史家になるためには博士号も長い間の研究も必要でない。何かを覚えていれ ばよい。最近の卒業生ならば、1980年代のことは覚えているだろう。それを使 って自分のケーブルテレビに出演して、多額の出演料を稼ぐのだ。しかし忘れ ていけないことは歴史を自分で勝手に作る才能がなければならない。誰が君の いったことなど訂正しようとするだろうか。君は教授じゃないのだから。(Did somebody say "Professor"? ちょっと苦しいかな。)

(p>6. トークショーのホスト
この職業については合衆国大統領の項を見よ。

(p>7. Celine Dion
Celine Dionだと言い張る。彼女はあらゆる所にいるから、だれにも分からな い。必要なことはタイタニックのラブソングを1年中歌うこと。そうすれば、 君の名声はまだまだ高くなる。

(p>この人タイタニックのテーマ曲My haret will go onを歌っている人だそうで す。Junさんから教えていただきました。彼女だけが何故個人名で出てくるの か、良く分かりません。多分タイタニックがあまりにも有名で、どこででも 話題になっていることを皮肉っているのかもしれませんね。

(p>8. 盗作者
何故既に他の人が書いているのに、自分で苦労する必要があるのか。用意周到 な注意を払えば、盗作者は1年に数十もの論文や本を書くことが出来る。大金 も手にはいる。捕まることなど気にするな。謝罪しなければいけなくなった ら、「うっかりしていました(An error was made.)」とうそぼけ。誰も気にし なくなる。

(p>9. マスコミ批評家
この仕事は家で出来るのが魅力的だ。マスコミ内で働いている必要もない。能 力に反比例していい仕事が出来る。仕事の内容は簡単で一般の人には分からな い。マスコミ関係者以外には誰も注目してくれないが、運がよければジャーナ リズムの学校で教えることが出来る。そうすれば覚えの悪い12才の少年でも、 3週間もあれば理解できるような話題について、1年間をかけてゆっくりと講義 が出来る。

(p>10. 出版界の大物
文学のようなつまらない本を出版するという考えを持っていなければ、君も出 版界の大物になれる。そしてすぱらしいパーティにいつも招待される。ただ犯 罪界の大物や、不名誉な事件を起こした有名人と金になる出版契約を結ぶだけ でよい。実際に出版する必要さえない。(和解金や賠償金をどこからか手に入 れるから?)仕事を失っても、有名人の仲間になれるし、マスコミ批評家や歴史 家になれる。

(p>11. 有名弁護士
昔は有名な弁護士になるためには、長年の努力が必要だったが、現在はまずTV に出演すればよい。そうすればすぐに有名になるし、大金も手にはいる。その ためには(出演している他の)相手に向かって、叫び散らし、話をさえぎり、馬 鹿呼ばわりしなくてはいけない。Alan Dershowitz や Marcia Clark (多分有 名な弁護士だろうと思います)のように、魅力あふれる弁護士になろうなどと ゆめゆめ考えるな。そうすれば訴訟依頼人が殺到し、ambulance chaserになる 必要などさらさらなくなる。

(p>分かりましたか。君たちの前には洋々たる前途が開けているのだ。卒業おめで とう。そしてこれからの幸運を祈る。

(p>みんななかなか魅力的な仕事のようです。私が若者だったら、これらの助言は 身にしみるかもしれません。 (^^; しかしアメリカも日本もここまで今ま での権威が崩れていったら、はたして社会秩序は持ちこたえられるのか。私は 別に不安にはなりませんが、とにかく新しい秩序の兆しだけは見たいもので す。

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(p>3. 名声と脅迫と(TIME 5/25)

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(p>TIME 5/25のUS版からです。American Sceneからです。

(p>* Of Mercy, Fame--And Hate Mail
Dubious rewards for the guard who uncovered the Holocaust bank accounts (p>ナチスホロコーストの犠牲者のスイス銀行口座の資料が闇に葬られようとして いたのを発見した警備員は英雄か、それとも裏切り者か。

(p>チューリッヒのスイスユニオン銀行の夜景をしていたChristoph Meiliは、 1997年1月、シュレッダールームで帳簿が入った2つの箱が寸断機の側において あるのを見つける。ナチの迫害から生き残った人々が、スイスの銀行に預けた 金の返還訴訟を起こしていた最中の出来事です。Meiliは、無口なプロテスタ ントですが、この事実を暴露した結果、国際的に有名になるが、スイスでは迫 害された。チューリッヒの検察は彼が銀行の守秘義務を規定する法律に違反し たとして起訴します。(後に起訴は取り下げ) そしてMeiliは仕事は失い、殺 害の脅迫や反ユダヤのhate-mailが彼の元には殺到します。1年くらい前に、こ の事件は結構話題になったのではないかと思いますが、私はこのことはあまり 記憶がない。

(p>しかしどうやら、彼はスイスを去ってアメリカに行き、銀行のdoormanの仕事 をしている。その一方で彼には講演というか、どうして彼がそうした口座の元 帳を発見しその事実を公表したのかを話したりするのに忙しい日々を送ってい るようです。「私は歴史上政治亡命を求めた最初のスイス人です」と言って笑 わせているようですから、無口なスイス人も人前で話すことに慣れてきたらし い。

(p>もちろん彼に職を与えたり、住居を提供したり、英語のレッスンやら、はては 2台の中古車(10年ものとなっていますが)を与えたり、年収31000ドルのドアマ ンの仕事を与えたのも、すべてユダヤ人のネットワークです。本文の最初に は、「正義の異邦人には、主の恵みがありますように」(And for therighteous gentiles, may your mercies be heaped upon them, O Lord.) というヘブライの祈りで始まっていますが、ユダヤ人の価値観ははっきりして いますね。

(p>スピルバーグに会ったり、イスラエルにはhumanitarian award を受けるため に旅行したり、ドイツのテレビからはインタビューを受けたり、彼は一躍有名 になったわけです。しかし一躍有名になった彼も再び元の世界に戻ってきた。 So, despite the taste of glamour, Meili has come full circle--from security guard to player in a vast historical drama and back to security guard.

(p>しかしドイツの新聞が彼のe-mailのアドレスを載せたことから、今でも彼には 脅迫状が届いている。さらにスイスの新聞は彼の少年時代の非行歴を載せたよ うです。祖国での彼の評判は惨憺たるものらしい。一方彼もスイスユニオン銀 行に損害賠償訴訟を求めているようです。彼はあまり金には執着していないよ うで、そうした賠償金やら映画化が行われた場合の契約金はホロコースト犠牲 者の団体に寄付するらしい。

(p>一連の出来事がどうした結末になるかはまだ分かりません。ユダヤ人団体は70 億ドルの資産が、まだスイスの口座に眠ったままだと主張しているようです が、スイス側はこうした前例があるだけに説得力が弱いかもしれません。

(p>正義の異邦人には恵みがある。しかし国を捨てなければならなかった者として は、今までの所ほとんど恵みは無い。「正義の異邦人」を見て「良きサマリア 人」を思い出しましたが、これは新約の話でしたから、当然そうした表現はユ ダヤ人は使わないだろうと思います。

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(p>4. 君の思想は愛し給わず  by P. Zindel

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(p>Paul Zindelの作品の4冊目である。もっとも多分20年近く前にMy Darling, My HamburgerとThe Girl Who Wanted a Boyの2冊は読んでいるようだ。前作は Zindelの代表作で、2人の少女の生き方を書いている。私は多分これは何かで 紹介されていたのを注文して読んだのだった。悲劇的な結末だったことは覚え ている。Zindelの作品を数冊読んだ今となっては納得がいく。ヤングアダルト 向けの作品とはいえ、必ずしもHappy Endではないのだ。後者の作品は全然覚 えていない。実際手にとってみたが、読了したことは日付を最後に書いている から確かなのだが、カバーを見ても、出だしの部分を読んでも少しも思い出せ ない。印象が薄かったからかな。

(p>Zindelの作品を3冊読み終わった段階でInternetでZindelを調べてみた。確か に今でも読まれ続けている作家らしい。小学高学年以上の生徒たちの感想文が 結構あった。一番人気があるのはやはりThe Pigmanらしい。彼の写真も初めて 見た。穏やかなイメージだ。

(p>ただやはりその作風に厳しい批判があるのも事実らしい。彼は去年インドを訪 問して現地のアメリカンスクールを訪れた時の紹介記事も読んだ。アメリカ大 使館の機関紙みたいなものに載っていたと思うが、現実の醜さ・厳しさを徹底 的に描いているのが、特に読者対象が青少年だけに批判も多いのかもしれな い。彼はインドではwritingも指導したようだが、そこではあくまでも現実を 見据えて、自分の実体験に基づいて書くようにと指導していたと書いてあった ように思う。彼の作品もそうしたものが多いとか。だから作中人物は、全くの 想像物ではなく、実際に自分が出会った人物にヒントを得ているということら しい。

(p>さて私が読んだ第4作目は、
*I Never Loved Your Mind by P. Zindel (Banatm Books)
である。

(p>ともに高校中退の17才の主人公Deweyと18才の女性Yvetteの出合いと別れを描 いている。Dewyの中退の理由も曖昧だ。学校の教育が無意味だということのよ うだが、あまりはっきりしない。それにエンジニアの父と司書をしている母親 は彼の自主性を尊重するというか、そうした生き方を有しているらしい。家庭 や親に対しては不満があまりないという少年は初めてだ。このへんは前3作の 作品とはかなり違う。

(p>DeweyはRichmond Valley Hospitalという公立病院で酸素吸入器の操作をする アルバイトにつくのだが、やはり同じ病院で医療器械の手入れの仕事をしてい るYvetteと出会う。この辺の設定もえらく簡単に医療関係の仕事につけるなと 日本と大分違うようで不思議な感じもする。

(p>しかしDeweyとYvetteをとりまく環境や考え方は太陽と月ほども違っていた。 彼女が病院のトイレットペーパーや備品を定期的に盗んでいるのをDeweyは知 る。カバーの絵はそうしたことに気づいたDeweyが、こっそりと彼女の盗みの 現場を観察している場面らしい。Deweyは彼女に関心を持っている時だから、 今で言うストーカーまがいの行動もしている。盗んだ品物をどうにか隠そうと するYvetteとDeweyの駆け引きみたいな物が結構詳しく書いてある。

(p>このYvetteという女性の生き方がこの本で一番面白い。恵まれない家庭環境で 育った彼女だが、家を出て自分の兄(弟?)を含む3人の同居しているのだが、 Dewyに対してデートで映画を見る代わりに映画代をくれるように請求したり、 全くの他人にただで酒をおごらせるのがうまかったり、極め付きはDeweyが訪 れたときは家の中を掃除するのに裸のまま掃除したりする。彼等は服を着ない でいることが、自然だという思想の持ち主らしい。ここで兄といったのは、16 才の弟も家でしたという記述はあるので、弟かなとも思うが、なにしろ彼女に は兄弟姉妹が多いからはっきりしない。一応兄として、その兄も含め3人の同 居男性との関係もなにか不思議な関係だ。同じ思想を共有する者同志の共同体 という感じで、意識的には社会全体を敢えて見下そうとしているところがあ る。

(p>NYのまっただ中で家主に知られないように、2頭の馬を飼っていてそのために 家を追われるのだが、自然主義・環境主義者というか、一番近いのはヒッピー の生き方に似ているようだ。生き物は蟻といえども殺してはいけないという信 条の菜食主義者だが、最後には4人はそうした文明社会から離れた生活をする ために旅立っていく。その時に病院で仕事をやめると言ったYvetteたちを人々 が唖然として見送る中で、彼女がDewyに叫ぶのがタイトルのI Never Loved Your Mindである。1回は愛したが、その時にもあなたの考えを愛したわけでは ない。ただの肉体的な関係でしかなかったということだろうか。

(p>彼女の中では、病院の備品を盗むことと、自分たちだけがいわばこの地球を守 っているという高尚な使命感は多分矛盾しないのだろう。動物は保護するが、 植物のことは全然気にもしないというのもおかしかった。彼女が同居している 3人はバンドを組んでいろんな店で演奏しているらしいが、多分Yvetteがリー ダー的存在だろう。彼女の兄はある日仲間から隠れてハンバーガーをたらふく 食っているところをDewyに見つかったりする。このへんは現実の反映かもしれ ないと妙に納得しておかしかった。

(p>辞書無しでZindelの作品は読んだのだが、どうも彼は使用している語彙が多い と感じている。こうした作品は2度目を詳しく読んでいけば、単語力もUPし、 英語の勉強には役立つかもしれない。大筋は読みとっていると思うのだが、特 に今回医療関係の専門用語等が多いのだが、読んでいるときも確認していない のだから当然読み終わった後もほとんど頭に残っていない。だから細部がぼけ ている。このあたりは私の読書の欠点というか、ただ単に英語の実力がないと いおうか、時にはじっくりメモを取ったりしながら読んで行かなくてはいけな いのかなと思ったりする。

(p>1998-5-12

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(p>5. 私の読んだ英語の本 Best 5 (by michi)

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(p>私の読んだ英語の本で
40代でなく若者向きということで選ぶと、何と言ってもまず
Alice In Wonderland
これは楽しいですね。

これでは当たり前すぎるというのであれば
1.Sylvia Plath: The Bell Jar (Bantam)
2.The Portable Coleridge (Penguin Classics)
3.Arrian: The History of Alexander (Loeb Classics, ギリシャ語対訳)
あと、YUKIさんの蔵書にもありました
4.The Life of Saint Teresa
5.Emily Dickinson
も(途中で邦訳をみつけて乗り換えてしまいましたが、)同じ系列といえまし ょう。

人一倍鋭敏な感受性と有り余るエネルギーをもつ魅力的な主人公というものは 恵まれた環境におかれても(おかれると?)決して平和に暮らしてはいられな いものなんですね。紀元前から20世紀を通じて。さらに必要なら引用を交え ながら順次紹介していきたいです

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