2004.6.9
Q君への手紙(8)――『公共事業必要論』を書き終えて
小泉人気の裏側で進行する“日本解体”
「紙の舟は今日沈まずとも明日には沈む」(インドの諺)


 

 Q君。今の日本は米国という蛇に睨まれた蛙のようなものかもしれません。紙の舟です。昨日のつづきを書きます。
 まず三つの“情報”をお知らせします。すべて専門家から得たものです。
 第一。米国ファンドと竹中金融庁がめざしているのは、2004年9月にUFJを破綻させ、公的資金を注入し、政府の管理下に置 き、米国のハゲタカ・ファンドに経営権を移す。経営権を握った米国ファンドは米国巨大自動車会社と組んで、トヨタ自動車を支え る部品メーカーを安く買い取る。究極的にはトヨタ自動車を米国が支配する計画だ、というのです。
 第二。竹中金融庁はUFJの次の攻撃目標にみずほ銀行を置いている。旧富士、旧第一勧銀、旧興銀の三大銀行が合併して生まれ たのがみずほ銀行。日本の一部上場企業の約7割がみずほ銀行の影響下に置かれている。みずほ銀行を米国ファンドが握った時、日 本の産業のほとんどが米国の支配下に入る。ブッシュ政権はこれを狙っている。竹中金融庁はこのブッシュ政権の対日戦略の一翼を 担っている。この「みずほ銀行解体」の究極の目標は、日本の電力会社の支配にある。この戦略には日本の経済産業省の一部官僚も 加担している(と米国ファンド側の人物は言っている)。
 第三。米国ファンドの対日工作が激しくなったのは2004年春以後のこと。原因は米国内に「11月2日の大統領選でのブッシュ再選 危うし」との見方が高まったことだ。ブッシュ政権が倒れれば小泉政権の存立も危うくなる。竹中金融担当相という米国政府にとっ て貴重な味方もその地位を去るかもしれない。ブッシュ政権、小泉政権、竹中金融担当相がその地位にいる間に、日本を解体し、米 国ファンドのものにしてしまおうという動きだ(と米国ファンド側は語っている)。
 トヨタ自動車と電力企業という日本経済の屋台骨となっている産業・企業を米国の支配下に置くことによって、米国は来るべき中 国との大競争時代を勝ち抜こうとしている。日本は米国の対中国経済大戦争の最前線基地となる。米国は中国に勝つため日本を最大 限利用しようとしている。

 このような米国の「日本解体」戦略において重要な役割を果たしているのが、米国で教育を受けた日本のエリート官僚とエリート 官僚と一体化している学者である。彼らが「日本のアメリカ化」の推進役を担っている。たとえば経済産業省のエリート官僚の一部 は、破産した企業の処理はすべて米国企業に任せる方針をとっている。小泉首相から絶対的に信頼され、経済・財政・金融のすべて を任されている竹中金融担当相の役割はとくに大きい。竹中氏が実権を握っている間に、米国は日本を完全な支配下に置いてしまお うとしているのである。

 Q君。以上の情報について、できれば君自身で確かめてみてください。多くの人々がすでにこの情報を知っています。経済人は知 っていて知らぬ振りをしています。小泉首相や竹中大臣から睨まれたくないからです。ただ、おそろしいのは大新聞の記者と編集者 がおそろしいほど無知だということです。
 いまや竹中金融庁はどんなことでもできます。「竹中金融庁の行動を縛る法律がない」(財務省幹部の話)のです。「金融庁は旧 大日本帝国時代の憲兵隊のごとし」とも言われています。
 法律に縛られない権力――これを独裁といいます。竹中金融担当相は大独裁者なのです。これを小泉首相と米国の手先となった官 僚、そしてアメリカナイズされた自民党と民主党の若手議員が支えているのです。残念なことに、自民党民主党の若手議員のなかに 「日本民族の的」がいるのです。

 Q君。われわれ日本人の住んでいるこの日本は、強大で貪欲な米国のハゲタカ・ファンドによって蹂躙されようとしているので す。これが弱肉強食という米国的なやり方です。この尖兵の役割を日本政府、竹中氏と金融庁、経産省のエリート官僚が果たしてい る――そうだとするとこれほどの大悲劇はありません。
 UFJを守り、トヨタ自動車を守るべきです。東京電力、関西電力、北海道電力、東北電力、北陸電力、中部電力、中国電力、四 国電力、九州電力などの日本の電力会社を守らなければなりません。日本を守るためには、トヨタと電力会社を守らなければならな いのです。その前にUFJとみずほ銀行を守る必要があります。日本を守るために立ち上がる必要があるのです。
 「日本解体」をめざす米国ハゲタカ・ファンドとその手先たちの策謀を阻止することは、われわれ日本人の急務です。
 Q君。今、このことに気づかないと取り返しのつかないことになるかもしれないのです。