自自公連立政権の中核は「自公」であり、自由党はいまや自自公のアクセサリーのような存在です。さらにその中心は小渕派(旧経世会)と創価学会の政治連合です。
「二極化」促進政策への審判
もう一つの重要なテーマが二極化の問題です。資本主義経済が市場における自由な経済活動の上に成り立っていることは言うまでもないことです。この観点から、従来の日本の経済運営を全面的に否定し自由化こそが正義という主張が経済界を中心に強まっています。
日本の政治を「自公連合」にまかせることの是非
創価学会は宗教団体ですが、選挙で巨大な力を発揮しています。800万票を集める力があるだけでなく、強力に組織された票を短期間に動かす機動性をもっています。各小選挙区で2〜3万票を動かすことができます。小選挙区でこれだけ大量の票を短期間に動かすことにより、候補者の当落を左右することができるのです。
今回の総選挙は「自公連立」の信を問う選挙です。公明党候補のいない小選挙区において創価学会は自民党候補を支援します。全自民党候補が平等に支援されることになれば自民党にとってハッピーなことですが、しかし、現に自民党内には創価学会に対する姿勢の違いによって差別されるのではないかと心配する空気があります。
おおまかにいえば、(1)特定候補を積極的に支援する、(2)中立(不関与)、(3)反学会的な自民党候補への反撃(有力対立候補支援)の三対応が考えられます。もしもこのような差別化対応が実際に行われた場合、総選挙後の自民党の構成が変化し、学会寄りの自民党が生まれます。以上のことは一定の仮定の上の話ですが、自民党内にそれを心配する空気があることは無視できないことです。
日本の有権者数は1億。その8%の票を動かすことができるだけで一宗教団体が政権を左右するとすれば、それは納得できないことです。それも選挙を経ずに自民党執行部の恣意で公明党を政権に加えた結果として自民党が「学会党化」するとすれば、国民主権と民主主義の原理が危うくなります。<
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今年の総選挙の最大の課題は自公政権に対する審判です。
問題なのは、この「自由化」絶対主義を自民党政権が積極的に推進していることです。この結果、日本社会はごく少数の「強者・勝者」と大多数の「弱者・敗者」に分裂させられようとしています。
日本の二極化問題は海外からも注目されています。1月5日付け『フィナンシャル・タイムズ』の解説記事(ギリアン・テット記者)の指摘は参考になります。
「最近の日本人と西洋人の所得調査に当たった結果、オストローム氏(米国の日本経済研究所長)は『日本の所得構造は多くの西洋の国々ほど平等でないだけでなく、日本では富裕層と貧困層との間のギャップが広がっている』と主張している。(中略)
もし日本が精神においてそれほど平等主義的でなくなりつつあるとしたら、この変化は絶好の機会だけでなく危険をももたらす。もっとも顕著なのは、日本の福祉制度がほとんどの西洋の国々と比べて驚くほど脆いということである。これは大いに、いままで企業部内が福祉の多くを担ってきたためである。もはや日本企業にはこの負担を負うだけの余裕がないため、セーフティー・ネットから落ちてしまった日本人にとって人生は辛いものになっている。(中略)
日本が直面している構造的・経済的問題を考えれば、(政治家が所得分配について)沈黙していることは理解できる。しかし日本政府は、もし市場改革を先に進めたいならば、この問題を永遠に無視しつづけることはできない」
日本の政治はいま極端な自由化賛美論者の影響を強く受けています。しかしこれは危険な道です。平等主義は日本社会の優れた伝統です。これを乱暴に破壊しようとする試みは大きな過ちです。次の総選挙でこの極端な自由化とそれによる二極化にストップをかけなければなりません。