2010.2.6(その3)

森田実の言わねばならぬ【110】

平和・自立・調和の日本をつくるために[110]

《新・森田実の政治日誌》[月満つれば欠く・小沢政治の終焉(23)]総選挙勝利後の民主党の失敗〈その2〉鳩山政権の政策決定において主導権を握った財政再建至上主義者と新自由主義者

「歴史は繰り返す。一度目は悲劇、二度目は茶番」(マルクス)



 鳩山内閣の第一の大失敗は小沢独裁の成立だった。民主党は独裁政治を行っている。この第一の失敗につづく第二の失敗は、鳩山内閣の政策の主導権を財政再建至上主義者に握られたことである。脱官僚・政治主導を主張してきた鳩山政権の中核を占めたのは財政再建至上主義を強引に推進する財務省だった。

 官庁の中心は旧大蔵省、財務省である。旧大蔵省、財務省をどうコントロールするかが、脱官僚・政治主導ということを中心に公約して勝利し、誕生した鳩山内閣の課題だったはずである。

 しかし鳩山首相は財務省OBの中で最も財務省的な人物である藤井裕久氏を財務大臣に据えた。

 官庁には先輩後輩の序列がある。民主党には藤井氏の後輩が多い。旧大蔵省、財務省出身議員は民主党の中に少なくない。財務省OBと財政再建至上主義者が藤井財務相のもとに団結した。この民主党の財務省派と財政再建至上主義者の大きな集団が財務省と一体化した。こうして財務省主導の鳩山内閣ができ上がった。鳩山政権の脱官僚とは財務省以外の官庁を弱体化するという方向に変わった。財務省が鳩山内閣の中心に座って藤井財務相の力が強くなったことが、小沢幹事長と藤井財務相の対立を生んだ。小沢幹事長はライバルを許さないタイプの政治家である。結局、藤井氏は財務相辞職に追い込まれた。

 政権をとった民主党は、人事上のミスを重ねた。人事のミスは決定的である。小沢独裁体制と財務省主導体制の成立は鳩山政権の二大失敗であった。(つづく)