Weekly「今週の英語雑誌」 No.4


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Weekly 「今週の英語雑誌」  No.4  1997-10-3日 発行     

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みなさん、こんにちは。 Weekly 「今週の英語雑誌」のNo.4です。私のところ には、今日TIMEもNewsweekも届きました。ぱらぱらとめくった限りでは、話題 としては、No.3で感想を書いた記事と同じ話題が中心かなという感じです。

特にBorneo,Sumatraの森林火災は各誌共通で扱っています。Promise Keepersの 動きはNewsweekは伝えていないようですが、これは土曜日の集会の動きを伝え る形になるのでしょうか。JFKとMarilynの偽文書もNWが大きく取り扱っている ようです。

1997-10-3   YUKI

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目次

1. TIME WEB版 97-10-6
2. The Sunday Times 9/28 その2
3. The US News 97-10-6

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1. TIME WEB版 97-10-6

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TIME WEB版97/10/6の最新号からです。

1 A FLOWER IN THE OUTFIELD
ONE LITTLE LEAGUE TEAM NOW KNOWS HOW THE WINNER
OF THE WORLD SERIES FEELS      BY STEVE WULF

筆者があるlittle leagueの チームをコーチしたときの体験を書いていま す。なつかしいような、楽しいようなそんな気持ちで読みました。スポーツ用 語は、結構難しいですね。対応する日本語がなかなか浮かばないことがありま す。

もうすぐ始まるWorldシリーズを控えて、小さな町の16チーム中11位でシーズ ンを終え、play-offの2回戦で敗退したリトルリーグのことを書いています。 筆者はこのチームのコーチだったようですが、 コーチは2人いたようです。

ユニフォームが変わっていた。黄色と白のユニフォームですが、他のチームの はもっとかっこよく鮮やかだったようです。このチームは涙もろいところが、 Lou Gehrigとよく似ている。Gehligも若い頃は、ランナーを進めることが出来 なかったときは泣いたようです。有名な話なのでしょうか。

最初はかみ合わなかった歯車も、シーズンが進むにつれてかみ合ってきた。フ ィールドに散った9つのたんぽぽのように。選手は、ポジションに応じて有名 大リーガーの名前で呼ばれていたようですね。

初戦から6連敗したこのチームは結局シーズンを6勝12敗で終わり、16チーム中 11にシードされた。アメリカでは、リトルリーグにも、play-offがあるのです ね。筆者のチームはシード6位のチームと当たる。この辺は大リーグのワール ドシリーズや、翌年の開幕戦の対戦方法と同じだと思います。1位と16位、2位 と15位・・・だから11位と6位なわけですね。1回戦はサヨナラヒットと思われ たのを、その直前にエラーをしていたrightfielderのファインプレーで勝利し た。2回戦に進んだ中では、最下位のシードチームだったようですから、2回戦 は1位のチームと当たって、惜しいところで負けて、彼らのシーズンは終わっ た。

このどこにでもある、リトルリーグも彼らにとってはワールドシリーズと同じ 意味を持っていた。あの日、彼らは野球場に開いた大きな黄色い花だったの だ。ひなぎくだったのか、それともラッパズイセンだったのか。たしかなこと は、たんぽぽではなかったということ。彼らの記憶の中には、いつまでも残る 花であるように。

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2.  DRUMBEAT OF DEATH
BEHIND THE HEADLINES ALGERIA
アルジェリアの殺戮。この記事のほとんどは1992年2月にイスラム救国戦線 が、総選挙に勝ったにもかかわらず、軍事政権に非合法化され、地下に潜った ときからの主な殺戮の記録です。この6年間に60000人以上が死亡しているよう ですが、時がたつにつれて、殺戮の規模は大きくなっている。どこに行くのか は、当分は見えてきそうにもありません。

3.  DEADLOCK IN BOULDER
THE D.A. AND THE POLICE ARE STILL AT ODDS IN THE SMALL CITY WHERE EVERYONE KNOWS EVERYONE ELSE AND MURDER IS AN UNEXPECTED INTRUSION

もうすぐ10カ月になろうとする、JonBenet Ramsey殺人事件。犯人逮捕間近 と、報道されながら、最近では迷宮入りの声も聞かれるようです。不思議な事 件です。犯人像は、絞られていると報道されていたはずなのに、そしてすべて の報道が犯人として1点を指し示しているのに、これもやはりマスメディアの 暴走だったのでしょうか。

検察と警察のお互いの不信感も 書かれていますが、どうもそれだけではな い。初期の段階で、捜査上致命的な間違いをしてしまった。最初誘拐事件と思 って、家の中を捜索せず何時間も過ごしたこと、そのあとの家宅捜査を警察官 ではなくJohn Ramseyに任せたこと、Johnは死体のあった地下室から勝手に死 体を上に運んだこと、そして知人や近所の人たちをRamsey家に出入りさせたこ と、検視官が到着したときは群衆の中をかき分けて家に入らなければならなか ったことなどなどですね。

しかし検察官のAlex Hunterに対する風あたりが特に強そうです。彼はそれ まではなかなか人気があったようです。4年任期のdistrict attorneyの職を7 期も務めているし、そのうち5期は無投票です。アメリカでは、検察官職も住 民投票で選ばれるのですね。しかし徹底して真実を追求するタイプではなく、 取引がうまいタイプだとか。Alex Let's Make a Deal Hunterとかいう陰口も あるようですし、大金に弱いという噂もある。Boulderは、あまり大きな事件 もなかったようですから、今までは問題もなかったのでしょうが。

しかし誰もが知り合いであるBoulderという小さい地域社会の特性が、事件 に影響を与えているのかなと気になる記述もあります。すべての弁護士が友達 だという地域性です。もちろん検察官という職にはあるもののHunterもその一 員です。そしてこうした中でのランク付けは厳しい。Ramsey夫妻の主任弁護士 はHal Haddon。そして if Hunter is a midsize fish in Colorado Democratic politics, Haddon is a whale. He was a close adviser to former Senator Gary Hart and a strong ally of Governor Roy Romer's.弁 護団長の方が、検察官よりもかなり格上と言うことになるのでしょうか。

もちろんこうしたのは噂ですから、面白いことは面白いが、やはり真実では ないのでしょう。JohnとPattyのどちらかが、自分の免責を条件に相手の犯罪 を証言するという可能性もあるようですが、はたしてどうか。どうやら事件の 解決は思いがけず長引きそうです。

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4. THE MARILYN PAPERS
REPORTER SEYMOUR HERSH HAD A GREAT SCOOP ABOUT KENNEDY AND MONROE. JUST ONE HITCH: IT WASN'T TRUE

KennedyはMonroeと関係があったのか。11月に出版される、Seymour Hershの 本The Dark Side of Camerotの中では、1994年12月に発見された文書を詳しく 紹介する予定だったようです。内容があまりにも衝撃的だったからです。大統 領はモンローと関係があり、その口封じとしてケネディはモンローにモンロー の母親のために60万ドルの信託基金を設立したと匂わせていたからです。私も この報道は読んだような気がします。

しかしどうやらこの文書は偽造らしいですね。筆者のSeymourも、本の出版 に併せて同じ内容のdocumentaryを放映予定のABCも、偽物と言うことを認め た。異例なことです。1961年の日付がある手紙に、当時はまだ採用されていな いZIPコードがあったり、使われたタイプライターにも、当時の機能にはなか ったself-correcting tapeがあったりと、いろいろ決定的な間違いがあるよう です。

本の筆者のHershは、Kennedyの公的私的生活を追っているピュリツァー賞受賞 のジャーナリストですが、The Dark Side of Camerotは問題の文書関連を削 除・修正して、予定通り11月に出版の予定。ABDのドキュメンタリーもはまだ 完成していないようで、放映するかどうかは未定。

もし出版されていたら、Hiylerの日記の偽造と並ぶ、ジャーナリズム界の汚 点になったことは確か。しかしこうした偽書づくりに情熱を傾ける人の心情は どんなものなのか。そこにつぎ込まれる膨大なエネルギーのことを考えると、 その研究成果を小説とか他の方法で問うてもいいはずなのに。詐欺師にも通じ る喜びがあるのだろうか。

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5.  CLASS-SIZE WARFARE
SOME NEW YORK PARENTS TRY TO HIRE AN EXTRA FOURTH-GRADE TEACHER. IS THIS UNFAIR TO PUBLIC SCHOOLING?

アメリカの学校制度はなかなか面白い。ニューヨークで財政難のために、小 学4年生担当の先生を解雇した。彼女が受け持っていた生徒たちは、他の4つの クラスに分散させられた。これで1クラスの生徒数が26人から32人になったと あります。これに対して父兄の一部が、教師の給料をまかなうために、46000 ドルを集めた。学校当局との話し合いの結果、Lauren Zangara先生は復職、集 めた金は父兄に戻す、今後教師の給料を払うような動きはしない、寄付は適当 な制限内でしてもよい、などの取り決めで決着したようですが、いろいろ考え させられます。

学校の地域の文字どおりの格差、公立私立の格差などの問題もありますが、 親たちが教師の人事権を文字どおり握ることも可能なわけですね。日本と違っ て、裕福な地域と貧しい地域の学校設備の格差は、よく問題になります。予算 がなければ、体育とか芸術などの授業がカットされる、つまりそうした教科の 先生は解雇されるということも、読みました。しかしこの記事では、先生の人 事権もどうやら親たちが握れる。近くのQueensの学校では、これと似たような 動きも出ているようです。

6. Oh, No! For the Yes Man
A strange and steamy four day trial destroys 30-year career of famed sportscaster Maev Albert

Sunday Timesで読んだ有名スポーツキャスターMarv Albertのスキャンダルで す。

Sunday Timesの記事では、MarvをBiggieとして紹介していましたが、これは 間違い。Biggieは今回彼をMarvを告発したVanessa Perhachという女性から、 テープの中で証言してくれるように頼まれたタクシー運転手のことでした。う ろ覚えで書くとときどきこんなことがあります。 ^^;; )

TIMEでは、裁判の様子が詳しく書かれています。Marv Albertは執行猶予付 きの判決になるでしょうが、彼にとっての本当の刑罰はマスメディアからの追 放でしょうね。既に契約していた番組も、打ち切られたようですし、2度と姿 を見せないかもしれません。

あと、Cover Storyをどうにかして読めば、満足ですが・・・もしも読んだら、 No.5に載せます。

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2. The Sunday Times 9/28 その2  

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The Sunday TimesのWorldで残った記事4つを読んでみました。普通だったら、 見出しだけ見てで読まないかなとも思うのですが、読んでみたら、結構面白か ったです。No.3と併せて、WORLD欄の記事は全部読んだことになります。

1. Noble attacks sponsor deficit by Christopher Goodwin

Richard Nobleという人が、どんな人なのか知らないのですが、彼のThrustSSC が地上での最高スピードを破ったということです。あと少しでマッハ1の記録 を破るところまで来ているというから、驚きです。

実験はネバダ州の砂漠で行われたようですが、Andy Greenが運転する車は、約 14キロの砂漠を時速714マイルで走ったとか。時速約1150キロの速さになりま す。音速は、辞書によると海面付近の空気中で、時速約1200キロだそうです。 記事では状況によって時速750から760マイルとあります。そういえば音速の計 算、秒速331+0.6*温度の公式は中学校で覚えて以来、雷がなるときに今でも大 体の距離を考えるのにとっさに利用します。とにかくすごい衝撃が運転中にお そうでしょうね。

このネバダの実験レース(?)に参加したのは、NobleのThrustだけではないら しく、ライバルのSpirit of Americaをはるかに抜き去ったようです。しかし 彼の悩みはスポンサー探しだとか。毎日1億の人がTVで見ていて、Internetで も一日に100万件のアクセスがあるようですが、イギリス企業はあまりスポン サーになり手がないようですね。

私はこのレースのことは初めて知りました。the sleek black twin-engined vehicleとありますが、どんな車なのだろうか。

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2.  Serpico guns for new breed of bent cop by Tony Allen-Mills

あのFrank Serpicoが、再び警察の腐敗を摘発した!!! と言っても私はこの人 の名前は聞いたこともない。記事で読む限り、かなり有名な人のようです。 1970年代の初期、警察内部にはびこるわいろと犯罪隠しを弾劾すべく1972年の Knapp commissionで証言する。1973年には映画化もされたようです。

とにかく同僚の警察官を密告することを禁じている、マフィア的団結力を誇る 警察のことですから、前代未聞の事件だったらしい。いわば命がけの証言だっ た。実際彼は麻薬事件で、顔を撃たれるようですが、いまでもこれをはめられ たと思っているらしい。その彼は身の危険を感じてか、スイスに自ら行く。 self-imposed exileとありますし、現在61才の彼は25年ぶりにアメリカに戻っ てきたようですから、当時36才くらいで、警察を辞めざるを得なかったと言う わけでしょう。

その彼がハイチ人移民Abner Louimaの事件の委員会が開かれるのを前にNYに戻 ってきた。Giuliani市長らにとっては、警察から独立した(警察を)監視機関を 設置することに反対しているだけに、いまthe most famous cop in the world の帰還は頭が痛い。もちろんSerpicoは、そうした警察監視機関が必要だとい う証言をするために、NYに戻ったのです。現状でも25年前と変わらないから、 内部告発を可能にする体制にしなくてはいけない、というわけです。

犯罪が減少したのは、自分と警察の力だと自慢している市長にとっては、 Serpioは時代遅れ以外の何者でもない。折りもおりNYを舞台にした警察ドラマ が始まった。そこで描かれるNYはまるで無法地帯。第1回目は9分間も銃撃戦が 続き、死体があちこちに転がっているとか。当局はCBSに抗議したようです が、やはりドラマと分かっていても気になるのですね。

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3. Borneo's forest fire catastrophe spreads     by Michael Sheridan

ボルネオの森林火災は人災であり、その危険性は以前から指摘されていたよう です。しかしこの森林火災は、飛行機事故・貨物船の衝突、さらには人体への 影響など様々な影響を今なお起こしています。回復には100年以上もかかると いわれているようです。

私が普通の報道ではあまり聞いたことがなかったことを中心に書いてみます。

毎年大会社や個人が木を切ったあと、火をつけて後始末をしていた。普通なら 雨が降って、それでおしまい。環境団体は毎年抗議を続けていたようですが、 あまり効き目はなかった。ところが今年はエルニーニョのおかげで、雨は降ら ず干ばつが続いており、火を止めることは出来ない。地中のpeat(泥炭, ピー ト)やlignite(亜炭, 褐炭)にも火がついており、普通の消火作業ではどうしよ うもないようです。

Sarawk 川では、対岸が見えなくなったり、マスクの不足のため、ブラジャー をマスク代わりにしたり、さらに雨水も汚染されるでしょうから、最悪の事故 です。一酸化炭素、亜硫酸ガスなどを含んだスモッグは肺や目の病気を起こ し、喘息・心臓疾患の人にはかなり厳しい。

しかしそれ以上に動植物への影響は深刻。火災地域の動物が生き残るチャンス はほとんどない。インドネシアの経済開発主義のつけが、近隣諸国も巻き込ん で吹き出した。これを経済戦争だと評した人もいるようですが、もう世界は環 境問題を取っても1国だけで、解決できなくなっている。

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4.  Dutch windmills run out of puff by Peter Conradi

オランダからは、風車が危ないという話です。250年前のも含めて17の風車 が、ロッテルダム近くのKinderdijkのpolder(干拓地)に広がっている。しかし どうやらオランダにとっては有力な観光資源でもあり、国連の文化遺産にも指 定されているこれの風車が回らなくなるかもしれない。原因は新しく植林した 森や、林立する共同住宅のおかげで、風の流れが変わったこと。現在オランダ の全風車のうち、3分の1が危なく、25年以内に60%から70%の風車が風が吹か ず、困ることになるとか。風車本来の目的は、現在では電気に頼っているよう です。現存の風車1000のうち40位は穀物などを粉にするためにも使われている ようですが、ほとんどは観光用。「世界は神が造ったが、オランダはオランダ 人が造った」ともいわれますが、排水に風車の果たしてきた役割は大きい。「 風権」という言葉も、オランダには実際にあるのですね。

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3. The US News 97-10-6

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The US Newsから、私が面白いと思った記事の感想です。簡単に書いてみま す。

1. My wife told me to go
Why Promise Keepers is thriving despite feminists' warnings

Keeper's Promiseについてのレポート。先週に続いて、US Newsは、この運動 に対してかなり好意的です。

家庭生活で、夫がそれまでとは見違えるほどになったとか言うレポートがいく つかされています。より家庭的な夫になったということでしょう。ただしどん なテレビ番組を見るかも含め、決定権は夫が握っているというニュアンスが強 い。それに家庭生活とあわせ、教会再生運動の側面も持っているようですね。 一部地域では、保釈などの条件にもされているようですから、警察を含めた行 政当局との協力関係もある。

この集団、私にはまだはっきりとはわからない。そんなに簡単に、己の使命に 燃えて人間改造が出来るものなのか。男同志が肩を組み、涙を流して神の前に 過去の自分を悔い改める。思いっきり叫び、涙を流すことは確かにストレス解 消になるとは思うが、いつまでも続く効き目があるのだろうか。ずっと昔に、 地獄の特訓とかいって、管理職養成所とかいうのを、日経あたりで読みまし た。私は、参加者を偉いと思ったけれど、私にはまず無理だと思いました。駅 前で、大声でセールスの歌か何かを絶叫しなければ、合格しないとも書いてあ ったような。しかし今の世代には通用しないのか、最近では英会話特訓所にな ったと聞いたような聞かないような。ここに行って特訓すれば、少しは英会話 が上達するかな。 (^^;  どうもこのUS Newの記事を読んでいたら、ああ した内容と二重写しになってくる。

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2. Terrorist or family man?
Terry Nichols goes on trial for the Oklahoma City bombing

オクラホマ市の爆弾事件の共犯者とされる、Terry Nicholsについての記事で す。Timothy McVeignの共犯者ということですが、どうでしょうか。MvVeignは 死刑の評決でしたが、はたしてNicholsは弁護側の言うように無罪なのか。判 事も検察官もMcVeign裁判と一緒。(検察は地位が少し変わっています)弁護人 には、優秀な刑事弁護士がついた。

事件の内容等については、省略。心優しい家庭人のNicholsを演出するのが、 弁護側の目的のようです。面白かったのは、検察側証人Michael Fortierの伝 聞を崩さなくてはいけないが、もし有罪判決が出たら、今度は量刑を軽くする ために彼の証言を逆に利用しなければいけないというところ。

3. The brief for a world court
A permanent war-crimes tribunal is coming, but will it have teeth?

旧ユーゴの戦争犯罪を裁く、国際法廷ははたして効力があるのか。ここにき て、国際刑事裁判所を設置する動きが急速に本格化しています。今世紀最大の 国際機関が生まれる可能性が高い。各国の自国への干渉を嫌う勢力も強いよう ですが、ユーゴとルワンダがきっかけになって盛り上がってきています。問題 は、それを支える治安部隊というか、警察の設置ですね。人類に対する犯罪を 犯すものは、自国のためにそれをおこなったという言い訳をすることが多いか ら、ここでも各国がそうした自国民への逮捕・裁判・刑罰ということを認める かどうかが問題になりそうです。

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4 EDITORIAL Vice president as fall guy

Gore副大統領への攻撃が激しくなっています。政治に金がかかるのは、アメリ カでも常識のようですし、Goreが大統領選挙の資金協力を依頼したのがどうし て犯罪になるのか、今までよく分からなかった。資金を集めるのは、歴代副大 統領の仕事として認められているようですから。

どうもホワイトハウスから電話をかけたというのが間違いだった。他の場所か ら、寄付を求める電話をかけていれば問題はなかった。これにも少しあきれま したが、問題は1883年制定のPendleton法にあるようです。電話もない時代に 制定された、この法律は官邸で部下のスタッフに選挙運動などの寄付金を強要 することを禁じたもの。職務権限の悪用から、公務員を守るための法律だっ た。だから、民間人に違う場所で寄付金を依頼してもなんら問題はなし。だか らGoreが公衆電話を使うか(まあありえないでしょうが)、自分の事務所から電 話をかければ問題なかったのですね。もちろん法律で認める以上の寄付金を求 めたのなら違法ですが、これは今の所嫌疑なし。さらにもう1つ問題なのは、 電話で寄付をも止めたという行為は、どこで生じるのかが問題。つまりかけた 側の場所で発生するのか、依頼を受けた側の場所で発生するのか。最高裁の判 例は手紙の場合は、受信者の地で発生する。もし電話にも、これが適用されれ ば、Goreは無罪でしょう。

どうもアメリカ人の政治家を見る目は厳しい。今朝の新聞にはついに、クリン トンからセクハラを受けた女性からの電話を受け付けることを女性団体が始め た。なかなか厳しいですね。

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