鰤(ブリ) ハマチ ヒラマサ
2003年 1月 記載

 
 
ワラサ・鰤(ブリ) 


ブリに関しての形態・生活・産卵期・漁場・漁法・料理等を知り得る範囲で掲載するコ−ナ−です。
新しい事柄がわかれば不定期に更新しますのでよろしく。

呼応名称は、一般的に新潟では長さ1メ−タ−以上、重さで8キロ以上をブリと呼びます。
成長段階の地方名は多種にありますが名前については「釣魚検索」などを参照してください。
---大きさによる呼び方----
もじゃこ(流れ藻につく全長6p以下)
わかし・わかなご・つばす(全長15p前後)
いなだ・はまち・ふくらぎ(全長40p前後)
わらさ・めじろ(全長60〜80p前後)

関東のワラサと関西のメジロでは20p前後のひらきがあります。
ぶり(全長1m前後)

釣りの場合全長より重さで魚を表現する方が的確ですから重さで表現します。
60pで4キロもあれば80p3キロもあるわけで、数釣ったアングラ−はだんだんと全長より
重さで魚を表現する方向になると思います(異論はありますが♪)
「●●キロのワラサを釣った」といった方が判りやすいのです。
★漁でなく釣りの場合50p3キロでもワラサ、7〜8キロでブリと呼んでいるようです。
「アシストクラブ」では重量ではなく80pを超えればブリと認定しています。

----天然での成長----
生後約3年、体重4kgで産卵を始めます、産卵期間中に1腹で約100万個の卵を産むといわれています。
卵の大きさは、直径約1.3mm、水温約20度で2〜3日間でふ化し、ふ化直後の仔魚は全長約3.5mm。
毎年5〜6月、その年に東シナ海で産まれたブリの幼魚たちは、黒潮にのって九州・四国付近に
流れてきます。(産卵場として薩摩・男女群島・五島・土佐沖が確認されている)
ちょうどそのころ、海底からホンダワラやイソモクなどの海藻がちぎれ、
流れ藻となって海の表面をただよい始めます。
幼魚たちはそんな流れ藻をかくれがとして黒潮にのって北上してゆきます。
その体色は、流れ藻と同じような黄褐色をしており、10本くらいの赤褐色の横縞がありじつに美しい。
このころの幼魚がモジャコと呼ばれ、小エビなどを捕食しているが共食いもする食欲です。
モジャコたちも全長約10cmの大きさになると、ワカナゴと呼ばれ、流れ藻から離れて
生活するようになります。すると体色は背中側が青っぽくなり、腹側が白っぽく変わってゆきます。
ワカナゴたちはえさを活発に食べて成長し、9〜10月には全長約40cmに成長し、
イナダと呼ばれるようになります。
イナダはさらに成長し、全長約60cmになるとワラサと呼ばれるようになり、
そして、最後にブリとなるのです。
1年で30cm,2年で50cm,3年で60cm,4年で70cmくらいです.

----行動範囲----

日本を南北に大きく回遊するのは二年魚以上のブリになってからで、エサを求めて
太平洋側か日本海側かを、春から夏にかけて北上しオホ−ツク海に達する。
秋から冬にかけては産卵のために道草もくわずに南下する。
そしてブリには3っの海域で分けられる、回遊分布が存在します。
1つは朝鮮から東シナ海、次に日本海側海域、そして太平洋側海域とあり
それぞれの海域を縄張りとして北上南下をしているのです。
これを○○系群と呼び島付きの固体と区別します。
また一匹をよ〜く観ると頭が大きくて痩せている上に側線の際立つもの
逆に頭が小さくて太っているものと2タイプある。前者は九州などの南海域に住む
瀬付きの「キブリ」で後者は回遊するタイプの「アオブリ」と分類されているが、
同じブリには変わりがありませんので誤解なきよう。
最後に回遊速度はブリで最高速度1ノット(時速約18キロ)と高速です。


養殖ハマチについて

----鰤(ブリ・ハマチ)の成長----
若魚たちはマイワシ、キビナゴ、アジ、サバ、イカ類などを追いかけて食べ、早い成長がある。
その早い成長に着目、1930年、野網佐吉氏の努力で香川県で初めて養殖が開始された。
1960年頃から盛んに養殖されるようになり、現在では、年間12万トンもの生産がある。
これは天然ブリの漁獲量の約3倍にもなる

4月
モジャコ(稚魚)をとる
四国南部や九州の沖の「流れ藻」にのって泳ぐブリの子供をとります。
仲間どうしの共食いをふせぐため、体の大きさによってよりわけます。
5月〜6月
餌付けをおこなう
毎日5〜6回、魚肉をミンチにしたエサを食べさせます。
子供から少し大きい小魚になると、エサをあたえる回数も1日2回になります。
9月
大きいイケスに移る、大きさが約600gのツバスになり、エサは1日1回。
栄養たっぷりのモイストペレットにかわります。
12月〜4月
あたたかい海で冬をこすブリは寒さに弱いので栄養たっぷりのエサを食べさせます。
春が来るまであたたかい海ですごします。体重も1.2kgくらいのハマチになります。

1キロ育てるのに7キロ以上のイワシ(アジ)が必要とされるのだそうですよ。


2年後の12月
2年後には全国各地へ出荷体重も4kgをこえる、りっぱな大人のブリに成長。
全国各地の魚市場にすばやく送られ、食卓でおいしく食べられるのです。
わずか1年で30センチ、2歳魚で40センチ前後、3歳魚で50センチ前後、
4歳魚で60センチ程度、そして6、7歳でブリになる。


----天然・養殖の見分け方----
尾びれとウロコとストライプ
天然のブリは尾が先まで長く伸びている、またウロコが大きくて固い。
側線がはっきりしていてまっすぐで太いという特徴がある。
一方養殖のブリは尾が途中で丸く切れていて、ウロコも小さく柔らかい。
そして側線は細く曲がっていたりしてはっきりしない。

----味と料理----
のブリは春の産卵にそなえてよく太り、脂ものって味がよい
ので「寒ブリ」として賞味されるが、産卵後のブリは「彼岸ブリ」と言われ、
痩せている上に身や腹の中に寄生虫が着くので味が落ちる。




ヒラマサについて 

英名  Flat amberijack


スズキ目アジ科ブリ属の種類の判断はたいへんむずかしいです。よく言われる外観は
1.上顎の後端が丸い
2.胸鰭(ムナビレ)が短い
3.体が側扁している
4.尾鰭が大きい
5.尻鰭まえの棘
(この棘に関してはハッキリしてはいないがブリに無いことが多いとされている)
また、数値的な相違として背鰭の棘や軟条数がブリよりも多いという研究結果もある。
そして、次のことが区別を難しくしている最大原因です、
体側中央の黄色縦帯はヒラマサの特徴なのですが、
ブリの種群のなかでも体力的に弱い個体はヒラマサと同色になる傾向があります。
たいていの場合これで間違います、腹鰭より胸鰭が小さいのですよ
でっ上記より判断しずらい場合は切ってみるしかないのですが、
ブリと違い血合いが少なく白いです背側の身にも脂がよくのりこくのある味と言われています。
ブリとカンパチの中間的存在と思っていいかもしれませんがブリより非常に少なくめったに
地域によっては釣れないと思っていてもよい魚なのです。(漁獲量もブリの10分の1もない)
全長150cmにも達し、時速40kmのスピードで泳ぐ。

地方名
マサギ
(南九州)
真直ぐ伸びた体形の魚の意。マサは真直ぐ、ギは魚名語尾。
ヒラサ(広島)ヒラスヒラソ(関西・四国・九州)
ヒラマサの縮語で呼ぶのか、「平たい魚」の意で呼ぶのか。
テンコツ(鹿児島で幼魚を呼ぶ)
乱暴者のことをいう方言
セントク(新潟)
菜種をセントクという。中国地方では菜種油のこと。
この語源は「宣徳」であろう。黄色味をおびた銅器を宣徳といい、
黄色い花咲く菜種もセントクという。
アガユ(越後)
ブリに似て、体表が薄赤味をおびていることから。
「赤魚」の意。ユは「イヨ・イオ」の転訛で魚名語尾。
マヤ(富山)
岩礁周辺で漁獲されることから「マヤ」と呼ぶ。
漁業用語では岩礁の周辺を「マ」という。「ヤ」は魚名語尾。

産卵
 春から夏で五島列島では4〜5月が産卵盛期、産卵適水温は20度前後。
卵数は200万粒(全長85cmもの)、卵は球形で直径1.3〜1.5ミリの分離浮性卵。
水温19度で90時間、23℃で60時間前後で孵化する。

成長
 
仔魚は4ミリ全長11ミリで成魚と同じヒレとなる。
ブリ・カンパチと違って体長3〜4cmの稚魚は流れ藻の下に付いていることが多いが、
ヒラマサの稚魚はあまり見かけない。しかし、全長20〜50cmの若魚や未成魚は、
春から初夏にかけて流れ、藻や流木などに付いて行動することが観測されている。
1年で40cm、2年で60cm、3年で80cm、4年で90cmに成長する。
肉食で成魚はカタクチイワシやアジ類・サバ類などの表層性魚類やスルメイカなどを捕食する。
食事は日の出及び日没前後が活発となる。

漁法
 定置網・釣りが主体。若魚はシイラと同様に流れ藻や流木によく付くため、巻網で漁獲される。




 
   

 
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