2010.2.1(その2)
森田実の言わねばならぬ【88】
平和・自立・調和の日本をつくるために[88]
《新・森田実の政治日誌》[谷垣禎一自由民主党総裁研究・第2部(1)]1月24日の自民党第77回定期大会における「谷垣総裁年頭演説」に見る高い倫理性と知性〈その1〉ダーティ・金権の小沢一郎・鳩山由紀夫とクリーン谷垣禎一
「修身斉家治国平天下」(『大学』)
[まず自分自身の知恵を磨き、家庭を整えて、一国を治め、そして最後には天下を平和に治めるということ](主婦と生活社『成語大辞苑』より)
ところが、最近は「知的卓越性」重視派が増えている。とくに世論に対して決定的影響力をもつマスコミ人のなかでは「知的卓越性」重視派が多数派である。たとえば、マスコミ人の多くは、最近まで小沢一郎民主党幹事長を支持する人が多かった。私は、何人かの元新聞記者、ジャーナリスト、学者が「小沢一郎は天才だ。大政治家だ」と言っていたのを耳にしたことがある。彼らは人格(「倫理的卓越性」)よりも、政治の駆け引きにおける権謀術数と手練手管のうまさを重視していた。
私は、倫理面で劣る政治家が権謀術数と手練手管の面ですぐれているというのは、きわめて危険なことであると考えている。小沢一郎氏が政治資金で土地・マンションなどの不動産を買い漁っていたことが、最近明らかにされた。小沢氏自身、否定していない。政治資金で土地やマンションを買い漁っていたことは事実である。しかも小沢氏は「何も間違ったことはしていない」と言いつづけている。この小沢氏を民主党の大多数の国会議員が支持している。政治資金で不動産を買うような政治家が、民主党の独裁的指導者になっていて、日本の政治を動かしている現実は異常である。異常すぎる。民主党議員のほとんどが、これほど異常なことを平然と行い、いささかの反省もない小沢氏を支持しつづけていることもまた大変に異常である。
このような倫理なき国会議員が多数派を占めている日本の国会の現状は憂うべきものである。母親からの十数億円の贈与を「知らなかった」とする鳩山首相の発言も異常である。この鳩山首相の異常発言に疑問すらもたないような国会議員が大勢いるというのも、常識ある国民にとっては耐えられないことである。倫理なき政治家にこの日本をまかせることはできない。
小沢幹事長と鳩山首相のゆがんだ倫理観、倫理の喪失を支持しているような国会議員は政治を行う資質に欠けている。
谷垣禎一自民党総裁は、倫理面では卓越した人物である。この点は大切なことである。
1月24日の自民党大会における「谷垣総裁年頭演説」を読んで、私は谷垣氏の政治家としての卓越性が示されたと感じた。この演説は全国民が読むべきすぐれたものである。われわれ国民は政治家をテレビにおける演技力で評価してはならない。目を覚まさなければならぬ。(つづく)
谷垣禎一自民党総裁をよく知る人は、谷垣氏が「個人としてはじつに真面目で立派な人物だ」と言っている。谷垣氏が倫理面でも知性の面でも卓越した人物であることを、よく知る人々は一致して認めている。指導的人物を評価する上で私が最も重視してきた要素は「倫理的卓越性」である。アリストテレスは指導者の条件として「倫理的卓越性」と「知的卓越性」の二つを挙げたが、私の場合、この二つは同格ではない。私は「倫理的卓越性」重視派である。