Weekly「今週の英語雑誌」 No.9


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Weekly 「今週の英語雑誌」  No.9  1997-10-26日 発行     

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みなさん、こんにちは。Weekly 「今週の英語雑誌」No.9を、お届けします。

今回はNo.8発行から数えてちょうど1週間目に発行することになりました。少し ペースダウンしましたが、今までと比べるとさすがに楽ですね。ここ1週間忙し かったので、雑誌を読む量もいつものペースでは出来ませんでした。まあ、Weekly ということですし、私が発行する前に考えていたペースはこれくらいですから、 今までが少し慌ただしすぎたのかもしれません。

時間的には、ゆったり出来たのですが、記事の数が少ないという感じです。今 週は、Sunday Times とTIMEから、それぞれ3本の記事を比較的詳しく読んでみ ました。The US NewsとNewsweekのをあげていません。それからEconomistの記 事も面白そうなのがあったのに、読めませんでした。

1997-10-26   YUKI

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目次
1. The Sunday Times 97-10-19
2. TIME 97-10-27

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1. The Sunday Times 97-10-19

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1. 少女麻薬運び人と刑罰 
Children face Saudi sword by Marie Colvin

8才と13才の少女たちが、麻薬密輸入の嫌疑で処刑されるかもしれないという 記事です。サウジアラビアのKing Abdel Aziz空港に、パキスタンから大人12 人子供9人の合計21人が到着した。全員家族親族で、イスラム教徒にとっての 生涯の目標,メッカへの巡礼のために到着したわけです。ところがどうも様子 がおかしい。調べてみると、全員がヘロインを体内に入れて、密輸しているこ とが分かった。合計で10ポンドですから、4.5kg位になります。

サウジはこうした麻薬密輸犯には厳しいようですから、その中に含まれていた 2人の少女も剣による処刑の可能性がある。国際アムネスティあたりから抗議 の声が上がっています。最年少は71.5gを体内に入れていた5才の少女ですが、 さすがに5才の少女までは処刑はしないらしい。

彼らが食べ物も飲み物もとらないで、非常に疲れていたようだったから、不審 に思われて発覚したわけですが、何か食べたり飲んだりしたら体内のヘロイン を包んでいる袋が破裂して、ほとんど即死だそうです。前に読んだコロンビア の記事では、コンドームに入れていたようですが、彼らの場合は書かれていま せん。8才の少女が208.4g, 13才が152.7g、もちろん大人の場合は量はもっと 多く、一番多い量を体内に入れていた20才の妊婦は、376.6gです。

最初はサウジ政府も2人の少女の場合は国外追放ですませる方針だったのが、 変更して宗教裁判所にかけるようです。私は宗教裁判所も少し勘違いしてい た。「日本人とユダヤ人」でだか、中東諸国には宗教が違えば裁判所も違う、 ということはを聞いていた。しかしこれは一種の家庭裁判所みたいなものと書 いていましたた。刑事裁判も宗教裁判所というところでするものとは思ってい なかった。どちらにせよ、少女たちは特別扱いはされず、他の家族たちと同じ 裁きを受けることになった。

サウジの外交官によれば、8才の少女の場合は、判事が自分の行為の意味する ところを十分に認識していなかったと判断すれば、処刑を免れるかもしれな い。しかし13才の少女にはこれは適用されない。それがshariaの規定だそうで す。しかしこのshariaの解釈には異論もあるようです。

イギリス人看護婦の裁判ともからんで、サウジの裁判制度への不信が欧米諸国 にはあるのでしょうか。アムネスティは男性の家族の命には逆らえなかった女 性たちについても、減刑を求めているようです。しかし裁判そのものが秘密裁 判ですし、弁護人もつかない。こうした中での判決は、やはり私たちの常識か らも外れている。サウジのイスラム解釈は厳格というか、解釈がかなり本来の ものとは違うという指摘もあります。

パキスタン政府はほとんど自国民保護のための努力はしていないようです。多 くのパキスタン人がサウジに出稼ぎに行っており、彼らの送金が大事だからと いうことです。

サウジの中でもヘロイン需要はかなり高いのでしょうね。しかしこの場合家族 全員、というところがすごい。5才の子供にまで、71.5gの異物を飲み込ませて いる。無茶苦茶です。

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2. 労働者の騒動が続く中国 
China hit by wave of worker unrest by Michael Sheridan

中国政府がもっとも恐れる労働者の反抗暴動が起きているようです。政府はひ たすら隠そうとしていますし、なかなか外部には漏れてきませんが、これはそ のレポートです。

中国のストライキ・暴動をwatchしている労働組合活動家で亡命者のHan Dongfangによれば、「中国の労働状況はいつ爆発するかもしれない時限爆弾だ そうです。The labour situation in China is a timebomb waiting to explode.

故トウ小平の故郷、四川省のZigongで、1000人の労働者たちが参加したのは10 日前。主要道路を封鎖し、未払い賃金の支払いと賃上げを要求したようです。 Zigongの工場労働者の1月の賃金は、3.80から7.60ボンド。1ポンド200円だと すると、約800円から1600円くらいです。これには住宅手当と、食料手当は含 まれていないようですが、安い。TIMEで読んだばかりのインドのDalitの2400 円には、その労働内容からいっても絶句しましたが、さらに安い。もちろん物 価事情が違うといえ、やはり相当に低い。しかもこれが数カ月の未払いですか ら、労働者が怒るのも無理はない。

失業・工場の破産・合併、さらに閉鎖と新しい株式保有制度の導入。多くの中 国人にとって、経済改革は一部腐敗した官僚を利するだけだと写っているよう です。先月の第15回党大会で、経済改革の旗を掲げ、今月末からのクリントン との会談に望む沢択民ですが、なによりもこの労働不安を一番恐れている。12 億の潜在市場の魅力にまけてか、中国の真相はHanのような活動家の手を通し てしか漏れてこない。彼は、香港沖のLammaという小さな小島に半分亡命した 形で住んでいるらしい。このへんはよく分かりませんが、中国側も1国2制度の 建前上、手を出せない?  それともこれはあとの記述と併せると、中国領土 外? 毎週彼がホスト役を務めるRadio Free Asiaの番組に、危険を犯して中国 国内から中国内部の生の声が届く。

中国共産党の幹部とその一族が、莫大な財産を築いていく中で、労者たちは 何の保証もなく路上に投げ出される。だからかつてだったら信じられないよう な出来事も起きている。同じ四川省のMianyangでは、14万人の失業者がいる が、絹工場のボスの汚職に怒って、緊張が高まっている。彼は住宅修理基金を 着服し、それを複数の貿易会社に投資したようですが、それらの会社は破産し てしまったようです。1万から10万の人が2日間にわたって抗議運動を続け、数 十人規模の逮捕者と負傷者がそれぞれ出たようです。

さらに省都のChengduでは抗議運動に対し、警察がデモに介入せず、多くの役 人は同情的だったとか。香港隣接地域の景気のいい台湾企業でもこうしたこと は起きている。

中国政府によれば、都市部の失業者数は563万人で、労働人口の約3%。しかし 政府発行(? official magazine)の雑誌、Outlookによれば、それぞれ1555万 人と7.5%。Hanや他の研究者によれば、都市部で3000万人の失業者がいる。さ らに経済改革で、2000万人以上が職を失うと予測されているし、農村部からの 1億3000万人の出稼ぎ的な移動労働者がこれに加わる。ある中国の経済学者 も、全国規模では1億5000万から1億6千万の失業者を予測し、どうやったら社 会の安定が保てるのかを、最近書いているようです。

国営企業の民有化に当たって、政府はこれらの会社の株式購入を奨励している ようですが、それらの多くはsunset industries。将来の可能性はあまりな い。

そして今年初め、北京で起きた2件のバス爆弾事件は、ウィグル独立主義者の 仕業とされていましたが、どうやら失業労働者たちが起こしたもののようで す。中国公安部も大体認めている。Hanのいう時限爆弾が既に秒読みに入った のかもしれない、と記事は結んでいますが、もし本当ならこれは大変ですね。 ここで書かれているのが、四川省などの一部だけなのか、それとも全土的なも のなのか、気にかかります。

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3. 人生と暴力の出会い
Massacre of the innocents  
Bob Stewart, former Bosnia commander, recalls the night a terrorist bomb left him weeping for his dead soldiers - an a shocking childhood incident

Bob Stewartはイギリスのボスニア派遣軍の司令官だったようですね。その彼 が、過去に出会った暴力事件の思い出を語っています。ボスニアでの事件では なく、少年の日、アラビアでの処刑の現場を目撃したことと、1982年の北アイ ルランドのテロ事件についてです。この記事は、作者の体験を語っているせい もありますが、会話が多く挟み込まれており、途中からは小説を読んでいるよ うな感じでした。Irelandのセクションに載っていた記事です。

Ballykellyは北アイルランドのLondonderryから15マイルのところにある美し い場所。古い使われていない飛行場がある。ここが筆者が新任の少佐兼 Cheshires' A Companyの指揮官として、そのときまで2年間過ごしていた場 所。Cheshires' A というのは、部隊の名前だと思います。Aliceに出てくる Cheshire catをつい連想しますが、このへんは部隊ごと移動するのか、それと もここに駐屯するのをこういうのかはよく分かりません。

あの日、1982年12月6日、筆者はその日に伍長勤務上等兵に昇進したばかり の、Clinton Collinsと夜の8時30分頃まで、スカッシュをやってから、 Collinsを家まで来るまで送った。彼は新婚で、妻の名はTinaと言った。

Ballykellyにいる兵隊たちは、よく村のDroppin' Wellというディスコに通っ ていた。当然CollinsとTinaはその晩は昇進を祝って、そこに行く予定だっ た。そこは安全なところで、それまでテロリストの攻撃を受けたことはなかっ た。

2時間半後大きな爆発音が聞こえた。Dropping' Wellでテロリストの仕掛けた 爆弾が爆発したのだ。現場に駆けつけた筆者が目にしたものは、手足などの一 部が吹き飛ばされたりした女性などの、すさまじい惨状だった。死にゆく女性 との最後の会話も書かれています。

現場に集まった人々に、爆発現場に入って救助活動をするよう要請をするが、 誰も進んでしようとはしない。これはテロリストは、しばらくの時間をおい て、救援に駆けつけたものを狙った爆弾を仕掛けることがあるから当然です。 集まった人々の中には、軍人もいたようですが、彼らも自ら爆発現場には進ん で入ろうとしない。軍の業務命令と筆者が言ったあと、10人くらいのChesires が前に出て活動に参加する。筆者が長を務めるChesiresは、Ballykellyの中の 主要部隊だったようです。

結局Collinsを含め8人のCheshires, 歩兵Light Infantry1人, 配膳部隊(? Amy Catering Corps)の2人のコック、そして筆者の腕の中で息を引き取った少女 を含め、6人の民間人が犠牲になったようです。17人死亡ですから、これはか なり当時としては大きなテロ事件だったはずです。そして1986年に、このテロ 事件の犯人として5人が裁判にかけられ、終身刑の判決を受けた。犯人の一人 は、自分の行動を反省していると語ったが、筆者は今でも彼らを許すことは出 来ない。

少年の日の思い出として、残っているのがイエメンのAdenでの体験。筆者の父 親が英国空軍RAFの士官でアラビアにいた時の思い出です。ある日父親が彼 を、いくつかの村を訪問するのに一緒につれていった。アラビアでは長男を連 れていくことは、相手に対する最大の敬意を表すことになるようです。

最初の村では大歓迎されたが、2度目の村の様子は少しおかしかった。彼らの 到着に併せて、処刑が執行されることになっていたのですね。もちろん父親は 少年には何も話していなかTた。剣による、首切りですか。執行の瞬間は、ア ラブ人の士官が少年を突然抱き抱え、後ろ向きにしたので、見ていない。一瞬 後、地面が地の海になっていたこと、さらに多くの血が可哀想な男のtorsoか らあふれでていたこと、さらに首が近くに転がっていたこと、などを覚えてい るようです。

少年と父親は、帰り道このことを、母親に話さないことを約束し、また彼らの 間でも2度と話題になることはなかったそうです。

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2. TIME 97-10-27   

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1. 包囲網の中の女性 
STANDOFF AT "ROBY RIDGE"  
AS MILITIAMEN CHEER HER ON, ONE WOMAN HOLDS OFF ILLINOIS STATE TROOPERS    BY JULIE GRACE

TIME 10/27の記事からです。US版からです。ASIAには載っていないようです。

アメリカのイリノイ州で、一人の女性が警察の包囲網にも負けず、1カ月間自 宅に閉じこもって、徹底抗戦しているという記事です。もっともこの女性、犯 罪を犯したわけではなく、夫の死後精神状態が不安定ということで、家族から の保護要請に基づいて郡保安官が、乗り出したのですが、それに抗議してとい うか、銃を持って拒否しているわけです。しかもこの騒ぎに乗じてアメリカ全 土のmilitiaたちが集まってきた。彼女を激励するために、というわけでしょ う。なおタイトルのRoby Ridgeは彼女が住んでいる町の名Robyと、Idahoの Ruby Ridgeで、militiaのヒーロー、Randy WeaverがFBIと渡り合ったことにち なんで、掛け合わせた言葉。

Robyの町は、今頃はとうもろこしと大豆の畑がそよ風を受けて、樺の木や銀杏 や樫の木が、秋の季節を感じさせるとき。しかし51才のShirley Allenにとっ て、この1カ月は苦しい時期だった?ようです。9月22日にChristian Countyの 保安官が、彼女の家のドアをノックした。精神鑑定を受けるようにという裁判 所の命令を伝えに来たのに対し、彼女は12口径の手動式ライフル銃を持ち出し て、拒否。以後警察による包囲が続いています。

1989年に夫に先立たれてから、彼女の様子がおかしくなったようです。彼女 は、そのショックを克服できなかったのか、弟たちに家の中の物が動き回ると かヘリコプターから監視されているとかいう被害妄想を訴えるようになった。 訪ねてきた母親や妹たちも、家の中には入れようとはしなかったし、助けを申 し出た長年の知人に対しても、(多分銃を持ち出して)頭をぶち割るぞと、脅か す始末。これだけではよく分かりませんが、多分他にもいろいろあったのでし ょう、ついに家族の要請に答えて保安官事務所が応えたたというのが発端で す。

保安官側は最初催涙弾を打ち込んだ。ところがAllenは以前看護婦だったか ら、ワセリンを全身に塗りそれと濡れたタオルで皮膚がかぶれるのを防いだ。 次にお手玉弾bean-bagを打ち込んだが、彼女は何枚も服を着込んで対応。こ れを見ていたmilitaliaたちは、suvivalistの手本とばかり、彼女の技術を賞 賛しているようです。(^o^) 

彼女の気分を落ちつかせるために、クラシック音楽をかけたり、電気や水道を 切ったりしているようですが、すべて効き目なし。井戸水が枯れていたことも あって、彼女は缶詰の食品やボトル入りの水をたっぷり買い込んでいたからで す。とにかく話をしようとしないのだから、説得方法が見つからない。

On Day 23と本文にはありますが、これは9月23日ということではないですよ ね。少し気になりますが、多分23日目ということなのでしょう。進展があった といっていますが、23日目にモップを動かしたり、24日目に頭を窓から出した ということぐらいのようですから、あまりそうともいえない。

一方警察は、militiaたちの取り締まりにも苦労しているようです。しかしそ の内の2人、ラスベガスの前のmilitiaのリーダーと、Ruby Ridgeの解決に協力 した元警官の2人のmilitiaをてなづけて、200人くらいのmilitiaたちのところ に行かせて、「警察はよくやっている」というようなことを言わせたようで す。しかしこれは失敗。彼らはTroyanと呼ばれたようです。Troyanは裏切り者 をさすmilitia仲間の言葉だと言うことです。多分トロイの木馬に由来してい るのでしょう。

とにかくこの事件でかかった費用が45万ドル。去年、シカゴで開かれた民主党 の年次大会の警察費用を既に上回っているようです。当然一部には不満もある わけで強硬手段をとれば、すぐに解決するという意見も強い。しかし責任者の イリノイ州警察長官が反対しています。というわけで、今日も包囲網が続いて いるとか。(それとも大分時間がたったから、もう解決したかな)

American Sceneからでした。

(昨日のNew York Timesに、関連記事が載っているそうです。まだ未解決で、相変わらずこの奇妙な事件は続いているようです。佃さんの情報でした)

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2. 弁護士は何故死んだか? 
DEATH IS IN THE DETAILS (p.41) 
SEX, LIES AND A PORCUPINE FIGURE IN A PENNSYLVANIA MURDER TRIAL TWO DECADES AFTER THE GUN WENT OFF

ASIA版、USA版共通記事です。

20年前にペンシルバニアで起きた一人の弁護士の死の真相をめぐっての議論で す。どこでもいつでもあるような事件ですが、面白かったので紹介しておきま す。

1976年6月2日弁護士のMartin Dillonは、友人の内科医Stephen Scherと、 Dillion家の所有地で、 スキート射撃をしていた。そしてDillonが銃で撃たれ て死んだ。Martinの死後、Stephenは未亡人のPatriciaと結婚して、Dillonの 息子と娘を自分の子供として育てた。そして子供たちが成人した今日、Martin の死についての新たな疑惑がでてきた。

Martinがどのようにして死んだのか、大きく分けて3つの説に分かれるようで す。

第1はStephenが最初に説明していたものです。彼らが スキート射撃をしてい たとき、ヤマアラシporcupineがDillonの目に入った。彼はScherの16口径の Winchesterのpump-actionの短銃を手に持ってそれを追いかけた。銃声が聞こ えたので、Stephenが駆けつけると75m離れたところで、胸に致命傷を負った Dillonが倒れていた。明らかに彼は靴紐が何かに引っかかり、倒れ、そのとき に銃が暴発した。これが検視官の事件当時の鑑定でした。

第2は死後10年以上たってから、Dillonの父親Lawlenceが新たな検視を要求し たときのものです。Lawlenceは第1の説明に疑惑を抱いていたが、孫たちの成 人を待って1989年ら、専門家に再調査を依頼した。それを受けて病理学者の下 した判断は、burn markがないから、至近距離から撃たれたものではないこ と、しかも走っているときではなく、座っているときに撃たれたものであるこ と、すなわちDillonは殺されたと断定した。これを受けて警察はStephenを、 殺人罪で起訴。

そして第3の説明はStephen自身が法廷で2週間前に述べたこと。Patriciaとの 関係を認めたあと2人が口論になった。Dillonが16口径の銃を掴んだあと、も み合いになっているときに、銃が暴発した。FBIの検証でも、これを裏付ける ような結果がでている。

なぜ20年間真相を話さなかったのかと問われ、Stephenはその土地に新しく来 たばかりで、しかも唯一のユダヤ人だったから、誰も信用してくれないだろう と思って、話を作り上げたということです。一方のDillonは父親のLawlenceが Montrose市長を務めていますから、地元の有力者ですね。

成人したDillonの子供たちはいずれも義父Stephenの無罪を信じてい る。娘のSuzanneは父親の生命保険の65000ドルを、Stephen、つまり彼女にと っての"dad"の弁護費用として使おうと決心している。

さらにStephenは、事故当時離婚話を進めていたようですが、別れた妻のEdna Ann Vitaleとか、Dillon家の前のbaby sitterの発言などもお互いに錯綜して いるようです。

1つの事故・事件がいろんな見方があるのは当たり前でしょうが、何故今頃に なってという疑問は残ります。1976年に解決しておくべき事件だったはずなの に、Dillonの父親の執念が実ったのかな。しかし当時これは裁判にはならなか ったのか。また時効はどうなっているのか。今週中に陪審結果はでているよう ですが、はたしてどうなったのか。

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3. 勝利を祝う魚の群 
Fish Are Jumpin'
The Marlins reach the Fall Classic by upsetting tradition and the Braves

ワールドシリーズの制覇まで、あと一勝と迫ったFlorida MarlinesのWorld Series進出を伝える記事です。野茂の活躍以来、少しは大リーグにも興味を持 って、関係記事を読んだりします。そのせいか本拠地と名前が少しずつ一致し てきました。来年からは、American LeagueからNational Leagueに1チーム移 るとか言う記事も最近読みました。どうやら名前だけ見ていると、私の場合 National Leagueの方になじみのある方が多い。New York Yankees はALの方で すが。

本文はマリーンズの快挙を称えたもので、内容は大体分かります。しかし用語 やら、人名やらがよく分からないので、勉強のつもりで細かいところを確認し ていきます。勘違いがあるかもしれません。

まずおおざっぱな事実から。Florida Marlinesは、創団5年目のチーム。しか も今回はワイルドカードのチームがワールドシリーズに出場権を得た。いずれ も史上初めて。さらに相手はあのAtlanta Braves。勝率が6割2分を超えている NLきっての強豪チーム。これがsub titleの説明です。titleは、Bravesを破っ て、World Series進出を決めた瞬間のMarlinsの選手たちが喜ぶ様を表現した もの。marlinからの連想でしょう。

Marlinsはどうやら今シーズンに向けて、選手の大補強をしたようです。8900 万ドルもかけたとありますから、free agentsの選手をかき集めたということ でしょうか。しかしいくら金で有力選手を集めても優勝するとは限らないのは ご存じの通り。最後は選手全員の心と目的に向かっての突進が実を結んだよう です。エースのkevin Brownは、対Braves戦の第1戦と第6戦で、投げ勝ったよ うですが、その間風邪に苦しみ、しかも最後の第6戦では、投手交代を考えた 監督に反対してでも投げ通したようです。新人のLivan Hernandezは、キュー バの亡命者ですが、故郷ではラジオを持っていない母親は4階上にすむ人から 随時経過を大声で叫んでもらったとか。以前読んだ記事にもありましたが、彼 は今年安い契約金で入ったのでしょうか。

それでは難しかったり、よく分からないところを書いておきます。

*sub titleにもあるfall classicというのが、world seriesというのはわかり ますが、これはよく使われる言葉でしょうか。特にworld seriesをさす言葉で もないとも思いますが。

*2段落目のexpansion and realignmentがよく分からない。第5試合で主審を務 めたEric Greggのストライクゾーンを評していっているのですが、これはスト ライクゾーンが広いということなのだろうか。

*victory lapという言葉も知りませんでした。ルーキーのHuizengaが、ベース をvictory lapしたと言うことです。これは「プラス」にのっていました。 victory runという言葉は英語じゃないのですね。

文章の最初と最後はMarlinsが出来たとき、一番乗りでオーディションに応募 したletter carrierのJoe Cicacaroneの言葉を引用しています。彼は選手採用 のテストを一番乗りで受けたのですが、どうやら不合格だったようです。最初 は、「2011年にマリーンズが最初にワールドシリーズで優勝したならば、子供 たちに私が一番にテストを受けたんだぞと自慢するんだ」という言葉。最後 は「彼らは私をうそつきにした。(こんなに早く優勝できるとは思わなかった から) もし私がMarlinsのshortstopだったら、今年はMarlinsはWorld Series には出ていないだろうなー」という言葉です。(^o^)

インディアンスに王手をかけたマリーンズは、今日優勝を決めることが出来る のでしょうか。

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