PGガンダムとその後の模型づくり

PGガンダム
 つい少し前にマスターグレードのRX78-2をつくったばかりだし、雑誌の写真をみても大量のパーツのほとんどは内部構造用みたいだし、たいして興味がわかなかったパーフェクトグレードガンダムだったのだけれど、その後何かの雑誌でその内部構造は可動になっていること、人間と同等の動きができること、尾翼の収納を実現したコアファイターの変形なんかのことを知って、年末年始休み用に買い込んでしまった。丁度、プロバンスのWolf-Dallaraもクリアをふいて乾燥中だし、という言い訳もあるし。

 ランナーがAからWまで。パーツ数にして630近く。組み立て説明書は16ページ。これは、普段は1/43のカーキット、パーツは少なく、説明書なんかないも同然というのばかりつくっている人間にとってはうれしい悲鳴である。最近のバンダイのプラモデルは昔の「ガンプラ初期」とは比較にならないほどよくできている。MGもそうだけれど、素組みするだけで十分に鑑賞に耐えるものができあがる。

 パーツ数としては、たとえば1/43でもフルディティールでは数百というのがあるし、スケールが1/60でパーツが大きいので組み立て自体にはそんなに時間はかからないだろう…と思っていたのだけれど、とんでもなかった。まず、組んでも組んでもへらないパーツ。いや、プラモデルをつくる時の喜びの一つは、パーツをランナーからはずし、立体物に組み上げていく過程だと思うのだけれど、普通は、その喜びを実現するほどに、「完成」に近づいてしまい、パーツが減り、ものができあがり、終わってしまう。で、次の模型に手をだすわけだ。だとすると、ひとつひとつ達成を実現しつつも、いつまでも組み立てが続くモデルが理想のモデル、ということになる(「明日は学園祭初日ですからな…」という奴ですな)。このPGはまさにそれに近い。ランナーの山に埋もれながら組み立てをつづける至福の時があるというといいすぎか。さらに、稼動部分がよくできていて、一つできるたびについそれを動かして遊んでしまう。二重関節によって二の腕をびったりともってこれる肘、関節がすべて動く指。次のモデルではきっと掌も二分されているに違いない。

 結局、今日は頭だけ、明日は腕だけ、という感じでつくっている。付属の組み立て説明書も丁寧でわかりやすいけれど、昨年末にできた雑誌、「電撃HobbyMagazine」には写真いりで組み立ての注意点が掲載されていて便利。これの創刊二号には内部メカ用のオプションシールがついてくる。これには、「連邦のV作戦」のファイルのシールまでついてくる(ちょっと大きすぎる気もするけど)ので、ぜひコアブロックの中においておきたかったりする(笑)。

 丁度これを作り終わるころにはWolfのクリアも十分に乾燥しているだろうから、そちらの研ぎ出しにかかる予定。実家から回収してきた昔の製作途中中断キット、フェラーリV6ターボの1/12メタルキットを完成させたりもしなきゃ。それにしてもこのところジル・ヴィルヌーブ関連のキットがどんどん出てくるのはうれしい。これはもしかするとフォーミュラアトランティックのも探せばあるのだろうか。タメオからもT2、T5がでるし、MakeUpも126Cをだすはずだし、キットの分の予算はちゃんととっておかなくては。それにしても、FDSなき今、古い車種はつらい。テナリブの昔のなんかどこかに在庫あるのだろうか。とりあえず、1977のT2を探しているのだけれど… 田宮は1/12のT4を再販してくれたりしないだろうか…

 「模型づくり」の後、手元にはすでにエアブラシもそろってしまった(笑)。オリンポスの101に、グンゼ産業のリニアモーターを使ったコンプレッサ、同じくグンゼ産業のスタンドやクリーニングボトル。缶エアだと、ちょっと長めに吹けばすぐに圧力がおちたり霜がついたりするのでコンプレッサはやはり必須。たぶん、そのうちレジンキャストにも手をだしてしまうのだろうなあ。

1999.01.02

・本体部分のみ完成

 某所にならって報告するならば、デザインナイフによる刺し傷は一ヶ所。左手の人差し指に残った。ブラスチックを加工するのはひさしぶりなので力のいれぐあいでしくじったのである。メタルやレジンと違うんだもんなあ。で、くみあがった本体は、シールドとビームサーベルをもたせて遊んでいる。五指がちゃんと動く掌ががっしりとサーベルをつかむさまなんかは、20年前にガンプラで落胆した部分に対するリターンマッチの雰囲気あり。ただ、シールドもたせてポージングすると左肩の関節がはずれやすいのが気になる。製作過程では、関節の分解をおそれて適宜接着剤を流し込んで補強していたのだけれど、この肩関節の部分は三枚のランナーを成型の過程で一枚にしたてあげた「くみあずみ」関節なのでこれ以上補強できない。ちょっと気をつかうところができてしまった。

 それにしても1/60は「大きい」。昔つくったRX78-2では1/100というのがあったし、その後ザクなんかは1/60でつくったけれど、あれは中がすかすかで、存在感も希薄な哀しいモデルだった。これは、とにかくずっしりと重い上、ギミック満載で1/60。目をはなすと子供がもっていって遊んでしまうのが問題なくらい。次はGディフェンサー付のMkIIがでるというけれど、個人的にははやくドムをだしてほしいとか思う。あと、百式、かなあ。