Weekly「今週の英語雑誌」No.2 (97-9-26)


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□ Weekly 「今週の英語雑誌」  No.2   97-09-26日発行 □
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みなさん、こんにちは。

Weekly 「今週の英語雑誌」第2号をお届けします。

まず、創刊号についてお詫びしておきます。1番初めのTIME感想が、Newsweek と入れ替わっておりました。ご迷惑をおかけいたしました。m(_ _)m  なお 訂正版は、私のHPにUPしております。

それと創刊号の容量が38Kと、かなり大きくなってしまいました。この容量の 問題は、内容にも関係してくるので、実は悩んでおります。どれくらいが適当 なのか、ということですね。当分は週1回の予定を変更して、週2回発行に変え ようと思います。それでも今回は22KB位にはなっているようです。どうにかし て1回分の容量は20KB以内に収めたいと思っています。

週2回発行をいつまで続けることが出来るか分かりませんが、さしあたりNEWS 雑誌2つ分プラスアルファを1回に入れようと思います。月曜か火曜に第1回 目、木曜か金曜に第2回目という計画を立てています。第1回目は前週の紙の TIME Asia版とNEWSWEEKを中心にして、第2回目がWEB版のTIME USA版を中心 に、The Sunday TimesやUS Newsなどを混ぜるということになるかと思いま す。

しかし内容等に関しましても、実は試行錯誤だらけです。英語雑誌を読んでそ の感想を書くというスタイルは変わらないと思いますが、多くの記事を読むの がいいのか、それとも少数の記事を中心に内容を絞るのがいいのか、まだ分か りません。Niftyの会議室では自由に選択しておりますし、多分その通りにな ると思いますが、別のやり方があってもいいのではないかなとも思っておりま す。

創刊号を購読いただいた方は、333名でした。この数字は私としては、予想外 の多さでした。あまり人目にはつかないだろうと思っていた内容ですから。今 後も、私流の感想を中心に記事を書いていきますので、よろしくお願いしま す。m(_ _)m

1997-9-26   YUKI

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目次

1. TIME USA版 September 29 より

2. The Sunday Times September 21 / World

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1. TIME USA版 September 29 より

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今週号のTIMEは普段の数倍充実した内容になっている、というのが私の 感想でした。既に12ばかりの記事をプリントしていますが、みんな面白そう です。Diana死亡のニュースで、たまっていた記事が今週号でどっと出てき たという感じです。

Greenyさんが、私が朝見た段階で、既に2つの記事をUPしていました。早いで すねー。(^o^) この2つはいずれも私がダウンしたものの中に入っていまし た。今週は面白そうな記事を全部読むことは難しそうですから、まずはGreeny さんの感想をゆっくりと楽しませてもらいました。

私が今までに読んだのは、次の5つ。特に1の記事は、普通の記事の4つか5つ分 に当たります。これがなかったら、私もかなりの記事を読めたかもしれませ ん。

1. AMERICAN SCENE
2. THE POWER OF MONEY
3. THEY'VE GOT SOME NERVE
4. DON'T LOOK, IT'S CHELSEA
5. ESSAY OH, MY ACHING GENES!

それでは簡単な感想を書いておきます。

1. AMERICAN SCENE
 THE SEARCH FOR THE UNICORN  

 

これは面白い記事でした。ミステリーを読んでいるようで、一気に読んでしま った。プリントで10ページ分に当たりますから、多分TIMEの本文記事でも6ペ ージから8ページの大きな記事です。

かつてUnicornと言われ、Philadelphiaの知的サークルに君臨した男、Ira Einhorn。彼が愛人殺しの裁判の途中、行方をくらまして16年。今年の6月南フ ランスで逮捕されるまでの、彼とそれをとりまく人々の人間ドラマ。主な人物 だけでも、かなりの数に上ります。この人本にもなっているようですし、今後 も書かれるかもしれない。1979年3月29日、Three Mile Islandの原子炉事故で 全米に衝撃が走ったときに、彼の殺人事件も露見するのですがそのとき地元の Philadelphia daily Newsは事故のことはそっちのけで、1面トップに彼の事件 を取り上げます。

裁判になって、傍目には明らかな証拠があるにも関わらず、彼をとりまく人た ちが次から次に彼の無実を信じて証言台にたつ。Hippie Guruとも言われる彼 のこと、有名人とのつきあいも多く、そうした人々までもが彼の人間性を信じ て無実を疑わない。この記事に出てくる数々のエピソードといい、彼がCIAや KGBの謀略にかかってはめられたというのを疑わせない魅力が彼にあったので しょうか。

一方では16年間も熱心に彼の行方を追うCaptain Ahab(「白鯨」の主人公です ね)のようなRichard Dibenedett。この記事はなかなか力作です。 Unicornが 囲碁が好きで、逃亡中にもヨーロッパ各地の碁会所に姿を姿を現したり、 Dibenedettが熱心な書物収集家で、膨大な書類を読むのも苦にならないと言う ことも面白かった。

時間があって、ミステリー好きな人がいたら楽しめる記事だと思います。私も もう少しまとめて書いてみたいが、10ページもありますから、ちょっときつい ですね。


2. THE POWER OF MONEY
AMERICAN MILLIONAIRE IRVING WHO?? SETS OFF SEISMIC JOLTS IN ISRAEL
BY MICHAEL S. SERRILL

イスラエルからです。東エルサレムのパレスチナ人居住区の2軒の家にイスラ エルの過激派が 住み着いたという記事は最近読んでいました。パレスチナ人 が怒って、結局10人のヤシェバの学生たちを住み着かせることで、少しは落ち ついてきたのかなと思っていました。この記事は、こうした過激行動の資金援 助をしているアメリカ人のIrving Moskowitzの話です。この人トンネル問題に もからんでくるし、様々な騒動の黒幕という感じです。自分はアメリカという 安全圏に身を起きながら、金の力でユダヤ人・パレスチナ人対立をあおってい る。ネタニヤフと連立を組んでいるThe Third Wayの有力な資金源でもあるよ うです。彼に言わせれば、嘆きの壁からわずかしか離れていないところで、ユ ダヤ人が住むことが出来ないようなら、もともとそんな平和調停が実現される はずはないと、いうことのようですが、当の本人がそれを妨げていることだけ は確かなようです。


3. THEY'VE GOT SOME NERVE
SERVING UP SOFT-CORE SEX AND LITERATI, A COUPLE'S
STYLISH NEW WEBZINE PUTS INTERNET SMUT TO SHAME

この6月に2人のカップルが始めたインターネット上のonline sex magazine。 これはそこらのサイトとはひと味違っていた。Norman Mailer, John Hawkes 、Rick Moodyといった有名作家にポルノを書かせたりして、あっと言う間に1 日に10000ものアクセスがあるまでになった。online publicationには、反対 だったり無関心だったりする作家を説得して、書かせたわけですが新しい出版 の可能性を秘めていることは確かなようです。利用者の25%は女性だというこ とです。 しかしもともとは出版社につとめていたらしい、この2人のカップ ルは、来年にも紙の雑誌版を発行するらしいです。普通とは順序が逆になって います。たしかにこのWEB上の出版という形態は、アイデア一つで紙の出版よ りも可能性を秘めているかもしれません。


4. DON'T LOOK, IT'S CHELSEA
STUDENTS AND THE PRESS KEEP A DISTANCE AS THE
CLINTONS TAKE THEIR DAUGHTER TO SCHOOL IN CALIFORNIA

ChelseaがいよいよStanfordに入学しました。いろんな噂が飛び交ったり、彼 女を護衛するSecret Serviceの役割についても議論されているようです。キャ ンパス全体が、比較的冷静に迎えようとしているみたいです。


5. ESSAY  OH, MY ACHING GENES! DRAWING A TUBE OF BLOOD IS JUST ONE OF THE MANY WAYS WE UNFAIRLY JUDGE PEOPLE

最近の調査によれば、アシュケナージ系ユダヤ人が他の人種と比べて、大腸が んcolon cancerにかかりやすいらしい。わずか6%であるが、他の人種と比べた 場合際だっているようです。ちなみにアシュケナージは中欧・東欧の地から生 じたユダヤ人。中東に住み着いていたスファラディ系とは、違います。アメリ カのユダヤ人のほとんど、イスラエルの指導部はほとんどそうです。作者もそ の一人。最近スファラディのホームレスのユダヤ人数人がパレスチナ人地区 に「亡命」を求めた事件が、騒ぎになりました。彼らの言葉では、交通規制が 緩和されればもっと多くのスファラディが、パレスチナ地区に亡命するだろう ということでした。これはイスラエルの底部に横たわる、爆弾みたいなものか もしれない。どんな犠牲を払っても世界中から同胞を救出することで定評のあ る彼らユダヤ人神話が崩れるかもしれません。

それはさておきアシュケナージには他にも民族的にかかりやすいいくつかの病 気があるとか。乳ガン、Tay-Sachs(テイーサックス病、黒内症家族制白痴)、 それにcystic fibrosis(嚢胞性繊維症)とか、聞いたこともない名前もありま すが、そうした病気が他の人種より罹患率が高いようです。これと似たような 例は特に顕著というわけではないが他の人種・民族でも見られる。

こうしたことが遺伝子研究の進展とともに明らかになってきている。だから遺 伝子を研究すれば、その人の将来が見える、ということにならないか。ここで apple of knowledgeという表現がありますが、禁断の知識ということでしょ う。

こうしたfate-by-genetic-testingに対する嫌悪は分かります。人間が遺伝子 だけで判断されたらたまったものではない。作者も人間は、人間の置かれた状 況そのものをgenetic testだと述べています。しかしよりよい遺伝子を好む傾 向は、常に底流にはあるでしょう。

社会環境を無視したり、単なる可能性だけで人を差別することは許されない。 悪い遺伝子を持った人を差別するのは、病気を持った人を差別することと同 様、許されない。

しかし筆者の本当にいいたいのは、こうした遺伝による人間選別が許されない のならば、他にももっと大きな問題でそうした差別は許されないのではない か、ということです。多分、読み間違えてはいないと思いますが。

TIMEでまだ読んでいない残りの記事は、時間があったら書くということにして おきます。


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2. The Sunday Times September 21 / World 

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少し遅くなりましたが、今週号のThe Sunday TimesのWorldの記事を読んでみ ました。FOCUSと併せて、15の記事が読めます。途中で、10KBを越えましたの で、2回に分けてUPします。

数字は、目次の順序の通りです。

1. Jiang's revolution begins
Beijing sets out for privatisation

江沢民に率いられた中国はどこに向かうのか。イランやパキスタンに核兵器関 連の輸出をしないことを決めたようですし、江沢民の10月末のワシントン訪問 を控えて、平和的な側面を見せているようです。しかし軍部の一部には、唯一 の超大国アメリカに対して恐るにたらずという空気もあるようです。イランへ は相変わらず、物資と技術が流れているとも言われていますし、このへんは情 報がいろいろあって混乱します。

しかし国営企業の株式公開とともに、富めるものはますます富み、貧しいもの がますます貧しくなっているのも事実。さらに1億とも言われる潜在的失業者 をどうするのか。資本主義という言葉は使わないで、急激な経済改革を乗り切 ろうとしているようですが、はたして出来るのか。汚職も広がっているようで す。政治的自由を求める声は高くなっているし、1987年から村レベルで実施さ れている選挙制度が郡レベルまで適用される。これと経済不満が重なったと き、江沢民は乗り切れるのか。


2. Old man's sad wave tells the nation of change
Qiao's fall from grace interpreted by western political analysts as a setback for efforts to bring about legal reform in China

Qiao Shiの引退について。いろんな噂が飛び交っているようです。


3. Defiant family bury driver with honour
Family hold public funeral ceremony so as to advertise their loyalty to their son,Henri Paul

Dianaの車を運転していたHenry Paulの葬儀が、南ブリタニーのLorientの町で 営まれました。Paulの家族は、混乱を恐れて警察の警護を要請したようです が、それでも愛するPaulの名誉のために、public ceremonyを実施したようで す。彼の悪評が全世界に広まっても、彼が愛するPaulであることは、両親や親 族などの彼の身近な人にとっては変わらない。しかし謎はやはり残る。テレビ などで報道されているのとは少しニュアンスが違う。あの夜責任感の強く、職 務熱心なそしてスピード運転が嫌いな彼に何が起こったのか。彼が運転する直 前に話をした人たちは、彼からアルコールの臭いはしなかったという。しかし 警察発表は明らかに違う。


4. Winnie to be quizzed over eight deaths
Outcome of questioning could determine whether she achieves her ambition of ascending to the country's deputy presidency

南アフリカのマンデラ大統領の前夫人Winnie Mandelaが、8件の殺人事件に関 して取り調べを受けるようです。以前は2件だけと思いますから、新たな疑惑 が出てきたのかな。しかしこの人はANC主流部から嫌われているにも関わら ず、人気があるのですね。ANCの副議長(?deputy president)に就任するキャン ペーンをやっているようですし、最終的には南アの副大統領の地位を狙ってい るようです。ただ誰もが、多かれ少なかれWinnieが殺人事件に関係していると は思っているようですし、かりに彼女がANCの副議長選挙に勝ったからといっ て、そのまま副大統領というわけには行かない。


5. Boy beats 2000 computer bug
Nicholas Johnson, 14, has invented a program to defuse the "millennium timebomb"

computer bugの2000年問題に、関して14才の少年がそれの解決策となるプログ ラムを開発したということです。2000年に数百万台のコンピューターをシステ ムダウンさせる問題は、この会議室でもいろいろ話題になっていましたが、14 才のNicholas Johnsonの開発したものによれば、そうしたmillenium timebomb を無効にするものだとか。Beyond 1999というこのプログラムは、コンピュー ターが1999年12月31日から2000年1月1日にうまく切り替わるかどうかをチェッ クし、もしそれが出来なければその部分を正しく調整するものだとか。これは 最初ビジネス雑誌に載り、CNNで世界に広まったようです。一部では、疑問視 するむきもあるようですが、既にDigitalなどが、彼に接近を計っているよう です。もしこれが正しければ、朗報ですね。


6. Britain gets Clinton's 'pain broker'
アメリカの新しい駐英大使Philip Lader の記事。


7. Pentagon sees its worst nightmare on film
America's top security officials watch Hollywood dramatising the threat of nuclear terrorism

Steven Spielberg制作、The Peace Keeperの試写会が軍関係者を招待して行わ れた。この映画は、西側諸国に向けて使用するために核弾頭をロシアから盗む テロリストの話。実際に起きたら、アメリカのみならず世界にとっても悪夢と なるでしょう。しかし実現の可能性がないわけではない。ロシア軍内の緩やか な核管理、志気の低下、混乱ぶりを考えたら、ストりーの展開は説得力があ る。この映画のモデルでもある、核拡散の専門家Jessica Sternの言葉によれ ば、 "Some nuclear equipment in Russia is stored in gym-typelockers, secured with the equivalent of bicycle padlocks," ということだそうで す。その道の専門家ならば、不可能じゃないということでしょう。映画はもち ろん、最後の最後で核弾頭を役にたたなくして、New Yorkは核の冬の恐怖から 救われます。現実に起きたら、大パニックで解決策が見つかるのかな。


8. Kohl awaits hammer blow from Hamburg

21日に行われたHamburgの選挙結果がKohlに与える影響は?


9. Congo curses name of Kabila, the liberator
Congo may unravel unless Kabila gets western aid to meet his pledges

Mobutuに代わって新生コンゴの支配者となったKabila。しかし既に国民の間に は、彼に対する失望・抵抗が広がり始め、治安も悪くなっているようです。も ちろんこれは30年にもわたるMobuts独裁政権のつけも大きく、彼だけの責任で はないのですが。豊かな天然資源に恵まれながら、国民総生産の2倍に当たる 140億ドルの国際負債を抱えているコンゴの経済再建は、西側先進国の援助が なければたちゆかない。しかしルワンダのツチ族が、多数派のフツ族を追って 多量の虐殺事件を起こしているのを始め、Mobutu政権当時の軍人たちも多数収 容所に入れられて、そのあまりの酷さのために死者が毎日出ている始末。西洋 諸国は、事件解明をしないまま援助を続けるか、それとも原則に従うかのジレ ンマにたっている。モブツ政権には与えた援助を無視し続ければ、反乱などが 起きて混乱するでしょう。コンゴ内部の250の部族が、お互いに争っていると ありますが、これが小国ルワンダのツチ族がカビラ政権内で、何故大きな役目 をになっているのかの鍵になりそうです。これが今までよく分からないことで した。


10. Men on the march worry US women
Army of fundamentalist zealots call Promise Keepers to restore men to their traditional role at the head of the family

アメリカの男性中心主義を唱える原理主義者の集団Promise Keepersをめぐる 話題です。この宗教的右翼ともいえる集団が、きたる10月4日にワシントンで 大集会を開くようです。1995年のLouis Farrakhanの開いた黒人集会の再現を めざしているようです。

この組織は、神の前の男性の優位を主張しているようで、「妻たちは神に従う がごとく夫に従わなければならない」という使徒パウロの言葉を信条としてい るようです。大声を出したり、木を抱いたり、輪になって手をつないだりとい ろいろ奇妙な儀式も持っているようです。こうしただけなら別にかまわないの でしょうが、racismとhomosexualに対する暴力など激しい活動も提唱している ようですし、なによりも民間の武装軍事組織とつながりを持っているし、ある いは軍隊内部にも影響力を広げつつある。資金力も豊富ですし、少し気になり ます。armed military groupsの起こす事件はTIME/Newsweekでもよく見かけま すから。

US Newsにも関連記事が載っています。


11. First daughters dodge cameras
When Jacques Chirac visits Moscow this week all eyes will be on the presidents' daughters

シラク大統領が今週、ロシアを訪問するようですが、両国大統領の陰で実力を 蓄えてきているのが、First Ladyならぬ娘たち。エリツィンの娘、Tatyanaの ことは、いろいろ話題に上りますがシラクの娘Claudeの方は初めて読みまし た。しかしこの2人のFirst Daughtersは、以前から親交があるようで、タチヤ ナが公職に就くことを渋っていたとき、励ましたのもClaudeだとか。The pupils has overtaken the master.と書かれていますから、彼女たち急速に実 力をつけてきているようです。特にタチヤナの権力はフランスでは考えられな いほど大きいようで、本文でもThere are many doors to Chirac, but to Yeltsin there is only one, and that is Tatyana's.と、皮肉られていま す。


12. Jailed Byrd blocks path of Bush Jr
Unsettling case casts sinister shadow over the rapid rise to presidential reckoning of George Bush Jr

12年前に発生した強姦事件が、2000年の大統領選をめざすテキサス州知事 George Bush Jr.の野望をくじくかもしれない。黒人男性Kevin Byrdは1985 年、25才の女性の強姦事件で逮捕された。人種問題がからんでいると書いてい ますから、女性は白人なのでしょうか。被害者の女性がByrdを犯人と証言し、 全員白人の陪審の票決の結果、彼は今なお獄中にあるわけです。ところがDNA 鑑定の結果、彼はどうやら無実らしい。弁護側はもちろん、検察も認めてい る。ただ被害者の女性が依然として、彼を犯人と信じているようです。ちなみ にこの女性は、最初犯人を白人と言っていたのが、後に法廷で自分の証言をひ っくり返した。さらに4カ月後、grocery storeで見かけたByrdを犯人と証言し たようです。とにかく多くの人にとっては、彼が犯人でない。しかし州知事の BushはByrdの釈放を認めなかった。

何故か。これは父George Bushが大統領選に当たって、同様な事件で、民主党 のMichael Dukakisを攻撃したことが頭にある。Busfき犯罪の取り締まり強化 を公約し、Dukakisを犯罪に甘いとと攻撃したのですね。Bush陣営は、レイプ 犯人の写真を繰り返しテレビ広告で流しては、Dukakis陣営に打撃を与えたわ けです。だから、ここでByrdを釈放することは、同じような批判を今度は自分 が受けることになる、というわけでしょうか。この辺の人権感覚も日本人には 分かりませんが、どちらにせよ、可哀想なのはByrd。彼は、ただ次のようにい っています。"I hope he does the right thing." 政治と人種の波に翻弄さ れているようです。


13. Israel opens 'Rambo academy' to train troops for guerrilla war
Israeli army has established a secret academy to school its troops in the art of guerrilla warfare

イスラエル軍が、ゲリラ戦に備えて本格的なacademy訓練所を作るようで す。「ランボー学園」というわけです。ネタニヤフは相変わらず、危険な綱渡 りをしていますし、特にイスラエル国内に衝撃を与えたのが、今月はじめのエ リート部隊12人の死亡時件。南レバノンに侵攻した彼らは待ち受けていたヒズ ボラによって、殺戮されたわけですが、特に国民に衝撃を与えたのが切断され た兵士の頭が、(ヒズボラの)パレードでさらけ出されたとき。イスラエルの緊 張は相変わらず高いようです。Ras al-Amoudの住宅地を買い取って、原理主義 者を住まわせたMoskowitzの話は、ここでも載っています。Ras al-Amoudが、 パレスチナ人にとっては将来の首都と位置づけられる地にあるだけに、ここで イスラエル政府が立ち退きをうまく実現させなければ、暴発の可能性もある。 イスラエル国民の70%は、現在の平和交渉の行き詰まりに不満なようですし、 ネタニヤフ辞任を求める就任以来最大規模の5万人の集会が、テルアビブで開 かれた。


14. Village puts on a show to rival Paris
Kirrwiller, a sleepy Alsace village, is staging Lido-style topless cabarets

フランスのアルザスの人口わずか450人の寒村に、パリの豪華ショーにも匹敵 する Lido-style topless cabaretが出来た。1000席のコンサートホールもあ るようですし、値段がパリの3分の1と安い。フランス・ベルギーはもちろん、 国境を越えたドイツからも大勢の観光客が来ている。ショーはsmuttyではな く、上品だとか。この地は厳格なプロテスタントが住んでいるところのようで すが、これは雇用・観光をてこに経済再生をねらう地元に歓迎されているの か、あまり批判はないようです。


15. Inside Moscow - Mark Franchetti
Yeltsin's wife comes out of the kitchen; Mayor promotes Kiev's attractions; Mir milks ad potential

モスクワ情報。Sunday Timesは外国の情報をこうして毎週載せています。今ま でにもパリとモスクワは見たことがあります。その中からいくつか。

*エリツィンの妻、Nainaが新しい国営チャンネルのCuluture Televisionのco- chairma役を引き受けるようです。Nainaは今まで、あまり表には出なくて、家 庭内にあった大統領を支えてきたようですが、なかなか人気がある。この点は 目立ちたがりやだったRaisa gorbachevとは対照的。Raisaの前例もあることで すし、批判する声もあるようですが、salt-of-the-earth的イメージの彼女 は、西側のsoap operaからロシア文化を守るには、最適だとか。エリツィン夫 妻は、highbrowな趣味はないので、Raisaみたいにロシア文化論をとくとくと 話すようなことはないかもしれませんね。

*Kievのホテルは魅力に乏しいらしく、最近開かれたミス・ヨーロッパのコン テストでは、Miss. WalesとMiss Englandとmiss Irelandが(すぐに)自国に返 してくれと言ったとか。それに対して市長のことば。「キエフには世界のどこ でも見られない夏着姿の美しい少女や女性がいる」

*Mirの前の司令官がイスラエルの牛乳会社の広告に出たようです。ロシア側は 45万ドルを要求したようですが、これは修理の費用もままならないMirのため に使われるようです。もしも、Mirが地上に落下しなければの話だが、という ことです。

今週のThe Sunday Timesの感想は大分長くなりました。もう少し選ぶ必要があ りますね。

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この記事を読んだ感想をお聞かせください。また、過去のTIME/NEWSWEEKの 記事についての感想などは、私のHPに載っています。読書とか創作の部屋 とかも、設けていますし他にもいろいろ計画しています。是非おたずねく ださい。

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