The Economist 6/7


みなさん、こんにちは。

e-newsのサイトのEconomist June 7の中からいくつかを読んでみましたので、 感想を書いておきます。今週号には次の10個の記事がUPされています。

1 The right rejected in France
2 A man for bad times
3 Italians turn the tables
4 Why is North Korea starving?
5 What are Sinn Fein's intentions?
6 Is Europe's currency coming apart?
7 A sonic boom
8 Kicking and screaming into 1999
9 A trial's loose ends
10 Table of contents

このうち、10は目次ですので、9個の記事が読めることになります。まずは 今までに読んだ記事から、簡単な感想です。記事のタイトルは大体一致してい るようです。数字は上のと一致しております。

1.  The right rejected in France

フランスの総選挙の論評です。これで見ると、シラク大統領が第2回投票に合 わせて、政権を安定させて、改革を実行するのだと訴えても、あまり効き目は なかったことがよく分かります。フランス国民は左であれ、右であれ改革を訴 える側に投票する傾向があるようですが、どうも本心からそう望んでいるとは 思えない。改革がいよいよ実行される段になると、反対側を選ぶ。過去16年間 の総選挙の結果、勝利した陣営は次のようになっています。1981(左翼の勝 利、以下同じ)、1986年(右翼)、1988年(左翼)、1993年(右翼)、1997年(右翼) とまるで定期的に政権は移動しています。このあいだ、総選挙が何回有ったか は分かりませんが、たしかにこれじゃシラクが圧勝を期待して総選挙を断行し たのは失敗だったようです。シラク大統領自身自分が当選したときは下馬評は 圧倒的に不利だったことを忘れていたのではないかと皮肉っています。

失業率の高さとか、Juppe前首相の人気のなさ、左翼陣営と比べて右翼陣営の 選挙協力の失敗など、いろんなことがあげられているようです。しかし左翼陣 営ががっちりと組んで、たとえば、第1回投票で4%の得票しか得なかった環境 保護政党の1つThe Veretsが7つの議席を獲得したのに対して、ル・ペン率いる 国民戦線は15%の得票率で、わずか1つ。保守派の内紛もあるようですし、次の 総選挙は近い?

2. A man for bad times

イスラエルで新しい労働党の指導者が、Shimon Peresから Ehud Barakに変わ りました。この人音楽に堪能とか言う記事も読んだような気がしますが、もと もと有能な軍人だったようでNetanyahuと似ているところがあります。しかし ユダヤ人住宅地建設の問題(Har Homa)、パレスチナ人不動産業者殺害問題など をめぐって、両方の政権当事者はlose support by the dayという事態のよう です。アラファトの母体Fatah内部でも、intifadaへの郷愁が高まり、西岸の 土地40%をパレスチナ側に譲るという計画が暴露されて、Netanyahuの連立相手 の右翼宗教政党も、そして反対の意味からHamasも怒っているようです。

BaraのはかつてかつてNetanyahuのイスラエル観を a carp among barracudas と評したようですが、彼自身のはa benign killer-whaleだそうです。「バロ クーダの中の鯉」と「優しいシャチ」ですか。バラクーダはリーダズによれ ば、「カマス科のどう猛な食用魚」とあります。どちらがこわいのでしょう か。

3. Italians turn the tables

イタリア料理がフランス料理にかわって、流行になっているという記事のよう です。しかしそのイタリア料理も高級料理店で食べるのは、伝統料理とは変わ ってきており、洗練されてきてはいるが、昔風の魅力はないと言うことでしょ うか。

4. Why is North Korea starving?

飢えに苦しむ北朝鮮の分析です。なぜこんな事態になったのか、この状況から 長期的に脱出できることが可能なのか。北朝鮮指導部は、体制発足後は中国・ ソ連と違って柔軟な思考をとっていたようです。ソ連で800万人、中国で3000 万人の餓死者を出したような、ばかげた事件も起こしていない。もちろん外部 に漏れてくる情報は限られているとはいえ、他のスターリン式国家と比べれば 穏やかだったと言っています。実際1980年代初期までは、北朝鮮の方が韓国よ りも米の産出量(多分単位あたりのでしょう)は高かったと、CIAは報告してい るようです。しかし冷戦崩壊後にすべてが変わった。トラクターや肥料工場を 動かす資金がなくなった。統制経済の矛盾が一気に表面化した。偉大な領袖 のもと、米の収穫を2倍にする計画は、山や丘から木々や緑をなくし、95年と 96年の大洪水のもととなった。

北朝鮮の指導者は、自分たちの失敗そして多分その対策をよく分かっている。 ただ韓国との対抗上、それを国民に向けて認めることは出来ない。韓国が前・ 元大統領を逮捕・起訴・裁判したことも彼らの恐怖をかきたてているのかもし れません。最近また国民を党への忠誠度で色分けする見直しがなされたようで す。loyal, wavering, hostileですか。この国でhostileと色分けされたら、 今の状況では死刑宣告に等しいのかもしれませんが、しかし状況は確実にそう した国民を増やし続けていると、記事は結んでいます。

5. What are Sinn Fein's intentions?

北アイルランド情勢です。いままでここの記事はほとんど関心を払わなかった ので、少し事実誤認があるかも分かりませんが・・・

Sinn FeinはIRAの政治組織です。いわば表の顔で、確か国会議員も出している と思います。記事にも出てくるSinn Feinの総裁、Gerry Adamsなんかもそうじ ゃないでしょうか。多くの住民は夏の終わりにある、the Protestant marchingの後に和平が成立することを望んでいるようですが・・・カトリック 側にもいろいろな意見があるのは比較的知られていますが、プロテスタント側 にも不満はある。カトリック教徒を刺激することは承知しながら、毎年the Protestant Marchを強行するのもそうだし、loyalisによってProtestantの警 察官を殺害したりもしているようです。loyalistは多分独立反対派のはずです が、カトリックの村近くで行ったloyalist marchの取り扱いに不満を持ってい たようです。新首相のBlairも失言らしきものを問題にされているようです し、ここもいつまでも解決しません。

6、7、8の記事はざっと見ただけですので、よく読んでいません。
9. A trial's loose ends

TIME/NEWSWEEKの 今週号で大きく扱われているらしい、Timothy MvVeignの裁 判記事です。この裁判に対しては妥当なところだと思っているようですが、こ こではアメリカの暗黒面についても少しふれています。2度にわたるO.J.の裁 判で、評判を落としているアメリカの裁判制度ですが、今回は概して迅速・公 平に行われた。しかし問題点もあるようで裁判前にMcVeignの犯行告白記事が Dallas Morning NewsとPlayboyに載ったこと、陪審員を選ぶときに死刑廃止論 者が選ばれなかったことなどです。こんなことはO.J.の裁判では考えられない。

それにMcVeignと同じ考え方をする人が結構いるようです。連邦政府の過度の 干渉を嫌うmilitant groupですか。92年のRuby Ridgeと93年のWacoの事件を、 やりすぎだと考えているようです。Wacoは知っているけれど、2名の民間人が 死んだとされるRuby Ridgeは知りません。しかし弁護側のMcVeign以外に第2の 犯人がいたという主張は、受け入れられなかったものの今後の裁判で問題にな る可能性はあるようです。アメリカの一部に残る不満は必ずしも、払拭された わけではないようです。

6,7,8の残りの記事と、本家のWeb Siteの記事を読んで、面白いのがありまし たら、明日にでも感想を書きます。

YUKI


みなさん、こんにちは。

本家のEconomistのサイトに行ってみました。今朝調べると、ファイルが少し 混乱しているのですが、e-newsのサイトにはなかった次の記事が読めるようで す。

11. Politics This Week
12. Business This Week
篠原さんが、UPの参考にしている記事だと思います。

13.  Who dares, in China, can still win
14. The future of television 
15.  The other Marshall Plan
16.  America's television networks 
  17.  Consumer electronics

18.  The minimum wage
19.  The National Lottery

18と19はイギリス国内ニュースでイギリス国内版でしか読めない記事を、特別 にWEB版にUPしているようです。

13. Who dares, in China, can still win
NECが中国政府と上海に10億ドルの半導体工場を作る契約を結んだようです。 他の欧米諸国は知的所有権の問題も絡んであまり熱心でなかったようですが、 先進技術の吸収に中国側が一生懸命なのが分かります。

14. The future of television
これも日本に関係のある記事です。高品質テレビHDTVの技術が、ふつうのテレ ビにも応用できるということのようです。

15.  The other Marshall Plan
1997年と、1947年の類似点を述べた後、新しいマーシャルの意義について述べ ています。マーシャルプランは単なる経済援助でなかったこと、その後のアメ リカの外交政策を遂行する上で役立ったこと、今後の新しい世界づくりを進め る上でも、同じような計画が役にたつはずだと言いたいようですが、クリント ン政権にマーシャルと同じ意志があるかどうか。

16. America's television networks
3大ネットワークをはじめアメリカのテレビ界のレポート。ABC,CBS,NBCいずれ も視聴率などに苦戦しているようです。テレビ離れもありますし、ケーブル局 とか専門局に流れているようですね。細分化か進んでも、広告収入を減らさな いようにいろんな口実をつけています。若者対象の番組が老人相手のよりも、 3倍も広告代が高いとか、Seinfeldの番組で流される広告は1分100万ドル以上 だとかいろいろあるようですが、たしかに時間は限られているのですから、無 限の広告を流すことが出来るわけはありません。決まった時間当たりの広告料 が高くならざるを得ないのでしょう。

17.  Consumer electronics
家電メーカーPhilipsの経営が少し厳しいようです。

18. The minimum wage
イギリスでは最低賃金法の制定をめぐって議論が起きているようです。私は今 まで、この種の法律がイギリスになかったこと自体が驚きでした。この件の審 議をする委員会の議長の人選も少しもめたようですが、The Economistの重 役(?director)George Bain氏で決まり。全国同一賃金にするか、地域別・業種 別にするか、あるいは制定後しよくを職が減らないのか、いろいろあるようで す。

19. The National Lottery    The sin of success
イギリスの宝くじをめぐる話です。National Lotteryの勧進元(?)Camelotの top managerの給料が、昨年度の売り上げ9%減少にもかかわらず、90%増しの給 料を受けとったことが、Tiny Blairの怒りにふれたようです。なかなか面白い 記事ですが、この給料に関しては、1昨年の業績に基づいているようです。し かし他の業者の参入も考えるべきだとか、どこかの国の話とよくにています。 しかし多くの業者が入ったら、記事にもありますが、さらに多くの問題が起こ るような気もしますが。宝くじを買う人はもちろん、自分の夢を買っているわ けですが、外れても自分のお金が社会に奉仕していると満足しているのだか ら、もし使い道が税金と同じように見えなくなったら売り上げは減るそうで す。本当でしょうか。

8は篠原さんとねこさんのUPがすでにあります。6も関連記事みたいなもので す。私もなるべくEconomistの特集記事になれようと思います。たとえ一部で もUPされているのを全部読むのは大変ですから、来週からは5つくらいに絞り ます。

YUKI



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