2008.3.20(その1)
森田実の言わねばならぬ【177】

平和・自立・調和の日本をつくるために[172]
自公連立政権の自己崩壊が始まった《2》――無政府状態に陥った福田内閣(その2) 機能しない官邸と自民党執行部

「風にそよぐ葦」(新約聖書)



 驚くべきことが起きている。福田内閣が、何事も決められないような無政府状態に陥りつつある。福田首相に指導性なく、内閣官房長官を中心とする首相官邸も機能していない。自民党幹事長室を中心とする党執行部も国会を動かす力を失ってしまっている。民主党との対話もできない状況にある。
 日銀総裁人事の混乱の背景にあったのは、政府・自民党が民主党の情勢を読み違えたことにあった。政府・自民党は武藤敏郎副総裁が民主党によって受け入れられると思い込んでいたのではないか。福田首相の密使的役割をもった元大蔵官僚や経済界の代表的人物など4人もの人が小沢民主党代表と会い、日銀総裁人事問題を打診したという。いずれの会談によっても小沢氏は何も言わなかったようである。ところが、小沢氏が「武藤副総裁に反対」と言わなかったことから、小沢氏が受け入れると早合点したようである。
 民主党の党内情勢を分析すれば、小沢代表の指導力が急落していて、小沢代表個人で決定する力がなくなっていることはわかるはずであった。ところが福田首相の側近は小沢代表に指導力があると思い込んでいたのではないか。福田内閣は「風にそよぐ葦」のようになってしまっている。福田内閣の無能力は深刻である。終焉の日が近づいているように感じられる。