HPの更新


ひととせの時を隔てつ更新す我に起きししにあらざる如し

11月20にHPを1年ぶりくらいに更新した。前に実質的に更新したのがいつだったか、もう覚えていない。最終更新日は今年の1月14日とかなっていたが、これは今は無いほかのページの写真へのリンクだったから、ここのHPの更新は多分1年位していなかったのではないかと思う。

特に読書のページに感想文を載せていたYUMIさんには申し訳ないと思っている。読書MLの方では定期的にミステリー小説の感想文UPをしていただいているが、HPではこれが去年の10月中旬までで途切れていた。だから多分このあたりが、実質的な更新の最後だったのではないかと思っている。

さすがに私のネット歴でもこんな経験はなかった。それ以前にも何回かの大きな休みはあったと思うのだが、少しばかり熱意が薄れることがあった去年あたりでも2・3週間も休むということはなかったのではないか。それさえももうはっきりとは覚えていないが、とにかくHPを更新したことで、ほっとしている。

この間、HP更新への熱意はなくなっていたが、ネットへは毎日のように接続している。情報を得るためということが主目的だったから、HPもそれにあわせて使いやすいようにちょこちょこといじくってはいた。私の利用しやすいようにリンク先をいじくっていただけであるから、これは更新とはいえない。HPばかりでなくメールとかMLの活動なども実質的な休止状態であった。つまりネットを受動的に利用していて、こちらからの情報発信は余り行わなかったということである。

今年前半はネットの活動の刺激をなくすような個人的事情があったことも確かだったが、HPの更新もすっかり忘れているという状態であったから、私はもうHPを作り続けるという熱意はなくしたさえ思っていた。それに慣れてくれればそんなに気にもならない。HPを作り始めた当時の熱気も義務感もなくなっても、ネットの実用的利用はむしろ大きくなっていた面もあるから、これはそんなにおかしくないのかもしれないとさえ思った。

この時期、HPの更新にはまったく関心をなくしていた一つの例として、私がほかのフリーウェッブで作っていたHPのいくつかの現状がある。私の場合DTIの基本HP容量は15MBと比較的少ないため、写真などはフリーのウェッブページを借りてリンクという形で利用していた。具体的にはhoopsだったのだが、これがinfoseekに吸収されてしまい、そのときに多分移行手続きの連絡などは私のところにもきたように記憶しているが、何も講じなかった。結果としてリンク先の写真はまだ残っているところもあるが、半分くらいは消えてしまっているようだ。それと残っているところも、ファイルの更新が出来ないでいる。今はもう写真にリンクを貼ることに、熱意をなくしているのでそのままにしているが、これは一気に削除するかもしれない。

多分この時期は一種の虚脱状態にあったのだろう。こうした迷いというかあきらめは読書傾向に顕著に現れた。私が読書の感想を書かなくなったのはいつころからだったか。MLの方にも時々読書リストをあげるというようなことしか出来なかった。読書量はそんなに減ってないと思うが、それはネットの情報も読書に含めるならという条件付の上で、の話しである。紙という媒体をとった読書は極端に減っていた。本を購入することも最小限になっていたし、図書館から本を借りてきても、ほとんど読まないで返却するということが続いた。そのうち図書館へ行くということも少なくなった。それでも時々読む本のリストくらいは書いていたのだが、これは後に述べる事情で失われた。

少し変化が見られたのが、7月から8月初旬にかけて英語でHarry Potterシリーズ全5冊を一気に読んだときからだったろうか。最初の4冊はアマゾンでセットで買って、4巻目を読み始める前に5巻目も注文した。2年ほど前にも図書館から借りてきては3巻の途中までは読んだ記憶があるが、そのときは第2巻を読んでから時間がかなり経過していたせいもあって、忘れている部分があった。それで1/3か1/2で面白くなくなり、そのままになっていた。ファンタジーはやはり一気に読まないと、興味がそがれるものらしい。今回はほぼ1ヶ月くらいの期間で、再び1冊目から一気に読み上げたのがよかったのかもしれない。並行してほかにも数冊ペーパーバックを読み、そのほかに英語の小説やさまざまな言語を音声で楽しんだりしたから、少しは意欲が出てきたということだろうか。このときに英語の世界に当分浸ろうと思ったことだけは覚えている。関心が他に移って長続きしなかったが。

少し元気が出てきた8月にPCの調子がおかしくなった。いろんなファイルを詰め込んでいて、しかも最大限に酷使した結果からか、フリーズをしきりに繰り返し、とうとう初期化する以外方法が無いところまで追い込まれた。最初の初期化が終わって、しばらく使い込んだ後にまたフリーズが出たので、このときはすぐに初期化した。結局初期化は2回しなくてはいけなかったが、最初の初期化で多くのファイルとデータを失った。データを保存しようにも出来なかった。今までフリーズが出ても大体元に戻っていたから油断をしていたのがいけなかった。だいぶ前のメールなどは、ほかのPCなどに残っていたが、ここ3年間くらいのメインマシーンだっただけに、少し残念だった。CDなどに移していたのも一部はあるが、余りまめには移していなかったからそれも限度がある。

以前ならこうした事態が起きたらかなり落ち込んだのだろうが、今回はそうでもなかった。全体的にそれ以前にいろんな辛いことを経験していたからかもしれない。ただ昔のMACなどの初期化とは大いに違っているところも確かにあった。新しいPCを買ったときもそうだったが、今回初期化せざるを得なくなっても、再インストール後にほとんど不便は無かった。HPが残っていたからである。HPだけはデータがPCから消えても、プロバイダーにはもちろんあるし、自分のHPにつなげば、私の関心対象である関連リンクはちゃんと残っているから、さして不便だとは思わなかった。PC内に私的図書館をということをだいぶ前は考えていたけど、私の場合HPのリンクを充実させることで、PC生活とかネット生活には思ったほどの影響は出ないようになっている。もちろん仕事関連のファイル等は、ほかのPCに入っているし対策も考えていたが、もしこれがだめだったらそんなにのんきなことは言っておれなかったろうが。

夏はそういうわけで過ぎていったが、秋の訪れとともに心境の変化が少しずつ出てきたようだ。9月くらいにはまだ本気でHPの更新を考えていたとは思えないが、だんだんとネット関係ではいろんなことをしだしている。10月になるとさらにその傾向は顕著になっていた。10月20日にはこういう歌を詠んでいる。

ホームページ更新せざる日々長しいつしか吾のエネルギーみつる

これは私が歌を読み始めた最初のころ、というか2日目の歌であるが、まあ少し余裕が出てきていたのだろう。HPの更新云々については、ここまで時間がだてばもうそんなにこだわる必要も無くなる。それからさらに1ヶ月かかってはいるが、その間にいつでも更新の準備はできていたような気がする。ほかのことで忙しかったという事情があって出来なかったが、心構えとしてはほぼ以前に戻っていた。

昔の自分の書いたものを読んでみると、すっかり忘れてしまっていたことを思い出させられることがある。そういう意味ではこの1年間の空白はもう取り戻せないが、まあたいしたことではない気もするし、これからはのんびりとHPを創っていこうと思っているし、大きな中断は無いのではないかと希望的観測も持っている。私の場合突然に新しいことに興味を持ち出して、それにしばらく耽溺するという悪癖もあるが、日常生活の一部になっているHPをやめるということは無いだろう。それに1年間も空白の状態があったということで、今後これよりひどいことはめったに無いのではないかということもある。

1年間の休止を通じた後、これからは果たしてどんなHPにするか。今では古くなりすぎたページもあるし、思い切って身軽になることも考えているが、DTIはテキストファイルだけだから、まだ余裕があるうちはこのままにしておく。今後は歌のぺージが中心になるような気もするが、それもわからない。まだほかにも果たせぬプランは色々あるし、それに最終的には私設図書館の役割を果たす方向に向かうのかもしれない。日本の古典文学などのリンクを貼りながら、何回かそう思った。情報の大海が開けていることに変わりは無いから、今ではいろんな文献を読んだりして楽しめる。

このエッセイは、意識的に多くの事実を省略して書かなかったはあるにせよ、一応自分の事実再確認のためにも書かなくてはいけなかった。少し遅くなったが、エッセイに関しては前よりも自由にかけるような気はしている。エネルギーが完全に戻れば多分そうなるだろう。



2003-11-26



 
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