森田実の言わねばならぬ【113】
平和・自立・調和の日本をつくるために[113]
《新・森田実の政治日誌》[月満つれば欠く・小沢政治の終焉(24)]総選挙勝利後の民主党の失敗〈その3〉驚くべき錯乱/新自由主義・財政再建至上主義への回帰
「過ちて改めざる是を過ちと謂う」(孔子)
鳩山政権は、小泉構造改革反対の選挙公約を破棄して、財政・金融政策の新自由主義的な財政・金融政策に戻った。鳩山首相は新自由主義派の民主党内の中心メンバーである菅直人副首相、仙谷由人氏、前原誠司氏、原口一博氏らを重要な地位につけた。その結果、鳩山内閣は新自由主義を推進する内閣の性格を強めた。
鳩山政権の政策は小泉政権時代の構造改革路線に接近している。
最近、何のために政権交代をしたのかという声が国民の中から澎湃として起こってきている。人事の失敗、その失敗の底にある確固たる政策路線の欠如、明確なビジョンを欠いたまま新自由主義・財政再建至上主義路線を中心にして内閣をつくったというところに致命的なミスがあったと思う。鳩山内閣は脱小泉を公約しながら、実際の行動において、小泉路線に復帰した。鳩山内閣はとらえどころのない曖昧な性格の内閣になってしまっている。(つづく)
鳩山政権のメーンスローガンは「コンクリートから人へ」である。このスローガンは、一見よさそうに見えるためマスコミの支持を受けているが、じつは大きな過ちである。社会資本の充実を否定する愚かな政治スローガンである。これを具体的に言えば、公共事業を大幅に減らして狭い意味の直接的福祉に重点をおくということである。鳩山内閣は、新自由主義者と財政再建至上主義者と財務省が狙い撃ちしている国土交通省のトップに前原誠司氏を据えた。前原国土交通大臣は反公共事業主義者であり、きわめて強い固定観念の持ち主である。その固定観念を乱暴に押し通すタイプの政治家であり、柔軟性に欠ける政治家である。偏見や固定観念を人一倍強くもっている人物を鳩山内閣の重要閣僚に据えたのは大きな失敗である。