2002年10月

 Yahooのニュースで見た記事。「<科学用語>常温核融合など認知度10年で半減 慶大生への調査」という見出しで、「「遺伝子組み換え」や「ダイオキシン」はだれもが知っているが、「常温核融合」や「高温超電導」を知っている理工系の学生はこの10年間で半減したことが、慶応大の学生を対象にした調査で分かった。」として、「92年の同様の調査と合わせて理工系の認知度を比べると、「ダイオキシン」は83%から97%、「体内時計」は61%から95%に増えたが、80年代に話題になった「常温核融合」は79%から35%、「高温超電導」も77%から41%に激減した」だと。さらに、「加藤助教授は「知識が表面的で、時代の流行に影響されている。科学的な事柄の是非を判断する力は文系、理系にかかわらず必要だ。本を読んで、基本的な知識を学んでほしい」と話している」ということなんですが…
 そもそも、「常温核融合」って「科学用語」ですかぁ? 「本を読んで、基本的な知識を学んだ」ならば、一瞬で「科学の埒外」にとんでく言葉だろーに… 「科学用語の認知度」を調べるアンケートでこれがでてくるなんざ、「まさしく科学的な事柄の是非を判断する力」の問題。そもそもの経緯と結論を考えれば「常温核融合」はどちらかというと社会学とか心理学の世界の言葉だと考えたほうがいいのであって、これを「科学用語」だという認識でアンケートとったのだとしたら、その「科学知識」は結構悲惨だということか。それとも、このアンケートって他に「πウォーター」とか「マイナスイオン」とか「ピラミッドパワー」とか「イワシの頭」とか「ハツカネズミの自然発生方法」とかも並んでいたのだろーか。まったく、併置されてしまった「高温超伝導」がこれではあまりにも不憫でなりませぬ。6%しか違わないの? この分なら「誰でも知ってるダイオキシン」もへたすりゃ「大勢の人が死んだ史上最強の猛毒」とかいう「理解」かもしれんなあ。慶応もだめだねぇ、という結果かね。加藤先生も慶応の学生さんも、しっかりしてよ。

 加藤先生、この結果を天文学会で発表するそうです。さすがにこの学会は縁がないので、もしどなたか行かれるのでしたら「常温核融合」について加藤先生がどう考えているのか、どこまで「本を読んだ」のか聞いていただけますか? 個人的には、権利意識モきちんとしている好きな研究者だったんだけれどなあ…

 ジャニーズ運動会に行く。2度目。今回は一階席だったこともあって前よりも楽しめた。ドームなのにビールを売っていないこともリサーチ済みなのでしこたま買い込んで入る。2時から8時半の長丁場。いやあ、よかったっす。岡田君が元気だった、と相棒も喜んでいるし。後半、野球よりも今回のフットサルのほうが見ていておもしろかつた。これでただとは、うーん、ぜいたくなサービスだ。鈴鹿もよさそうだったけれどこれはこれでおっけい。

 拉致された人たちの一時帰国。ひどいねぇ、実の家族からして彼等を見世物、あるいは珍獣扱い。「CD見たことないだろう」などという言葉を「家族」が言うとは。そして、それを報道の前でとくとくと報告するとは。「家族」はマスコミの前にたつ「あじ」をやはりしめてしまったのだとおもわざるをえない。自分だったら、一日もはやく「家族の待つ北朝鮮」に帰りたくなってしまうのではないか、とも思える。一時帰国前に、日本がいいんだという洗脳するんだ、といきまいていた「家族たち」にとって、やはり拉致された人たちはマスコミでの露出という「金の卵」を生むメンドリなのだろう。と、すると、帰国した後しばらくして卵を産まなくなったら首をしめられるのだろうな。とりあえず、「にわか北朝鮮通・家族は北朝鮮に連れ去られた」みたいなのがこれで何人も本をだすんだろうなあ、いやだいやだ。

 「高等教育フォーラム」、2chに話題がでていたのでひさしぶりにのぞいてみる。案の定のあいかわらずぶりにため息。「匿名と実名」に執着する蒙昧ぶりは、知識人ならざるお方にはしかたのないことだと思うのでコメントしないけれど、それ以上にあれほどあの掲示板に彼が執着しているのはなぜなんだろう。ミニチアリっぽくてほほえましくすらあるけど。それにしても「私費で運営している」とか「ここに文句があるならもっと建設的なことをしたらどーか」だの、まるっきりやくざのいいがかりになっちゃってるしねぇ。見苦しいことおびただしき。まあ、もともと権力とか政治にはひとかたならぬこだわりのある代表さんですからね、やくざっぽくなるのも当然か。どーせなにがしかのセージテキヤボーがあるのでしょ。むかしっから「権力」とか、あと「父親」とかはなんだか代表さんにとってのトラウマっぽいし。あれれ、先のとあるパーティで浅島教授にちかよってはなにやらこそこそ話し込んでいたのも「それかんけー」ですかねぇ(笑)。そうそう、それで思い出したけれど(笑)、うちの職場の上層であるお寺さんのトップが最近交代しました。何年かごとにあるイベント、ですわ。今度のトップは昔いた人のような「俺の息子をこの大学に就職させろ」とかいわない人かなあ(ちょっと狭いけど関連ネタですわ)。

 あれ、もう十月が終わるぞ。書類やら授業やらでてんてこまいしているうちになあ。いろいろと書こうと思ったんだけれど。

 「拉致家族」という言葉は妙だ。「拉致された家族」ではなくて、「拉致された人の、拉致されなかった家族」らしい。うーむ、なんだ、これ。だから、拉致された人たちの気持ちや意志をあたまごなしに無視してはなしもできるわけか。だって、現状って…本当なら「家に帰って家族と対話しているはず」なのに「帰りたい」という当人の意志とは無関係に「帰さない」上、へたすると「二度と帰さない」ことにもなりかねない状況。子供をもったことのある人なら、学期の途中に友達と無理矢理ひきはなされ、しかも言葉も通じない異国に強引につれていく(その国では好奇の目にさらされ、場合によっては「一般のヒトタチ」から襲われかねないわけだ)、などということが何を意味するかわからないはずがない。「わかっていて」さらにあえて「そういうこと」をしたい、ということ。これはつまり拉致された人たちは、今では逆に「日本」という国家と「拉致家族」とかいう人たちに「拉致」されている上、彼等が残してきた家族をもさらに「拉致」しようということではないか。「拉致家族」は家族というくらいだからこんなことは百も承知のはず。つまり、これは拉致被害者とはまったく無関係なところで流れていく北朝鮮という国家に対する意趣返しなのだ。マスコミの前での「拉致家族」の言動を丁寧にみていれば、そのあたりの「糸のひきぐあい」は明瞭ですな。

 そういえば先の内閣改組で竹中氏が継続した時に、某「ヒョーロンカ」氏は「これからは財政問題についての質問は竹中氏ではなく直接小泉さんにむくでしよう。彼がそれにこたえられるか、というとこたえられないでしょうね」などとまことしやかなことをのたまっていたっけ。蓋をあけてみたら直接どころかマスコミは竹中バッシングをがんばったわけで、そうしたらこの死んだ魚みたいな目をしたヒョーロンカサンは「小泉さんは怒りっぽいので竹中氏に集中する」というまったく逆のことをほざいてやんの(笑)。こんなので「御意見番」はれるんならばフジテレビさん、その老人の半分のギャラでわたくしめがやってさしあげませうか。

 日本シリーズをしり目に後楽園にいく。もちろん「素顔の」彼等を見に。いやあ、まえ以上に人がたくさんいてびっくり。ガオの時よりもみなさん芸達者でたのしかったです。次は冬休みくらいなのかな?